第3話
あらすじ
女性刑務所への勤務を要請されたシスターとトリクシー。そこは思った以上に劣悪な環境だった。出産した女性は委員会にかけられ、母としての資格がないと判断されると子供を施設に取り上げられてしまう。
ネタバレ感想
女性刑務所を担当する助産婦がインフルエンザで全滅したから応援をよこして欲しいとジュリエンヌに連絡が入ります。
トリクシーが指名され、シスター・ジュリエンヌと二人で代理助産婦として刑務所に出向きました。
なかなか取り上げられる事のなさそうなシーンで、ドラマとは言え初めて目にする光景ですが、女性囚人の獄中出産はそれほど珍しい事でもないのでしょうね。妊娠中の女性が捕まった際、予定日が刑期内であれば自動的に獄中出産になる訳ですし、確率的に獄中結婚より多かったりするのかもしれません。
刑務所という性質上どうしようもないのかもしれませんが、規則と命令で雁字搦めになった所内では妊婦も他の囚人同様力仕事を含む刑務作業を課せられております。
いくらシスターが安静が必要な患者には免除させるよう言っても「規則です」の一点張り。
ただ、牧師というのは意外にも絶対的な権力を持っているようで、刑務所内で知り合った牧師の〈トム〉が話を聞き安静を命じてくれてとりあえずは看守も黙らせられました。
この若くてハンサムな牧師とトリクシーが何やら惹かれあっていきそうな感じですね。
産まれてくる子供のために小学1年生用の本で必死に読み書きを勉強する〈ステラ〉を駆り立てるのは、児童福祉課の判断で『母親失格』と認定されれば赤ん坊を取り上げられてしまうからです。シスター・ジュリエンヌは何も言わずともその気持ちを察しており、孤独で子供を守ろうと必死な妊婦に手を差し伸べます。
塀の外に婚約者が居ると主張していたステラを手伝うために必死に彼女の言っていた婚約者と連絡を取ろうとするも、それが子供を奪われまいとする彼女の嘘だった事が発覚。
さすがに聴聞会でシスター自身が嘘をつくわけにはいけない、と迷う余地もなく証言を断ります。
ただ、ここで彼女を切り捨ててしまわないのがシスター・ジュリエンヌのシスター・ジュリエンヌたるところなのです。
乳飲み子を連れた上に犯歴のある女性を受け入れてもらえる働き口を必死に探し、最後にはシスター・ジュリエンヌの人徳で信用してもらえる場所を見つけた事で、聴聞会でも2週間後に迫る釈放の時には子供と共に出所する事を認められました。
〈キャシー・ベイカー〉は拡張蛇行静脈が酷い状態でありながら、新婚9ヶ月の夫〈スタン〉に女性として愛されたいと願うあまり着圧の強いガーターが手放せません。
キャシーの不安は子供を産んでも変わりなかったものの、スタンが思いの外包容力を発揮してくれます。
妊娠を期待したシーラでしたが、検査の結果は陰性で、それでも3ヶ月も生理が来ていないと不安をターナー医師に打ち明けます。
医師同士のツテを辿って早速シーラに別の検査をしてくれる友人に頼んだところ、結核の影響で骨盤に組織損傷があるのが見つかりました。詳しい事がよく分かりませんが骨盤という事もあり、子供を産むことは難しい身体だということなのでしょう。
夫婦二人とも子供を望んでいただけに辛い結果ではありますが、それでもただただ哀しい雰囲気になるだけではないところがこのドラマの良いところです。
今回のエピソードでは至る所に『希望』が散りばめられた結末になっていました。
Call the Midwife [ Jennifer Worth
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▼次回、エピソード4