『第4話 リバー・リリー』“Part 4: River Lily”
あらすじ
祖母のウソと、ある画策の証拠を見つけてショックを受ける24歳のアリス。ソーンフィールドを飛び出して、砂漠の町アグネス・ブラフで新たな人生を歩もうと暮らし始める。
ネタバレ感想
花言葉は『隠された愛』
いやはや、一気に時が過ぎてしまいました。
すっかり大人になったアリスは引き止められるのを無視して、怒りに任せて農園を出て行きます。
花言葉師“フローリオグラファー”なるよく分からん職業に就いているらしいアリス。
子宮を取ったばかりで退院したてのジューンはサリーにも連絡を入れて、孫からのコンタクトがあったら教えて欲しいと頼んでおります。誰よりも心配していそうなのはキャンディ・ブルーで、10年以上の年月をそれこそ年の離れた姉妹のように過ごしてきたのでしょう。
当のアリスは、愛犬の“ピップ”を連れて母の名前にちなんだ“アグネス・ブラフ”という砂漠町にあてもなくやって来ました。
ピップの血尿が酷く、飛び込みで診てもらった動物病院の獣医〈モス〉との出会いが。
病院の前で倒れてしまったアリスを気遣うモスでしたが、そもそも心優しい親切な男性の存在を知らずに育っているからなのか、アリスは手助けを断固拒否してそのまま車に乗って立ち去ってしまいます。
滞在先のホテルでピップの粗相がついたバッグの中身を整理していくアリス。彼女が後生大事に持っていたあの手紙はオギーからのものでした。そう言えばオギーという善良な存在がいましまし、その後も近い環境で育ったアリスとオギーは幼馴染から恋人になっていたんですね。
オギーからの手紙には『何度もメールした、これを読んだら電話を』という切実なメッセージ。
父親がブルガリアに帰ってしまい、不法滞在になっているオギーはこの国を出たら戻って来られないというワケありな事情がある中、アリスからの逆プロポーズで結婚して駆け落ちしてしまおうと考えていた2人。
アリスが怒り狂って農園を出たのは、弟の生存を隠されていたことを知ったのではなく、何らかの事情で離れ離れになってしまったオギーからの連絡を隠されていたから……?
移民省に通報があったオギーは強制送還されたと話していたジューンですが、祖母の裏切りは想像よりも酷いものでした。
オギーからの手紙には他にも『連絡しないでって君は書いてたけど、5年も手紙を送り続けたのは君の愛を信じてたから。君がメールで別れを告げるなんて信じられなくて』という内容と、アリスと2人で計画していた旅に1人で出てその先で〈アナ〉という相手を見つけたことが綴られておりました。
この手紙を私書箱から見つけて読んでしまい、オギーを嘘のメールで追い払って彼からの手紙も隠し続けていたジューンの裏切りに気付き、気付いた頃には彼はもう他の人と結婚するという取り返しのつかない最悪なタイミング。そりゃ荒れますわ。
ピップが回復したと報告があるも、宿はペット禁止なのであと何日か預かっていて欲しいと先日の態度を詫びながらモスに頼むアリス。
いっぱい奢る代わりにモスが家で預かってくれるという話になり、交流を深めているうちに2人は少しずつ惹かれ合っていきます。
オギーのことがチラつき拒絶しかけるも、思いとどまってモスを受け入れました。良い奴そうですしね。ノーパンだけど。
アリスからの連絡でジューンの裏切りを聞かされたキャンディ・ブルーは、半信半疑だったものの農園のパソコンを確認してブロックリストに複数のオギーのメールアドレスが登録されているのを発見。
アリスが正しかったと理解したキャンディは、ジューンのしたことを知っていたツイッグにも怒鳴り、居場所は知ってても教えるわけない、と完全にアリスの味方です。
ツイッグからアリスが見たのはオギーからの手紙だと聞かされて思わず笑い出すジューン。「もっと大変なことが起きたのかと」なんてどの口が言うのか。やはり弟のことは隠し続けているからか?
それにしても嘘に塗れた魔女のような婆さんです。薬もウィスキーで飲むしよぅ。
ツイッグから厳しく言われて、ジョンに電話をかけてアリスを捜してくれと頼む魔女。
ジョンにかけた電話に出た〈チャーリー〉が、ジューンの名前を聞いて驚きながらも嬉しそうにしているのを見るあたり、モーガン夫妻は彼の出生に関して養子にとった息子に真実を話していてチャーリーは祖母の名前だけは知っているけれど会ったり話したりしたことはロクにないような関係性でしょうか。
長らく患っていた腎臓病が完治したと朗報を伝えようとしたチャーリーに「さっさとお父さんに代わって」と強く遮るジューンはやはりジューンです。
その後ジューンは倒れて病院に運ばれてしまい、せっかくのお祝いだったのにジューンからの電話を受けてから一日中口数が少なかった息子を気にかけるあまりモンペが発動したサリーからの電話はツイッグが受けることに。
彼女が出られないから代理だと聞くと、伝言だと言って一方的に捲し立ててくれたサリーのおかげで、ジューンが隠し続けてきた真実がバレてしまいました。まさかツイッグも孫息子生存について一切知らされていなかったとは。
ツイッグが知らなくてアリスが知らされているはずがありません。サリーもまさか、自分が引き取った子に関して死んだことにされてるだなんて思いもよらなかったことでしょう。
最後に「アリスに弟が会いたがっていると伝えて」とダメ押しのひと言。あまりの衝撃にツイッグはそのままキャンディに電話をパスして1人病院から帰り、あの納屋へ。
隠されていた箱の中からは、確かにチャーリーが生存していてサリーとジョンが養親になったという書類や、アリス宛に届いた何十通もの手紙が未開封のまま出て来たのです。
これはさすがに言い逃れできるものではなく、とにかくいつでも最終的にはジューンの味方をしてきたツイッグでも「あんまりだよ、なんて酷い女なの、酷すぎる……」と繰り返すしかありません。
翌朝目覚めて戻って来たジューンは、アリスを騙して束縛し続け、彼女に弟は自分のせいで死んだと思わせ続けてきたことをツイッグから猛烈に責められても「家族のために正しいことをした」と開き直れるメンタルよ。
今更謝意を込めた花束を置いてみたところで、ジューンのやらかしは到底許されるようなものではなく、とうとうツイッグはベッド一面の花を遺してジューンの元から去って行きました。
アリスはモスの友人のうちの1人〈ルル〉との約束通りクレーターのツアーに参加。モスとの関係を続けながらも、彼に確信犯的な嘘をついて2名分の予約を1名分だと偽って1人で出かけます。
やや胡散臭いツアーガイドの〈ディラン〉のせいか……?
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