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劇場鑑賞≫≫Titanic タイタニック ジェームズ・キャメロン25周年3Dリマスター

タイタニック

あらすじ

1912年4月10日、イギリスの豪華客船タイタニック号がニューヨークに向けて処女航海に出発する。出港直前に乗船券を手にした画家志望の青年ジャックは、新天地アメリカを夢見てタイタニック号に乗船、そこで上流階級の令嬢ローズと出会う。2人は身分違いの恋に落ち、強い絆で結ばれていく。しかし出発から4日目の深夜、タイタニック号は巨大な氷河に激突してしまう。

タイタニック [ レオナルド・ディカプリオ ]

予告動画


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1997年に製作され、当時として破格の2億ドルという巨額の製作費が投じられた超大作「タイタニック」。レオナルド・ディカプリオケイト・ウィンスレットを主演に、豪華客船タイタニック号の悲劇を壮大なスケールで描き、主人公ジャックとローズが織りなす美しくも切ないラブストーリーが話題を呼んだ同作は、アカデミー賞で作品賞を含む史上最多タイの11部門を受賞、日本でも約1年にわたるロングラン上映となる大ヒットとなり、当時の全世界興行収入1位を記録した。2012年にも3D版が公開された同作を、25周年を記念して新たに映像を一新し、3Dリマスター版として公開する。

ネタバレ感想

ジェームズ・キャメロン監督による歴史的大ヒット作『タイタニック』の公開25周年を記念した3Dリマスター版が2週間限定で劇場公開となりました。

何を隠そう、誰がなんと言おうと、この作品は個人的に好きな映画断トツのナンバーワンなのです。ナンバーワンでオンリーワンなのです。

故に観る前から評価は満点と決まっています。

2012年にも3D版になってリバイバル上映されましたが、その時にもあまりの感動にちびりそうになりました。(実際上映時間が長いので、感動云々置いといて心配ではありましたが)あれからもう10年以上が経っているなんて……。

25年前の公開当時、全世界歴代興行収入1位となった『タイタニック』は、未だに262億円という日本の洋画歴代興行収入1位を守り続けているそう。どんどん映像が進化していっているこの時代の波の中、25年抜かれることがない記録を保持するだなんて、それだけでもこの作品の凄さが分かります。文字通り、不朽の名作なのです。

 

さて、何度となく観てきた本作。あまりに有名な大ヒット作品なのであらすじは誰もが知る割愛させて頂くとして、何から話せば良いものか。

かの有名なタイタニック号沈没事故というロマン溢れる史実を元に、架空の存在であるジャックとローズが織りなすラブ・ストーリー……なだけではないのがこれほどまでにヒットした起因にあるのではないかと思います。

もちろんラブ・ストーリーとしても、格差社会が根強い時代における上流階級のご令嬢とどハンサムな貧民が身分違いの恋に燃えるだとか、その恋が燃え上がったピークに命を賭けて愛する人を守り抜いて燃え尽きるだとか、超王道ロマンチックなのは大前提にあります。

個人的にはこの映画が自分史上、後にも先にもないレベルの殿堂入りを果たしたのには、やはりパニック映画としても秀逸だという点も大きいのです。

生死の迫った人間の醜さがリアルに描かれているだけでなく、紳士を貫く者や、ただただ怯えるしかできない者……死の間際に見える人間の本性とか生臭さをリアルに感じられますし、監督がリアルを追求して莫大な製作費を投じて作られただけあって、見てもいない事件当時の阿鼻叫喚をそのまま体感しているかのような迫力。もはや映像の暴力と言っても過言ではありません。

生死がかかっている状況ですら一等客室の乗客が優遇され、二等、三等に下がるにつれて被害が甚大に出たという、当時の社会をそのまま小さな船の中で反映させたかのような格差も垣間見られます。

「パニックを避けるため」という名分で理不尽に閉じ込められたり、そもそも有事の際でなくとも下々の者はデッキを始めとする多くの場所への立ち入りが禁止されていたり、実際の被害でもやはり三等客で甚大な被害者が出た事も有名です。

一体どこまでが現実で起きたことの再現で、どこからがフィクションなのか。タイタニック鑑賞後、大半の人達はタイタニック号沈没事件についての記事を調べてみた経験があるのではないでしょうか?

この作品には関係ないのですが、タイタニックで調べてみると陰謀論なんかも数多く出てきて、そのどれもがオカルトやミステリーとして秀逸で面白いのです。

ここらへんに関して、わりと多くの情報を網羅しているおすすめの本があるのでリンクを貼っておきます。

新装版 タイタニック号99の謎 (二見文庫)

そもそも、今もなお海の底に当時の船が沈んでいるという時点でロマン大爆発ですよ。あぁ、死ぬまでに一度は訪れたいイギリスのSeaCity博物館……。

それはさておき、ジェームズ・キャメロン監督が話した通り、この作品ではジャックは死ななければならない存在であって、ジャックの犠牲があってこそ成り立つ感動なので、世間でよくあるローズがもっと場所を空けていれば云々、と言ったジャック生存ルートの可能性については議論の余地もありません。何を現実的な話をしているんだか。野暮ってなもんです。

ジャックが亡くなり、それでも彼との約束を希望に変えて生き抜き、あまつさえ大往生して可愛い孫にも恵まれるという充実した今世を全うしたローズが、それでもなお最期の願いはジャックとの再会なのだという実に人間味溢れる純愛なのですよ。並大抵の生命力を持った女じゃないのですよ、ローズお嬢様は。

 

2億ドル(当時最高の240億円相当)の製作費がかけられているだけあって、まるで天国かのように豪華絢爛な船内は緻密に再現され、ロクに映像に映り込まない小道具の一つ一つにもロゴマークがあしらわれたというのですから驚きです。

そういった細かいこだわりの積み重ねが臨場感を作り上げた結果、沈没が始まる前の優雅でやや窮屈な気分だったり、絶望的な状況の中では、映画を見ているだけなのに水に飲まれるような感覚や息が苦しくなるような恐怖を味わえるのでしょう。

 

素晴らしい点は本当に数え切れないほどあるのですが、(というより全てが素晴らしいのですが)やはりこの映画を盛り上がる要因として、音楽も外せません。

中流れる軽快なアイルランド音楽や、最期の時まで人々に音楽で癒しを与え続けた音楽隊はもちろんのこと、かの有名な『タイタニック』の主題歌。エンドロールで流れるセリーヌ・ディオンの“My Heart Will Go On”です。感動の余韻をあれほどまでに長引かせ、鳥肌を立たせる凄まじさ……感服です。

ここまで印象に残っている歌声なのに、実はエンドロールまでイントロやコーラス以外は一切使われていないというのも、満を辞して感があって泣けてきます。

 

今後も、いくら映画を観ることがあったとしても、全ての面においてタイタニックを超える作品は出てこないだろうな、と言い切れるぐらいには自分のど真ん中に刺さりっぱなしで、特別な思い入れのある作品でした。

時代を超えても語り継がれるであろう名作だけに、またいずれアップデートが入り劇場で観られる日が来るだろうと今から期待しています。

評価(平均点高めの設定です。)

5 /5 点!

概要

監督:ジェームズ・キャメロン

時間:3時間15分

配給:ディズニー

公開日:2023年2月10日

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