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海外ドラマ≫≫The Man in the High Castle 高い城の男 シーズン4 7話ネタバレ感想

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エピソード7『蜂起』“No Masters But Ourselves”

あらすじ

黒人共産反乱軍は太平洋合衆国内で攻撃を仕掛ける。木戸は自らの判断に太平洋合衆国の命運が懸かっていることを悟る。チルダンは憲兵隊に捕らえられる。ヘレンは夫を支えるために、良き妻として、大ナチス帝国の社交の場に復帰する。ジュリアナとワイアットは、スミスを倒すためにニューヨークへと向かう。

ネタバレ感想

ナチス帝国の元帥夫人ともなると、「テレビに出るわ」という独断が宣伝部への電話一本で現実になるわけです。さすが。

口煩いヒムラーの妻マルガレーテに相談し、改めて自身の地位が揺らぎ出していると感じたヘレンは、家族を守るためにも、中立地帯で一年を過ごしたという不利な過去を一掃するために料理番組に出て国家社会主義の大切さを思い知ったと国民に示します。世間に向けた貞淑な妻アピールは無事に成功するも、あまりに危うい危険な橋を渡る行為だったこともあり、放送中気が気でなかったスミス元帥は、自分に何の相談も無かった事は咎めておりました。

ヘレンの作戦と肝っ玉でようやく『帝国の妻』像は挽回できたかと思われましたが、今度はジェニファーが付け回され、ヘンリーと公園で話しているところが工作員によって盗聴されているとも知らずに「ママは“スミス夫人”の仮面をかぶるわ、料理番組を見た?演技よ ママとパパはナチスの理想の夫婦を装ってるだけ、ママは私を中立地帯へ返してくれる」とかなり決定的な事を話してしまいます。

あれがナチス工作員ではなくてレジスタンスの工作員だったのは不幸中の幸いでしょうか。いや、結果として同じことか…?

ハーレム過疎地帯で身を隠すジュリアナの差し金でスミス家周辺を探っていた工作員による盗聴だったわけですが、トーマスほどとはいかないまでも、保護されていた時にスミス家の面々とは親しくなっていたはずなのにジェニファーの問題発言に1ミリの動揺も見せずに策を練っていくジュリアナの恐ろしいこと。

結局ヘレンが冬服を買いに行く店が分かった事で娘は巻き込まない方向で話がまとまりますが、服屋の情報が無かったらジェニファーを中立地帯で釣って騙す手段も厭わなかったんだろうなぁ。「子供は巻き込みたくない」と躊躇したワイアットの方がよほどカタギっぽく見えてきます。

 

必死の命乞いで、BCRの若者から情けをかけられ密かに逃してもらっていたチルダンですが、店に戻っても競売テロの件で憲兵隊にも追われる身となっており、ユキコだけを心の拠り所にして隠れ続ける日々。

しかし、とうとう憲兵隊に見つかり連行される事になったチルダンは木戸警部の元へ通され、人質だった時に得たBCRの情報を話せと要求されます。

チルダンがBCRについて話している矢先に、沿岸の船が大爆発を起こし、それを合図にするかのように立て続けに街中でも爆発が起こり始めました。ドタバタに紛れてチルダンは帰宅の許可を得ますが、憲兵隊は大規模テロの対処に追われて大変な事になっております。

街での爆発は20件にのぼり、沿岸の他の拠点でも爆発が確認された事で、ついにBCRの真の目的である石油パイプラインの断絶が明らかに。

同時にBCRはラジオで声明を発表し、西海岸に黒人自治区を作るという目的を宣言します。

緊急に東京へ戻る事になった妃殿下に意見を求められた木戸警部は、「十分な武器と兵力を投入し戦い続ければ黒人の制圧は可能だが、その代償は日本の若者の血と魂です」多大な犠牲を出してまで戦い抜くべきかは分からない、とらしくない本音で応えたのでした。

BCRの爆発テロから二日後、妃殿下の報告を受けた天皇が生中継でテレビに出る事態に。

自衛のためにアメリカへの宣戦布告をしたが、他国の主権を排除し領土を侵すことはもとより我が国の本意ではなく、20年近く続いた北米の占領に伴う資源投入をこのまま継続する事は日本にとって有益にはならず本土を危うくする、と述べ、「太平洋合衆国からの戦略的撤退を命じた」と明らかにした天皇

まさに歴史が動いた瞬間でしょう。

この発表により、レジスタンスもナチス歓喜する雰囲気ですが、いまいち湧き上がる感情が起きないのは自分が日本人だからとかそういう事を差し引いても残る気がします。

ジュリアナやらワイアットやらは本格的に動き始めるまでもなく、「ついにきたのね…!」なんて言っててもいや、お前ら何もしてないだろ!と思いますし、ぽっと出のBCRに総手柄を持っていかれる形BCR側に感情移入出来るほどにまだ彼らを見守れていないといいますか…ナチスからしても目の上のタンコブだった日本がサンフランシスコから手を引くなんて願ったり叶ったりな展開ですし…楽しみなのはスミス元帥が長年秘めてきたアメリカ魂をぶちまけるかもしれないという事ぐらいですかね。

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▼次回、エピソード8

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