第5話 変わらぬ姿、変わりゆく心（What It Always Is）
あらすじ
町から逃げ出したニーガンの元に彼の監視役だったブランドンが現れる。自分は味方だと言うブランドンは、親が元救世主でリックたちに殺されたと打ち明け行動を共にする。
ネタバレ感想
とても逃亡犯には見えないニーガンですが、元救世主の親を持ち聖域出身の〈ブランドン〉が慌てて追いかけてきてチョロチョロと付き纏います。
リックに親を殺された恨みがあり、アレクサンドリアに連れて来られたもののニーガンの統治下にあったかつての居場所の方が良かったと考えているそうです。舎弟感に溢れすぎなブランドンと、羨望の眼差しとマシンガントークを適当にいなすニーガン。
確かにリックは偽善者ぶった大量殺戮者でもあるのでこういう反乱因子が燻っていたのは想像の範疇です。これに対し決して同調せず「奴の言い分も間違っていない」とスマートな返答で済ますのもイカしてますし、ニーガンがカールに手を下したと勘違いして話を聞こうとしてきた小童にはただあしらうだけでなく「それは違う、カールは…子供は殺さない」と未だ健在の威圧感で凄むところもイカしております。何故こんなにカッコいいのか。記憶の遥かかなたにあるグレンの恨みが違和感を唱えますが今のニーガンはなんだかんだで好感度マックスに近い。
解き放たれた途端、必要以上にグロ注意なやり方でウォーカーを始末していくニーガンですが、誰かの悲鳴を聞けば駆け付けて行きもはやヒーローのような振る舞いです。
助けた母子を殺して物資を奪おうと言い出す勘違い坊やに嫌気が差したニーガンは、最初は遠回しに、それで通じなければド直球に「目の前から消えろ」と突き放しました。どこか倒錯している拗らせまくったイマドキの若者という雰囲気で逆恨みを買いそうな気配ムンムンでしたが、こやつが本当に単純に屑の糞。
追われる身でありながら母子の助けになろうとアレクサンドリアへ送って行く約束していたニーガンでしたが、一人薪を拾いに行っている隙に戻ってきたブランドンの手で変わり果てた姿になった親子を見つける事となりました…。
「テストだったんだろ、手を下す根性があるかどうか俺を試した どう？」とドヤ顔までかましたブランドンを殴り倒しそのまま撲殺コースに入ったニーガンは、いよいよ『生身の人間に手を下す』という一線を再び越えてしまい、これがきっかけとなってかつてのトレードマークの革ジャンとルシールを手にして去って行きます。
こりゃ『ニーガン』の再来となるやも知れません。
行方知れずのケリーを心配して捜しに行くコニーに付き合いながら、彼女を励ます為にお久しぶりな兄メルルの話題を持ち出すダリル。手話で難しい単語はところどころ筆談しながら、してもしなくてもいい昔話を体全体使って必死に伝えようとするダリルなんて誰が想像出来たでしょうか。メルルがこんな場面を見たら気絶しそうです。
途中マグナとも合流し、森の中で気を失っていたケリーを見つけますが、事の成り行きからヒルトップで度々起こっていた物資の盗難騒ぎがマグナによるものだと発覚。
声を荒げるダリルでしたが、マグナと同じグループ出身でありながら何も知らなかった様子のコニーが「物資を見つけたと言う」と説得し、町の人々には全てを話さず盗まれていた物資を全て回収して持ち帰る事となりました。
おかしな咳を繰り返してたエゼキエルは、どうやら甲状腺がんだったらしくとんでもなく大きなこぶが喉の近くに出来ているのを隠していました。ようやくこれをセディクに打ち明けるも、家系的にこの病気を患いやすいらしく、それなりの知識があるだけに化学療法が使えないこの世界での自身の行く末も分かってしまっているようです。
夜になり、アレクサンドリアと無線連絡を取るセディクの計らいでエゼキエルとキャロルを無線越しに話させようとしましたが、エゼキエルは寸前の所で電源を落としてしまいました。
ちまちまと重要な資源である木を倒したり、小川に誘導したウォーカーの内臓を引き摺り出して水を汚染させたりするのが『脆い人間』を潰すためのアルファの新たな戦略なようです。
川の水を汚染させているガンマに気付きそっと後をつけるアーロン。ガンマは今になって妹の死やアルファに異議を唱えたがために目の前で殺された仲間の事を考え始め恐怖心や焦りも出てきたよう。我を忘れて元仲間のウォーカーを何度も全力で刺し続けている間に手元が狂いバッサリと自分の手の平を切ってしまいます。
すると、どこからか投げられた清潔な包帯の入った袋が。一部始終を見ていたアーロンが投げて寄越した物で、ガンマとの会話を試みようとしますが彼女は動揺したまま無言で立ち去って行きます。ちゃっかり包帯は持ったまま。
一連の出来事をアルファに報告すると、マスクを使い分けてアーロンを利用し、アレクサンドリアにスパイとして潜入にしてこいと指示されたガンマ。これは寝返りパターン十分にありそうですがどう転ぶでしょう。
深夜の森ではすっかりニーガン節を取り戻した暴君が、ウィスパラーズの領土に入りルシール片手にウォーカーをなぎ倒して行きます。
そこへ現れたのはベータ。共に戦闘力ラスボス級のどえらい二人が引き合わされてしまいました。
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