あらすじ
"天才的な操縦技術を誇り、大手民間航空会社のパイロットとして何不自由ない暮しを送っていたバリー・シールの元に、ある日CIAのエージェントがスカウトに現れる。CIAの極秘作戦に、偵察機のパイロットとして加わる事となったバリーは、その過程で伝説的な麻薬王パブロ・エスコバルらと接触し、麻薬の運び屋としてもその才能を見せ始める。
ネタバレ感想
トムクルーズ主演のアクション映画です。トムクルーズといえばミッションインポッシブルなので、軽くあらすじを読みこちらもMIPと似たような感じのはちゃめちゃアクションと決めつけていました。
トムクルーズ演じるバリー・シールという男、実在の人物なんですね。実話物好きなのでもっと早く知っていれば迷わず劇場鑑賞したのになぁ…。
アドラー・ベリマン・"バリー"・シール(Adler Berriman "Barry" Seal、1939年7月16日 - 1986年2月19日)はアメリカ大手航空会社TWAのパイロットで、後にメデジン・カルテルの大麻薬密輸人となった。シールは密輸容疑で有罪判決を受けた時、麻薬取締局への情報提供者となり、いくつかの大きな麻薬関連の裁判で証言をした。1986年、メデジン・カルテルの頭であるパブロ・エスコバルに雇われた殺し屋に殺害された。
民間航空会社TWAで勤務していた凄腕パイロットがCIAにスカウトされ、冷戦時代の偵察機のパイロットとなり極秘任務に就く。実話に基づいているということもあり、ストーリーは淡々と進んでいきます。
週に一度低空飛行で撮影をしているバリーに目を付けた麻薬組織の男達から運び屋を依頼される。
臆する事も葛藤する事もなくすんなりヤクを運ぶバリー。あ、そんな感じなんですね。なんとも軽い男です。
CIAの任務をこなしそのついでに自国に麻薬を運び込むというとんでもダブルワーカー。破天荒にも程がある。
イかれてるけど間違いなく有能。
一度飛んだら数億円という報酬の“おしごと”を日々こなすバリーの貯金額はどえらいことに。札束の隠し場所にも困り、町の銀行は専用金庫を用意するほど。どんどんセレブ妻に変貌していくルーシーからも成り上がりっぷりが分かりやすく伺える。THEアメリカン・ドリームといったワクワク感が味わえる。
物語中盤で「あ、もうこいつ絶対やらかすやん…」という風貌で登場したルーシーの弟JBが案の定頭の悪さを露呈した捕まり方をする。
万事順調なバリーだったが、これを転機にどんどん落ちていく。
CIAから抹消されると同時に、踏み込んできたDEA(麻薬取締局)、ATF(アルコール・タバコ・火器及び爆発物取締局)、州警察、更にはFBIのスペシャルコンボで身柄を拘束される。
国際的に重罪を重ねたバリーだったが、司法取引で終身刑を回避し無罪放免となる強運っぷり。「事実は小説よりも奇なり」を体現する男。はんぱない。
こうして麻薬カルテル根絶に向けてホワイトハウスからスパイ活動を命じられる事となる。
そしてこの裏切りがカルテルにバレた事で、暗殺されその生涯は幕を閉じる。
様々な組織の駒となり使い捨てにされる事になるが彼からはあまり悲壮感が漂っていない。
終始飄々と仕事をこなしてきたバリー、唯一家族の事はとても大切に想っているギャップが印象的でした。
MIPでもほとんどのスタントを自身でこなす事が有名なトムクルーズですが、今回も飛行シーンは全て彼が操縦しているそう。さすが。
評価(平均点高めの設定です。)
3.9 /5 点!
伝記物でありながら非常にポップなテンポでどんどん展開が進み、要所で挟まれるアクションも楽しく最後まで飽きさせない映画でした。
概要
監督:ダグ・リーマン
時間:1時間54分
提供:Universal Pictures
公開年:2017年
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