エピソード11『レンジャーと伝説の花』“Ranger and the Fabled Flower of Normal Street”
あらすじ
レンジャーは、メルと傷心のゴーティマーを誘い、ノーマル・ストリートの伝説の花を探す冒険に出る。それは健康に不安を抱えたおじいちゃんのためだった。
ネタバレ感想
確実に本編とは関係ないものの、食パンにグラスを押し付け丸い穴を開けてフライパンでその穴に割り入れた卵ごと焼くという目玉焼きトーストの作り方が目から鱗でした。なるほど、いいかもしれん…。
このトーストを作った老人、もといレンジャーのお爺ちゃんは、オキザリス・ノルマリスと呼ばれるノーマル・ストリートにおける伝説の花を見つけられるかも、と孫に教えます。
オキザリス・ノルマリスは、世代ごとに一度咲く息をのむ美しさで、伝説によると香りはお菓子工場100棟分の甘さ、摘んだ人は雄牛10頭分の強さと学者20人分の賢さを得るのだとか。
咲いて1日しかもたないとても稀少なこの花をかつて見かけた時はくしゃみが連発し、今日もトーストを焼きながら8回のくしゃみが出たお爺ちゃん。
年齢を考えれば、次に咲く頃にはもう見られないお爺ちゃんのためにもこの花を探しにいく決意をしたレンジャーは、アビゲイルと気まずくなって引きこもり気味な傷心のモグラ人間とメルを誘います。
案外簡単にオキザリス・ノルマリスの花びらを見つけた三人でしたが、ここから花を見つけ出すのが大変だそうです。
お爺ちゃんの体調が思わしくなく、一緒には探しに行けないけれど必ず花を見つけ出して持って帰ってくると約束したレンジャー。
「ノルマリスは希少で科学より伝説に近い」と言われながらもキチンとした植物学会でその名が通じるところを見るとただの不思議花ではないようですね。
ゴーティマー・ギボンを見ているとどこまでがこの世界で一般的に知られている現実の範囲内でどこからが有り得ないSFファンタジーの世界なのか区切りが難しいところがありますが、今回は前者のようです。
悪の黒幕並みの怪しさを見せた植物学会の専門家を追って、ノルマリスが好むという粘土質の土壌が広がる土地を探し歩く三人は不意に足元に咲く一輪の花を見つけます。
その花はとても伝説の花のようには見えないなりに、何だか綺麗で小さな宝石のような佇まいでした。
そこに追いついて来た悪の黒幕学者がノルマリスを横取りしようとして、レンジャーのお爺ちゃんに見せるんだと譲らないゴーティマーとメル。
ただ、レンジャーだけは1日で散ってしまうこの花を僕らに摘む権利はないはずだ、と誰より大人な主張を見せました。
結局、植物学者の〈ホリー〉が無理矢理摘もうとした瞬間に花は散ってしまうのでした。
落胆するホリーにレンジャーが持っていた花びらを譲るとホラーの元に電話がかかってきてその相手はレンジャーのママ。
なんとお爺ちゃんに血栓が見つかり病院に運ばれたというのです。
ホリーの車で送ってもらい急いで駆け付けた病院の待合室で「治療に使えるかもしれなかったのに、花を摘むんだった!」と嘆くレンジャー。
しかし、お爺ちゃんに血栓はなく、脚の痛みは感染症由来のもので一晩点滴すれば大丈夫と分かって一安心です。
面会が可能になったお爺ちゃんにノルマリス探しの結果を聞かれたレンジャーは「森へ行って花を見つけて…大きくないけど素敵で摘んではいけない気がしたんだ 病気なら摘むべきだったのにごめんなさい」と謝りますが、お爺ちゃんは「なぜ謝る?誇りに思うぞ、お前は何かを見てそれが特別だと気づきそのままにした まだ14歳なのに感心したぞ」と花よりも成長した孫の姿を見れた事を喜んでくれたのでした。
お爺ちゃんも無事だったし何より…と思った帰り道。病院内に居る取り乱した様子の自分の父親を見て駆け出したメル。
そしてゴーティマーのママも慌てた様子で病院に駆けつけてきて、メルの母親〈ローラ〉が車の事故に遭い亡くなった事を告げます。
これは…予想もしなかったバッドエンドで胸が張り裂けそうです。なんという事でしょう。
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