エピソード15『地獄』”Hell”
あらすじ
欲望を捨てようともがく中で、司教は罪の意識にさいなまれる。サクソン族と戦場で衝突したヴァイキングは、その混乱の中で大切な人物を失うこととなる。
ネタバレ感想
預言で見た通りに燃やされ静かに葬り去られる預言者。ついにカテガットの指南役が居なくなってしまいました。
ヴィトゼルクは『居なくなった』預言者の部屋を訪ね地面が血で濡れているのを発見し、知らん顔で酒に酔うアイヴァーに「もし殺されたなら誰の仕業か突き止めよう」と相談したところ怒鳴り気味に「俺に任せろ 誰にも言うなよ」としか言われず、弟がしでかした事を察したようです。
自分で殺しておきながら「あまりにも大きな存在を我々は失った 彼はカテガットになくてはならない存在なんだ 誰の仕業か必ず突き止めその行いを血で償わせる」と民に対して嘆くアイヴァーのサイコパス感が物凄い。
ここまで言うからには自分の罪を誰かに被せて殺す気満々です。
ハーラル王の襲撃が日に日に迫ってきています。
それぞれがパートナーと最後になるかもしれないという想いを持ちながら言葉を交わしていますが、神からの地獄のような光景と罪深い行いをきっぱり断つようにとのお告げを受けたヘフマンド司教は愛するラゲルサに別れを告げました。
怯えきった様子のヘフマンドに対しラゲルサは愛してると言ったのに別れるなんて酷いと責め、これまでの愛情を全否定し、「あなたは自分の魂が何より大切なのよ」となじり倒します。ここまで言われるのはさすがにヘフマンドが気の毒です。
いざ出陣、という段になってアルフレッドは、エセルレッドを唆したキネハード卿に「君は来なくていい 反逆罪で拘束されるからだ」と宣言し、キネハードを捕らえさせます。
無実を訴えるキネハードを拷問にかけながら何度も繰り返し共謀者の名前を尋ねるジュディス。表情一つ変えないその冷静さが一番恐ろしい。
ウベはハーラルの野営地に出向き何故だか歓迎されている不思議。カテガットでは殺し合いをしていたのになんでやねん、と思ってしまいます。
カテガットを追われアルフレッド王に助けられた事、彼らの味方につく事で土地の譲渡を約束された事など話したところ、ハーラル王は「どうせ戦う事になるのだからビヨルンやラゲルサと共にこちらの仲間に加われ」と誘いをかけられるウベ。もちろんウベは、自分達を捕らえてアイヴァーに引き渡す気だろうと疑いますが、ハーラルも自身の野望のためアイヴァーが邪魔になるという事を知ると和解の余地があると考え、キリスト教の洗礼を受けた者として好きなだけ金銀を持ってこの場から立ち去れという和解交渉を持ち出しました。
ウベを一旦帰させたハーラルは、何故か野営地に居るマグヌスと話し、彼がラグナルの息子だと言い張りアルフレッド王が戦いの準備をしているという情報を手に入れます。
そもそも交渉する気なんてなく、和解交渉で気を引いている隙に側面を固められたと瞬時に悟ったハーラルはまんまと騙された事に憤り「受けて立つ」とやる気満々です。
ハーラル軍の側面と後方は炎が広がり退路を断たれ、更に投石器を使って火玉も投げ込まれまるでヘフマンドの見た地獄の様子はこの戦場を意味していたかのよう。
ヴァイキング一、壮大さを感じる戦闘開始シーンでした。
そしてそして。なんとヘフマンドは戦いの最中で矢を撃ち込まれラゲルサの名前を何度も叫びながら絶命してしまいます。なんと…。かなりのキーパーソンだったヘフマンドがここで死ぬなんて驚きです。
ハーラル王は撤退命令を出し、サクソン軍の勝利で戦いは幕を閉じるも悲壮感ゴリゴリの結果となってしまいました。
アルフレッドは民の前で勝利の報告とヴァイキング勢の協力があってこそだと感謝を述べましたがビヨルンの表情が異様に硬い。そう、ラゲルサが見つかっていないのです…。
拷問の結果、実の息子エセルレッドが謀反の首謀者だったと分かり、涙を流しながらアルフレッドにそれを伝えたジュディス。戦闘中にもエセルレッドにピンチを救われたりと信頼関係が強固になりつつあったこのタイミングで…アルフレッドは兄の謀反にどう対処するのでしょうか。
ハーラル軍と共に戦っていたマグヌスは、「近い将来イエス・キリストは完全に忘れ去られるだろう」となんだか意味深なお話をハーラルに聞かせておりました。
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▼次回、エピソード16
