第7章『スーパー紙幣』“Supernote”
あらすじ
ぜいたくな生活を楽しむサニーとフィロズ。そんな中、サニーは自分がメガに恋をしていることに気づく。メガはスーパー紙幣の重要な秘密を発見する。マイケルは型破りな方法でガーロット大臣に行動を起こさせる。マンスールは何としても偽札を市場に流す必要に迫られる。
ネタバレ感想
絵に描いたような成金暮らしを満喫するサニーとフィロズ。高級タワマンでお隣さんになる二人は仲が良過ぎて微笑ましい。かつては門前払いされたクラブも今やVIP客扱いです。
カネに困らなくなれば今度は社会的地位を欲するという人間の欲望にこれでもかというほど忠実なサニー。
それでも爺ちゃんのことは気にかけ続け、有り余る金でネットで記事が読めるアイ・クランティを立ち上げたり、印刷所に最新のMacを何台も導入したりと犯罪で得た金にしては良い使い道に見えます。
金の出所を知っているヤシールおじさんだけは渋い顔で、二人が犯罪者となって転落していくことを心配し続けてくれておりますが。
スーパー紙幣は燃やしてみないと本物と区別がつかないらしく、しかしここまで分かっているのもまたメガの功績でしょう。
そんな敏腕メガとの関係を続けて、当初の目的は達成できたはずなのに、本気で心惹かれてきている様子のサニー。
片付け術の『こんまり流』は海外でも大バズりしたと聞いていましたが、インドのドラマでそのワードが出てくるほどメジャーになっているのか。
一緒に居る時に彼女の偽札コレクションを見せてもらったサニーは、その中に自分の作ったものを見て内心穏やかではありませんでしたが、その後もメガとの関係で一線を越えると彼女を騙している罪悪感の方が優ったのか、例のシステムをアンインストール。
かつて自分が発見した二枚合わせのものと、今回のスーパー紙幣を作り出したのが同一人物、つまりアーティストの作品だと見抜いたメガ。線のタッチやストローク、そして決め手はどちらの偽札にもSの文字が隠されていたこと。芸術家がその才能の誇示のために自分のサインを残したがると言っていた通り、自己顕示欲の強いサニーはしっかりこれをやってしまっていたんですね。
更にここから調べが進み、議員のケサリバイ・ドーシから2億ルピー分の二枚合わせの偽札が押収されていた事に目をつけられ、その額の多さからしてら直接アーティストとやり取りしていたとバレてしまいました。
早速議員のところに行って、アーティストの情報を渡せば偽札の件で守ってやると取引を持ちかけますが、相手も慎重で確実な保証が欲しい、と。こんな時こそ使えそうなガーロット大臣は捕まらず、カマラにスーパー紙幣の特ダネを渡して報道させることで、立場が悪くなった大臣を動かすマイケル。スーパー紙幣を作ったアーティストという男を捕まえればマンスールの組織を潰せるし、中心メンバーを捕まえたら大臣に対して否定的な報道も変わってくると説得し、アーティストに近付くためにドーシ議員と取引をして貰いました。
ドーシ議員からサニー達の最初の顧客ラクダに連絡が行き、巻戻しを見ているような感覚でフィロズと直接やり取りしていたアニーズに話が伝わります。
議員からアーティストへのリピート注文を、デート中だったサニーとメガがそれぞれの立場から同じタイミングで聞くシーンが秀逸です。
嫌な予感が働いて珍しく焦らずいこう派のサニーと、流れに乗って更に大口の取引を成立させよう派のフィロズで意見が割れておりましたが、結局はスーパー紙幣の件が大々的に報道されたことにより上からの圧力を受け、まだ市場に流せていない大量の偽札の処理を早急に進める必要が出てきたマンスールの命令が下り、取引を利用するしかなくなりました。自分が「裏切り者がいる」と報告した事により、見つかったスパイは問答無用で撃ち抜かれる場面を間近で見てしまうと事を急いてしまうのは当然で、この焦りが最悪の結末に繋がらなければ良いですが。
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▼次回、エピソード8
