第4話
あらすじ
レディー・エミリー産科病院に、トリクシーが出産を手伝ったフィオナが再入院してくる。家で倒れたというのだ。熱が下がらず、かなり弱っていて、検査をするものの原因が分からない。夫のマシューも動揺を隠せずにいた。
ネタバレ感想
コール・ザ・ミッドワイフは医療の発達以外にも当時のイギリスにおける歴史的な事件をちょこちょこ挟んでくれるから、当時の英国ではどんな話題で持ちきりだったのかという点が分かりやすくてより面白いんですよね。
今回は1966年の春、『ムーアズ殺人事件』の裁判が始まったあたりとのこと。
〈ブレイディ〉と〈ヒンドリー〉のカップルによる連続殺人事件ですが、スラム街出身のブレイディは貧富の格差を目の当たりにして歪んでいったというきっかけもあり、ポプラー一帯はより苦い思いでこの事件の結末を見守ったのでしょうね。
レディー・エミリー病院では、以前にトリクシーがお産を担当したフィオナがめまいと熱で再入院する事に。
骨髄検査の結果、急性骨髄性白血病が判明し、程なくしてフィオナは家族に見守られながら夫と産んだばかりの息子を残して逝ってしまいました。
夫へ向けて綴った手紙を書くのを手伝い、特別な絆が生まれていたトリクシーにとっても悲しい現実です。
産科でD&Cの手術を見学させてもらったトリクシーでしたが、その内容は明らかな中絶手術で不信感を露わに院長へ抗議します。
D&Cという術式がよく分からずググってみたところ、日本では今でも主流の中絶手術に使われる方法っぽいということが分かって混乱しましたが、妊娠何週目以下かどうかが境目になるという事でしょうか?
この時代ではまだ中絶手術そのものが法律に反する行為で犯罪だと糾弾し、全てをシスター・ジュリエンヌに報告した事でノンナートゥス・ハウスを救うためのこの計画は白紙に。
検診に来るも何故かピリピリした様子で、妊娠中の子供も養子に出すと話す〈ジャシンタ・オマリー〉は、シスター・フランシスに八つ当たりしますが、頼りなさが目立っていたシスター・フランシスも随分強くなりましたね。
仕事で海に出ると何ヶ月も家に帰って来られない夫〈デッシ〉が居ない寂しさから浮気に走ってしまったそうで、父親は夫ではないらしいのです。
以前に帰ってきた時にはまだ気づかれず、今度帰ってくる時には予定日の後だということで夫には隠し通したまま養子に出すのが最善策だと考えたそう。
しかし、予定よりも早いサプライズ帰宅でデッシが帰ってきてしまい不貞がバレて激怒されるオマリー夫人。これは…必然的な展開に思えますが、あそこまでシスター・フランシスが強気にオマリー夫人を擁護する事が逆に違和感を覚えました。
キリスト教的に不貞行為というのはそもそもかなりNGなのではないのですかね?
自宅で産気づきそのまま助産婦到着前に自力で赤ん坊を産み落としたジャシンタ。生まれてきた赤ん坊に息をさせるため必死で背中をさすって命を救ったデッシは結果的にこの小さな命を自分の家族として認めてくれたようです。
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▼次回、エピソード5