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映画感想≫≫Prisoners プリズナーズ

プリズナーズ [DVD]

プリズナーズ

あらすじ

家族で幸せなひと時を過ごすはずの感謝祭の日、平穏な田舎町でひとりの少女が失踪する。手がかりは少なく、警察の捜査も進展しないなか、少女の父親は証拠不十分で釈放された第一容疑者の証言から、彼が誘拐犯だと確信。自らの手で娘を助け出すため、一線を超える決意をする。

2010年に発表した「灼熱の魂」が第83回アカデミー外国語映画賞にノミネートされ、世界的にも注目を集めたカナダ人監督ドゥニ・ビルヌーブのハリウッドデビュー作。娘を取り戻すため法をも犯す決意を固めた父親の姿を描いたサスペンススリラー。

父親役にヒュー・ジャックマン、事件を担当する警官役でジェイク・ギレンホールが主演。

ネタバレ感想

ご近所家族で合同の感謝祭を祝っている最中に双方の家の末娘が揃って失踪する…という事件からスタートする2時間半もの長編ミステリーですが、全く飽きさせないのが凄い。

怪しいキャンピングカーにあたりをつけており、第一容疑者は意外にもあっさり見つかり逮捕するのですが、この男が10歳ほどの知能しかないと判断され少女二人を白昼堂々誘拐するのは不可能だとしあっさり釈放。

少女〈アナ〉の父親〈ケラー〉はそれはもう必死に娘を捜索するのですが、容疑者〈アレックス〉の釈放に憤慨し、次第に狂気に駆られ一線を越え始めます。

アレックスの釈放時に彼に詰め寄った際「僕が居る時は泣かなかった」と犯行を仄めかされ彼が犯人だと確信すると、アレックスを拉致監禁し、拷問して居場所を吐かせようとするのです。その仕打ちが凶悪犯相手だったとしてもやり過ぎな程無惨なもので、もし違ったら…という思いが常々頭をよぎります。

とにかく面白いのがここまで長編にも関わらず中盤までいっても次の展開や真犯人の目星が全くつかずこれでもかというほど予測できないところでしょうか。

ヒントが散りばめられているのは分かるのですが、全くといっていいほど先が読めないのです。

事件を担当する少年院上がりの敏腕デカ〈ロス刑事〉は、時にケラーの奇行を察知したり、神父が自宅で監禁の末殺した男の遺体を発見したり、浮上した第二容疑者に迫ったりと様々な動きを見せてくれ、謎に迫る度にハラハラしたり、空振りすれば「じゃあ少女達は一体…?」と思わせられたりで、非常にアグレッシブな良い動きをしてくれます。

なおかつ最後まで見てみると、全ての事件や人物が『迷路』と『誘拐事件』に交錯した伏線となっていて感服です。

アナと一緒に監禁されていた〈ジョイ〉が見つかり病院で保護され、アナの安否を問うた際に「あなたも居た、口にテープを貼られた!」とアナの父を見ながら嗚咽を漏らした時には、まさかそういうオチ…?と最後の最後で父親をほんの一瞬疑わせる演出もニクい。

実はアレックスすらも誘拐してきた末に養子にした子で、ケラーの拉致でアレックスが居なくなった事で寂しくなった伯母が二人の少女を身代わりに家に置いていた、そうとは知らないケラーがアレックス宅を訪ねた時に彼女達は口にテープを貼られ閉じ込められていた、と。

アレックスに対し、あれだけの仕打ちをして無罪放免にはなるはずがないケラーに対して、そこの件はどう納まりをつけるんだろう…とフワッと考えてしまいますが、ラストシーンの真犯人に深い穴へ突き落とされ閉じ込められていたケラーが助けを求めて吹いた『ホイッスル』の音にロス刑事が何らかの確信を持って気付いた表情でエンドロールに入る演出も最高でした。

ケラーは発見され助けられるのでしょうが、その後の様々な展開を視聴者に委ねるラストは、謎が深い事件を解き明かし、少女達が助かり真犯人も発覚…と8割以上がスッキリしているここまでの展開にはピッタリな終わり方に感じました。

とにかく、真犯人がアレックスの伯母で彼女の旦那が神父に殺されていた共犯の男だった訳ですが、そこに関しての衝撃はさほどないものの全てが繋がる瞬間やそれまでの予測の出来なさにおいて個人的にはかなりの高評価作品です。

評価(平均点高めの設定です。)

  4.5 /5 点!

 

概要

監督:ドゥニ・ビルヌーブ

時間:2時間33分

配給:ポニーキャニオン

公開年:2014年

プリズナーズ [ ヒュー・ジャックマン ]

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