第6話 “No Goodbyes Thanks”
あらすじ
ロビンにだけ「真実を告げる」というマット。彼の家を訪れたロビンは、衝撃の事実を聞かされる。そして、トゥイは山中で出産の時を迎える。トゥイを救ったロビンは少女暴行の現場を突き止め、事件の衝撃の真相がついに明らかになる...。
ネタバレ感想
シモーヌはロビンに「息子のためにマットの罪を証言する」と言いに来て、明後日の約束を取り付けると帰って行きましたが、彼女の身が危険にならないか心配です。
一方でマットの方も、アルを通して「ロビンにだけ話す」と個人的な話の供述を持ち掛けてきました。
録音や録画も許可されているからマットの家に出向けと言われておりますが、いや、お前が来いよ、と。
それを聞いた身内で息子のジョノが「何か企んでいるんだ、信じるな、これはワナだ。イヤな予感がする、人目のある警察でやれ。」とこれまでの事を踏まえると当然の反応を示したのに対し、「ああいう男は失脚する時も自分で作った舞台に立ちたがる」と『勝ち』を確信しているかのようなセリフで返すロビンは、こりゃあ危険な目に遭うわ……とがっかりすらしてきます。そもそも明確に自分をハメたアルとその点に触れず普通に話している時点でよく分かりません。もう少し危機感というものを持っていただきたい。
供述当日、誰もがてっきりトゥイの事について触れられるものだと思っていたはずが、マットが口にしたのは「あんたの父親は生きている」のひとこと。
10年前に死亡診断書や病理解剖の報告書を見たからありえないと反応するロビンに対して、昔撮影したホームビデオを見せるマット。
そこには、この町に越して来たばかりのロビンの母親が映っています。彼女を「美人だった」と言うマットに最悪の想像がチラつき始めました。これは……酷い。
最悪の想像通り、自分がロビンの父親だと明かすマット。遺言かのような真剣さでジョノともう会うなと言った母親の真意は、腹違いの兄妹だと分かっていたからということです。
しかも録音しながらだったので、家の外で待機している他の警官にしっかりマルッと聞かれているのも地味に嫌です。
翌日、自分も最近マットからこの話を聞かされて船で合わせた時に話す計画だったんだと言い訳じみた寄り添い方を見せたアルに「そんなことは関係ないから彼の罪をすぐにでも暴きます、シモーヌ達が証言してくれます」と馬鹿正直に全て話してしまうロビン。
上司なのだから話さなければどうにもならないのは分かるとしても、もう少し考えても良いのでは……？
シモーヌや仲間の女性がマットの罪を証言すると聞くや否や、他の警官を名指しで呼んで「あいつにも聞かせないと」と言って強制的にロビンをこの捜査から降ろさせるアルは怪し過ぎるのです。
さすがのロビンもこの対応で見限りをつけるまでは良かったのですが、その場でバッジを置いて来て酒に逃げるのはなぁ。
この町ではどうにもならないからこそもっと上に報告するなり、警察内部の人間にしかできない事がありそうなものですが。
ボロボロになったロビンが飲酒運転の末辿り着いたのは“パラダイス”で、どうやらGJと話すためにここへ来たようです。なんで？
行き詰まった時に頼るほどの信頼関係なんてなかったように思いますが……なんで？
GJは最後までこの胡散臭い感じで終わるのでしょうか？あまり説得力もないし、トゥイの事で貢献しているのはGJ本人ではなく周りの女性達ですし。
孤立無縁で出産予定日を迎えたトゥイを助けようとしたプティが捜索隊の目につき、ついにマットがその居所を掴んでしまいます。
プティは何の役にも立たなくてもトゥイは12歳にして超安産で自力で赤ん坊を産み落としてしまいました。えぇ……。
ついに親子で仲違いしたルークがジョノに連絡を入れ、マットがトゥイを捜しに向かった場所を教え、ジョノはパラダイスに滞在中のロビンを迎えに行って2人でマットの後を追います。
テントで眠るトゥイと赤ん坊を見つけたマットは、赤ん坊だけをそっと抱いてその場を立ち去ろうとするも、泣き声で気付いたジョノとロビンと鉢合わせ。
ジョノが銃を向けて警告するも、その正面からはトゥイも追って来ており、産後間もない身体で銃を構えて問答無用で父親を撃ち抜きます。周りの全てに威嚇して興奮状態のトゥイはジョノにまで発砲し、その後ロビンに保護されて“パラダイス”へ。
あんな脇腹に当たっただけなのに、アルはマットの遺灰を持って来ているではありませんか。あれで死ぬのか。という事は、トゥイは未成年ながら殺人を犯しておいて無罪放免？
DNA鑑定の結果を持って来たアルによれば、トゥイが産んだ赤ん坊の父親はマットだそうで、結局は何の捻りもなく当社の想像通りというのがむしろ斬新で違和感すら残ります。
若過ぎるせいか、トゥイは赤ん坊に対する扱いがかなり雑で、少なからずマットの血を感じさせる節も。
父親を射殺した件は何も覚えておらず、今でも父が生きていると思い込んでいるトゥイを出廷させたくないロビン。アルもその方が都合が良いのか、赤ん坊に銃を向けていたマットに対する正当防衛で片付けられそうな雰囲気。正当防衛だとしても、人1人死んでいて殺害した本人に対する聴取すらないのも変な話です。特殊な事情が含まれる未成年だから配慮されるのでしょうか？
赤ん坊のついでにDNA鑑定を受けていたジョノの方はマットが父親ではなく、母親が浮気してできた子というショックはあるものの、ロビンとの血縁関係が否定されたのは不幸中の幸い。
しかし、アルが信用出来なさすぎて、事態を丸く収めてロビンを黙らせるように結果を改竄したのではないかという疑いが拭えません。
バリスタの検定に合格した友人のお祝いに自分も行きたいと言うトゥイの希望を汲んで、彼女らにピザを食べさせに出かけるアルにトゥイを託したロビン。
送り出したはいいものの、不安でジョノがいくら喋りかけても口もきかない状態のロビンもなかなか精神的にキテいます。そうまで心配なら何かしら理由をつけていかせないか、自分も一緒に行くべきだったような。
見かねたジョノがトゥイに電話をかけても連絡は繋がらず、嫌な予感が募ります。
一緒に行った他の子達の連絡先をカフェで聞いて電話してみるも、やはり連絡は取れず。
何気なくカフェで見た、バリスタ検定に合格した少年少女らの飾られた写真を見遣ったロビンは、交通事故死したとされるエイプリルもバリスタ検定を取っていた事に気が付きます。
そして、その中には彼女達と一緒に写るアルの写真も。
ジョノに訳も話さず1人カフェを飛び出して、拳銃に弾を込めて臨戦体制でアルの自宅へ向かったロビン。
中に通そうとしないアルと押し問答になった末に彼を撃って入り込むと、そこでは通報するロビンの声に反応して眠りから覚めたトゥイの姿が。彼女は薬を盛られて眠らされていただけなのか無事でしたが、他の少女達の姿はありません。
部屋の奥に行くと、複数の男達が意識のない少女達との猥褻行為の撮影準備をしている真っ最中でした。
ここが例の『茶色の部屋』で、マットでもミッチャム家でもなく、アルこそが最大の黒幕だったのです。
余韻もないままに町から出て行くGJを止めたがるトゥイとそれを振り切って行ってしまうGJのシーンで終わってしまいましたが、まじか。
一応シーズン2にあたる続編があるようですが、数年単位で後の話のようですし、この物語についてはここで終わりにしてはなんとも不完全燃焼な。
なんともまあ重くて狂っている側面もある、そして後半に進むに従ってツッコミどころが増えてくる物語でした。
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