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海外ドラマ≫≫Father Brown ブラウン神父 シーズン3 15話ネタバレ感想

ブラウン神父の事件簿 DVD-BOX III

エピソード15 “The Owl of Minerva”

あらすじ

サリバン警部補は、新人のアルバート刑事と共に、死体で発見された新聞記者フィンリーの捜査にあたっていた。他殺をにおわす証拠があがるも、事件は自殺と断定されてしまう。後日、フィンリーの件で特ダネを見つけたと、アルバートから証拠保管室に呼び出されたサリバン警部補は、そこで胸を刺され、瀕死のアルバートを発見する。サリバン警部補に殺人の容疑がかけられてしまう。

ネタバレ感想

グロースター刑務所への移送中の殺人罪で起訴された被告人が、ケンブルフォードで逃走したというニュースがラジオで流れます。

その犯人は、焦りながらも告解室に入ってブラウン神父に助けを求めるのですが、なんとサリバン警部補ではないですか。

 

絞首刑場跡で、自殺の名所として有名なギャローズ・クロスへ新人のアルバート刑事〉を連れて捜査に行っていたのがことの始まり。

警察署長の個人的な推薦により、南アフリカ警察から半年間出向中の〈クライブ・トルーマン警部補〉が、「連絡ミスがあった、この件は私が担当する」と横柄な態度でやって来ますが、必要ないと追い返したサリバン警部補。

そこで亡くなっていたのはグロスター新聞の記者〈ノーマン・フィンリー〉で、何やらデカいネタを追っていたところ、口封じで殺されたようです。

フィンリーの持ち物の中にあった手帳からは、亡くなった日の8時に誰かと会う予定があったようで、初めての殺人事件に張り切るアルバート刑事とサリバン警部補は聞き込みへ。

治安判事でもある〈ジェフリー卿〉の家で、妻の〈ハリエット〉にしつこく話を聞いていたアルバートはジェフリー卿の怒りを買い、署長にクレームを入れられてしまいました。

地元の権力者からの訴えを受けて、丸く収めるためにと上司であるサリバン警部補は2〜3日の停職を言い渡されます。その間の代理はトルーマン警部補が務める事に。とんでもない理不尽な話です。意外と長い物には巻かれるタイプなのか、特に異議申し立てることなくそのまま受け入れておりますが。

状況が飲み込めないまま、ハリエットの服に引っかかっていた鳥の羽がフィンリーの遺体についていたものと同じだと見抜き、亡くなった日にあの家に居たはずだと主張するアルバート刑事ですが、トルーマン警部補は証拠として認めず。

同時に検死報告も出ていて、検死官の〈ジョック〉は明らかに他殺が疑われるような痕も事件性のない無関係な日常生活由来のものだと主張しており、自殺と結論づけられて捜査は終了に。

 

とばっちりでの停職処分に飲んだくれていたサリバン警部補の自宅に憤慨したアルバートから連絡が入り、サリバン警部補を外したのは隠蔽工作のためだとフィンリーの件について話し始めました。

被害者の衣服を調べ直したところ、面白いものが出たから証拠保管室で待ってる、と一方的にまくしたてられたサリバン警部補。

ほとんど酔っ払ったまま証拠保管室へ出向くと、胸をナイフで刺されたアルバート刑事が倒れており、彼は息も絶え絶えに証拠を隠した場所を必死に伝えます。

咄嗟に人を呼んでいたサリバン警部補ですが、駆け付けた同僚達には殺人の現場に見えてしまったようです。

停職の件でアルバートを責めていたという動機までありますし、いつもサリバン警部補が容疑者逮捕している流れからすればこれは十分な嫌疑です。

 

逃亡者サリバン警部補の告解の途中で警察が捜査へやってきますが、マッカーシー夫人の時間稼ぎとシスターの協力でなんとかその場は見つからずに済みました。

トルーマン警部補と初対面のブラウン神父が、「評判通りの神父さんだ、サリバン警部補の話では誇大妄想の危険人物だと聞いている」悪口を伝達されている脇で、シスターのふりで匿ってもらっている悪口を言った張本人の気まずさよ(笑)

それにしても、いつもの仲間達は本当に何があろうと仲間なのが素晴らしいですよね(笑)

マッカーシー夫人は何日も食べていなかったサリバン警部補にスープを作ってやり、話を聞いて駆けつけて来たフェリシアさんと、手錠の鍵をくすねてきたシドは半分面白がってはいるものの警部補の話をしっかり聞いて協力的です。

またしても何かやらかしたシドをサリバン警部補が起訴する気まんまんだった前提もあって、判事にコネで何とかしてもらおうと働きかけていたフェリシアさんからしても、ここで恩を売るに越したことはないというのも事実。

 

アルバートが握っていたメダルについて、トルーマン警部補はそんなもの知らないと言い張っていたのも揉み消された感が強い。

メダルの特徴を聞いて、秘密結社フリーメイソンから派生した上流階級の人間から成る組織“イルミナティのものだと気が付いたブラウン神父とレディ・フェリシア

フリーメイソン総本山はイギリスにあるそうですが、まさかのここで秘密結社が関与してくるとは……!

正体を隠して社会を操るイルミナティは、秘密を守るために不利益な人物を殺してしまうぐらいわけのないこと、というような連中で、フィンリーもそのネタを掴んだがために殺されてしまい、事件は葬られたと考えられます。

とにかく、裁判では動機があった事や酒臭かった事なども影響して殺人容疑で裁かれる運びになってしまったサリバン警部補は、警護の目を掻い潜り移送車の下に潜んで道中車から離れると、無実を証明するため町に戻って来ていたのですね。

 

アルバート刑事の最後の言葉『ヘルメ…ト 2 B34709』を頼りに謎を解かねばなりません。

数字部分は恐らく証拠物件の袋の番号なので、逃げて来た警察へ戻るという荒技が必要になってきます。

ここまで来てもシド達を『うさん臭いお仲間』と称して1人で何とかしようとする孤高の男、サリバン(笑)

しかし、うさん臭いお仲間はうさん臭いなりに場数を踏んでおり、それぞれ有能でお節介なのです。そして犯罪幇助なんて日常過ぎて全く躊躇いがありません。

フェリシアさんは独自のコネを活かして、南ローデシアの提督とコンタクトをとり、南アフリカの警察にトルーマンの記録がないことを突き止め、マッカーシー夫人はサリバン警部補用のスーツをしつらえ、シドは偽情報を流して警官の監視の目を隣町へ向けさせていた翌朝。

この隙を利用して、証拠保管室に忍び込む気まんまんのブラウン神父。もちろんシドが既に下見をして防犯の穴を見つけてきています。

シドに任せるしか道はなく、それでも犯罪者まがいの男を見張るために自分も同行しする事を譲らなかったサリバン警部補。

ブラウン神父が堂々ジョックを訪ねて気を引くついでに資料を盗み見。

証拠品を探すサリバン警部補と、自分の事件の証拠品を盗み出してしまおうとするシドの間で言い争いが起き、トルーマン警部補と巡査部長が中を確認しにきます。

サリバン警部補の相棒的存在でもあるいつもの巡査部長は、部屋の奥で2人をガッツリ発見するも「異常なし」と報告して見逃してくれました。

 

アルバートの追悼ミサ用に作られた追悼カードを見ていたブラウン神父達。

“フランソワ・アルベール”と記されており、父親がフランス人だという新事実が。

アルバートが隠していたフィンリーの革靴と、そこに挟んであった書類カバンの預かり証のコピーを手に帰って来たサリバン警部補。

書類カバンの中身は大方特ダネに繋がるものなのでしょうが、だからこそ2人の命を奪った真実に近付くことを手放しで良しとはしないブラウン神父。それでも無実を証明するため突っ走ってしまった警部補に追従しようとしたシドを珍しく声を荒げて止めるほど。

トルーマン警部補に連絡を入れて、サリバン警部補を裏切ってまでフィンリーのカバンを暴くのを止めたかったようで、しかしブラウン神父は自身でこのカバンを手に入れてジョックと密会し、取引を持ち掛けます。

彼のデスクで見た資料には、ロシアの秘密警察が『しゃべらせる薬』と呼んでいた麻酔薬のペントタールについて記述がありました。

自白薬を持ってしてもフィンリーの情報を聞き出せなかったジョックですが、酒のせいで誤って致死量を投与してしまったのです。

アルバートは死に際に母国語でメッセージを残しており、『ヘルメ…ト トゥー』というのはフランス語で『彼女が僕を殺した』という意味を持ちます。

彼女とはつまり、ハリエットの事で、あの夜ちょうど警察主催の慈善パーティーが行われており、ジョックから報告を受けた彼女は真実に近づき過ぎたアルバートを始末していました。

ブラウン神父を尾行していたサリバン警部補は森でハリエットに見つかり、ブラウン神父共々『新世界秩序の実現』という目的のために殺される寸前です。

ただ、見張りを任されたジョックは根が善人で、どうしても逃げ出す神父と警部補を撃てず。

少ししたところで車を出して来たハリエットに追いつかれ、目の前にはトルーマン警部補が。

いよいよ最後かと思ったその時、トルーマン警部補が手錠をかけたのはハリエットの方でした。

イルミナティの息がかかっていると思われていたトルーマンは、実は署長達を監視していたロンドン警視庁公安課の人間で潜入捜査を行っていたのです。

実は書類カバンの中には録音機が入っており、ハリエットが諸々を自白する音声もしっかり記録されておりました。

教会でシスターに扮していたサリバン警部補に気が付きながらも見逃していたトルーマン警部補に気が付いていたブラウン神父は、自白の供述を得たい警部補と共謀して動いていたわけです。

こうしてサリバン警部補の容疑も晴れて、公安課は秘密裏にイルミナティに関与していた人物の情報を得てハリエットの逮捕に続き、ジェフリー卿、警察署長も刑事告発

アルバート刑事の犠牲は残念ですが、一見空回りにも見えた彼の熱意が実を結ぶ結果となりました。

 

ここ最近やや飽き気味だったブラウン神父ですが、今回のエピソードは抜群に面白かったです。

普段は犬猿の仲のサリバン警部補が窮地に追いやられてブラウン神父を頼ったり、シドとコソコソしたり、巡査部長との絆が見られたり、なかなか良かった。

感謝はしても、最終的には「あなたたちは危険な不穏分子で本来なら全員逮捕するところだ」と意見を変えない強情なサリバン警部補から恩を売れたと思うなよ、的な宣言もサリバン警部補らしくて良かったですし、シドの告発に関してはちゃっかり隠滅してくれている義理堅さも最高にニヤリとできるラストでした。

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▼次回、S4エピソード1

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