エピソード6『カムサハムニダ』“Kamsahamnida”
あらすじ
落ち込んだトビーの状態はよくならず、ケイトは母親に助言を求める。選挙戦で巻き返したいランダルは、ある戦略をひらめく。ケヴィンは父親の過去が気になって仕方がない。
ネタバレ感想
ケイトの妊娠報告を驚きのハイテンションで祝う陽気なランダルみたさに2回巻き戻して見直してしまいました(笑)
妊娠報告と同時にトビーの深刻な精神状態も家族中に広まります。
薬を再会したからと言ってすぐに元通りになる訳ではなくベッドにこもって起き上がらない日が続くトビーを気にかけるケイト。
トビーの事を気にするあまり、愛犬オーディオの散歩中に母親に電話をかけ少し目を離した隙にオーディオが小石を飲み込んでしまいます。
獣医に見てもらい、手術するかウンチと一緒に出てくるのを待つかという究極の選択に迫られたケイトはレベッカに相談。すると、目の届くところに置いておくべきだから連れて帰るようにと頼もしい決断が返ってきました。
家へ帰ると奮起して着替えはしたものの今にも崩れそうな状態のトビーが、妊婦の妻を支えるべき立場なのにこんな事になってしまいいつまで続くかも未知数な自分はいつ捨てられるか分からないと悲観するトビーを強制的に散歩に誘ったケイト。
そこでケイトは、今まで甘やかされてきた自分だけど挙式で誓ったように健やかなる時も病める時も必ずそばで支え続けると約束します。
オーディオも無事にウンチが出て、これから前を向いて歩いていくだろう二人に吉兆を示したようでした。
出馬する地区の教会に出向いたはいいものの、アウェー感満載の中突然対立候補のブラウン議員から紹介を受け、体良く吊し上げられる形となったランダルの居た堪れなさがキツい。
しかし、調べ始めたジャックのベトナム時代が気になってしょうがなく、兄弟で分かち合おうと無理矢理訪ねてきたケヴィンとの食事で良い戦略を思い付きました。
白人スターの兄との密会に選んだ韓国料理店では店からサービスを受け、『シッター・マン』が韓国で大人気だと知る事に。
前回の選挙で投票したのは有権者のうちたった25%にしか満たず、そのうちの95%がブラウン支持者という結果でした。韓国系は5割が投票の登録すらしていない状態で、ブラウン派を寝返らせるのが難しくとも人気者の立場であるケヴィンの協力を得てブラウン議員とは無関係な票を新たに獲得しに行けばいいのだ、と。
気難しいスターならここで自分をダシにするなんて、と憤慨してもおかしくないのにフットワークが軽く乗り気なケヴィンの人の良さのおかげで作戦はスムーズに進みます。
コリアン街で選挙活動を始めたランダルに対し、韓国系の若者があまりに図星で痛烈な批判をしてきますが、去って行く若者を呼び止め街をより良くしていきたいと願う気持ちだけは本物だと語り掛けます。
確かにこの若者の言った通りコリアン街なんて初めてで縁もゆかりもなくたった一つ知っている韓国語は覚えたての『カムサハムニダ』だけのランダルですが、それでも彼の熱意は人種や言葉の壁を越えて有権者達に届く日も近そうです。
ランダルの選挙活動を手伝い、心の声に従って立候補にまで至った弟に刺激されたケヴィンもまた、『父親の過去を知りたい』という彼自身の心の声に従う事を決めたよう。
クビになり就職活動もうまくいかないベスは、ガールスカウトのクッキー売りを手伝った娘達から手際について文句を言われ、酷く当たり散らしてしまいました。
一緒に居たデジャはベスの苛々の原因に思い当たる節があり慰めようと彼女の寝室で待っていたのですが、この時のデジャの話がお花畑モードのランダルをあまりに的確に表現していて笑えると同時に、夫にキチンと話すべきだという真理をついているのに子供らしい表現で胸にストンと入ってきます。
前にランダルに言われた、私が特別だって
あまりに何気なく言ってた
私がそう言われ慣れてると思ったのかな?
きっとベスにも“君は特別だ”と言ったよね、特別だもん
ランダルはベスに夢中だもん、ディズニー映画みたいに
ベスが現れるたびランダルの耳には森の動物の歌が聞こえてる
ベスが悲しい時はランダルと話さなきゃ
“君は特別”と言ってくれる
すごく簡単に言うから本当だと信じられるよ
実はランダルに食ってかかったあの若者〈ジェウォン〉は、オハイオで選挙スタッフを務めた経歴があったらしく、韓国からの移民でないがしろにされてきて投票すらした事のなかった母親が75年の人生で初めて登録をするまでに信じさせた男に賭けてみたいと感じたそうで選挙参謀に名乗りを上げてくれました。
幼かったランダルは、禁止されているボクシングをジャックから習うために転校生のいじめっ子に対抗する手段が欲しいと頼み込みます。
スパーリング中にレベッカが入ってきた事で問答無用で校長に電話が行き、転校生なんておらず、いじめがでっち上げの嘘だったと発覚してジャックが話し合いの場を設けるのですが、遺伝子的にも本物の息子のケヴィンはやはり喧嘩も強いから自分も父親譲りのものが何か欲しかったんだと本当の理由を話すランダルが途端に健気に見えてきます。
ジャックは、血の繋がりがあろうがなかろうがもちろん本物の息子だし、自分にボクシングを教えなきゃと信じ込ませたそのよく切れる頭脳こそがお前の秘密兵器なのだ、と諭しました。
今ランダルは、この時父に言われたよう自身の頭脳を活かして、自分を丁重によそ者だと知らしめた相手に挑もうとしているのです。
選挙参謀をゲットして浮かれるランダルに改めて解雇された話を持ち出し、実は平気じゃないと話すベス。
今は特別だなんて言われても信じられないから言って欲しくないと言うベスですが、ランダルは人生で最高のパートナーに選挙を手伝って欲しいと申し込みました。
お情けではなく、本気で必要とされていると気付いたベスはこのオファーを受け、選挙参謀獲得に続き最強のチームが徐々に出来上がっていっているようです。
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▼次回、エピソード7