エピソード6 “The Upcott Fraternity”
あらすじ
ブラウン神父は母校のアプコット神学校で、学生のポッツから、研修中に事故死した学生のヒッチンスの死に関して、「罪を犯した」という告白を受ける。告白の最中にパニックを起こしたポッツは懺悔室を飛び出し、塔の上から転落死してしまう。ヒッチンスとポッツは、「友愛会」というグループのメンバーであることを示す、同じ十字架のペンダントをしていた。ブラウン神父は学校内を探るため、神父見習いとしてシドを潜入させる。
ネタバレ感想
そろそろおバカ要員のスージーが恋しくなってきたところですが、出だしからシドが司祭に扮して潜入している場面で久しぶりのワクワク感が。
卒業した母校“アプコット神学校”に告白を聞きに来たブラウン神父。
〈ポールフリマン校長〉の様子が最近どこかおかしいらしく、引退の時期などと言われていましたが、当の校長は身体的には高齢なものの、まだまだしっかりしていて本人も現役でやっていくつもりです。
校長の畑仕事をよく手伝っていたらしい〈ダグラス・ヒッチンス〉が、イタリアで行われた修養会の際に事故で亡くなったばかりで、学生の〈トマス・ポッツ〉は何やら良心の呵責に悩まされている様子。
生徒の1人で、ウェストミンスター大司教区に推薦される〈キアラン・ウルフ〉は、外面こそ良いものの、見習いとは言え司教とは思えないチンピラのような振る舞い方で、ポッツに詰め寄っています。
そもそも、教鞭をとる〈ルイス神父〉がパワハラの塊のような態度で生徒に接しており、出来の悪い〈リズリー〉に対する扱いなどは更にそれが顕著で、なかなかに香ばしい。
いよいよ耐え切れなくなったポッツはブラウン神父の居る告解室へ足を運び、「ヒッチンスが死んだ夜、湖にいました」と犯罪に目を瞑った事を涙ながらに告白。
数人の仲間との誓いがあると言ったポッツに対し、ブラウン神父が仲間に関して更に踏み込んで聞こうとしたその時、外から物音が鳴り響きポッツもパニックを起こして走り去ってしまいます。
逃げ出したポッツは、悲鳴を上げながら屋上から転落死を遂げ、『選ばれし者たち』と彼が話した仲間については謎のままに。
ルイス神父が引率をしていた修養会でヒッチンスは亡くなっており、今回のポッツの死に関しても警察に「ポッツは情緒不安定だった」と自殺を裏付けるかのような証言をしたのもルイス神父。何かを隠そうとしているのは明白です。
ルイス神父には追い出されるも、校長から、ポッツが身に付けていたエナメルで謎の模様が入った十字架はヒッチンスの遺品にあった物と同じだと聞いたブラウン神父。
湖だ起こった事件を共謀して隠しており、ポッツが口封じで殺されたのだとすれば、真実を暴く必要があります。学生たちへの尋問はルイス神父が反対するのは目に見えている事から、スパイを送り込んで殺人犯を燻り出そうという突拍子もない作戦を立てた神父と、それを許可した校長。
こうしてシドに、見習神父に扮したスパイとして白羽の矢が立っていたのです。
上手く乗せられたシドはインテリ風眼鏡をかけていよいよ神学校に入学。
隣室のリズリーが世話係になってくれて話を聞いているうちに、亡くなったヒッチンスとリズリーは親友同士だったことが分かります。
何かと偉そうなウルフの部屋に忍び込んで、サイドボードの引き出しからヒッチンスの祈祷書を見つけたシド。
電話で逐一報告を入れるシドに、ウルフと仲良くなって情報を引き出すよう命じるブラウン神父。
あの十字架は『友愛会』なるグループの一員である証らしく、主催者はルイス神父なのでしょう。
ブラウン神父も招待された祝宴の席で、先にフルーツをつまみ食いしていた友愛会のメンバー〈マケーナ〉がベラドンナの毒で倒れてしまいました。
マケーナの事件について、ルイス神父から毒を盛った容疑者としてウルフが詰め寄られているのを盗み見するシド。ルイス神父がいなくなったのを見計らって、全ての事件の加害者なのでは?と追い詰めていきます。
ポッツの検視では幻覚誘発剤が検出されており、片頭痛持ちだった彼に頭痛に効くナツシロギクを処方した校長の過失を疑うサリバン警部補。
庭の畑では、少量なら抗炎症薬として使えるベラドンナや、多幸感をもたらし鎮痛薬として使われるも、大量に摂取すれば幻覚誘発剤になり得るサルビアが育てられております。
誰かがベラドンナを皿に盛り、ナツシロギクとサルビアを取り換えたのなら話は繋がり、畑で働いていたリズリーに思い当たるブラウン神父と校長。
シドはウルフの仕業に違いないと思っていましたが、真犯人はリズリーで、親友の死を隠蔽した復讐が動機だったのです。
友愛会のメンバーで神学論について議論していた際に、ウルフが起こってダグラスを湖に突き落としたところ、湖が思いの外深くて溺れてしまったのに誰もが口を噤んだ、と。
リズリーがウルフを撲殺しようとしている現場に出くわし、シドも危うく殺されるところでした。ブラウン神父はリズリーの話を聞いてやり、ちょうどポッツの件で学校に来ていたサリバン警部補が逮捕。
ヒッチンスの件を隠蔽していたルイス神父もまた、自分に助けを求めた生徒達を救いたい一心だったというのが複雑なところです。
司祭のフリをしていたシドは殺されかけるわ、詐欺で連行されて4時間も拘束されるわ、とにかく相当なとばっちりを受けておりました(笑)
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▼次回、エピソード7