エピソード7『真実』“Truth”
あらすじ
ジュリアナは妹の死に関する衝撃の真実を発見する。フランクは最近の出来事に思いを巡らせ、ある決断をする。そして田上はジュリアナの素性を見破った。
ネタバレ感想
キャノン・シティからの帰還後、虚偽の報告ばかりだったからとジョーはずっと監視対象だったそうです。まあ、成果をあげられなかった新人工作員に対してそれくらいの事はしそうではあります。想定内です。
スミス大将がジュリアナのスケッチまで入手していた事で、彼女に関して全て話すしかなくなったジョー。
「彼女は関係無い」と庇っておりますが、ジュリアナを差し出す他に反逆行為の連続が露呈したジョーが生き延びる道があるとも思えません。どうするんだ、ジョー!
ジュリアナが盗んできた書類には、人物AとBによる会話の内容が文にして綴られております。
『新たな贈り物、秘匿の必要性あり カンザス由来ではない』
盗聴の可能性がある事を分かっているレジスタンスの隠語か何かなのでしょう。
ジュリアナがサクラの間に忍び込んでいる間にマークの家を訪れユダヤ流の弔いをして貰い涙を流していたフランクもようやく自宅に戻ってきて、全てを打ち明け和解した二人。
闇堕ちして復讐に囚われていたフランクは、銃を構えた瞬間に目が合ったあの日本人の少年を見てしっかり思い留まっていたのです。
「皇太子を殺しても解決しない」とまで気付いたのにこの現状はあまりに不憫。間違いなく筆頭容疑者で、いくら否定しようと動機もバッチリのフランクがここから逆転するにはどうすればいいのでしょう。
と、ここで前話の中で物凄い見落としをしてしまっておりました。
サクラの間に忍び込んだ時にジュリアナが見つからないようにしていた相手はまさかの顔見知り…というか義父だったのですね。容姿に特段の特徴がないもので全く気付かず(笑)
ジュリアナがフランクに「義父は日本の手先よ、日本政府ビルで市民を盗聴してる」とサクラの間で見かけた事を話すまで気付きませんでした。
母親の再婚相手でトルーディの父親という近しい相手が盗聴班の責任者だったとは…。
そしてフランクの飲み込みが早過ぎる(笑)
ジュリアナへの恋心を承知の上で、敢えてそこにまだ利用価値があると見出されたジョーは生かさず殺さずの状況に。
新たなフィルム回収の任務を成功させて信用回復に努める以外道は無く、失敗すれば自分とジュリアナに待つのは死のみだとスミス大将から言い渡されました。
監視と録音付きで親衛隊が調べあげたジュリアナの自宅へ電話をかけてフィルムの出所を聞き出せと言われるも、ジュリアナ側から「今は話せない」と言われて自分の電話番号にかけ直すようにと番号を伝えたジョー。
【大ナチス帝国】“ニューヨーク州ブルックリン”でタクシーを降りたジョーが向かった先では、一人の女性とジョーによく懐いている幼い少年〈バディ〉が待っていました。
姉と甥か?と思いましたが、どうにも二人の距離が男女のソレなのです。ジュリアナにフランクが居るようにジョーにもまた別の女性が居たとは。なんとなく訳ありな関係っぽいですけどね。
田上大臣が住む屋敷の日本庭園が立派過ぎて、改めて国の高官なのだなと感じます。
そんな田上さんは妻と息子を戦争で亡くしているようで、だからこそもう戦争が起こらないよう何としてでも食い止めようと暗躍していたのですね。やっぱりただの良い人じゃあないですか。
木戸警部から、雇ったばかりのジュリアナ・クレインについて、「彼女の妹は反逆者です、彼女の行動の責任を持つのはあなただ」と忠告された田上大臣。
これを聞いていたジュリアナが自ら「憲兵隊から尋問を受けた件を話しておくべきでした、クビにしてください」と言うも、何やら立派な事を言いながらジュリアナの雇用を続ける意向を示す男気を見せてくれました。
しかし、ただただ寛大と言うよりは、秘書の琴道に「彼女の妹を調べてくれ」と指示したあたり何か確信を持った疑惑があるのかと気になります。
日本政府ビル内でジュリアナと出くわした義父〈アーノルド・ウォーカー〉は慌てて彼女をカフェに呼び出し、自分は家族を守るために誇りを捨てて今の仕事をしているのだと訴えます。その歴は想像以上で、16年もの間日本政府に仕え、盗聴で娘が反体制派だった事を把握し上司に報告の上、寛大な処置を求めたのだとか。
そして上は、トルーディと恋人を中立地帯へ逃がしたとアーノルドに説明し、彼もそれを信じ切って不幸中の幸いだったと心底ホッとしている様子。最愛の娘に何かあったら生きてられない…と話す義父にジュリアナは自分が見た残酷な現実を打ち明ける事も出来ませんでした。市場で妹の人影を目撃した事も手伝って、ジュリアナ自身もトルーディが生きて中立地帯に逃げ延びたと信じたかったのかもしれません。
梶浦氏から夕食の招待を受けたチルダン。『商売抜きで』との事ですが、さてさてどうなることやら。
お調子者で媚びは売るけど空気の読めないチルダンは梶浦夫妻の求める人物像とは違ったようです。
チルダンの方でも、表面ばかり気取っていて黒人音楽を好んで贋作だらけの収集品を本物だと信じている梶浦夫妻から小馬鹿にされた態度を取られた事に内心憤慨しております。
そんな折にフランクが店に入ってきて、銃の模造品を作るからそれを売ってくれと突然頼み込んできます。最初のうちこそもう関わりたくないとあしらっていたチルダンですが、真贋の目がない梶浦氏を騙して大金をせしめとってやろうと雑誌に載っていた日本人好みのアンティーク品を作れるかとフランクに問い、結託して詐欺を働く事になりました。フランクの芸術家設定がここで活きてくるとは…(笑)
材料費も込みでフランクが6割、残りをチルダンが取るという事で合意しましたが、つまりは逃亡資金の工面ですね。憲兵隊が勤務先の武器工場の調査にまでやってきて、いよいよ本格的に逃げる計画を立てたみたいです。
トルーディを調べさせていた田上大臣ですが、妹が行方不明だと話していたジュリアナに「残念だけれどトルーディは亡くなっている、政府筋から情報を仕入れた」と伝えました。
妹の遺体がある場所を知りたいと訴えるジュリアナの気持ちを汲んだ田上大臣は、「おぞましい場所」への行き方を教えてやります。
異臭が立ち込めハエがたかるそこはショッキングで闇を感じる絵面です。
政府に都合の悪い存在として消されたであろう大勢の死体がゴミのように積まれている遺棄場。
そこでトルーディの遺体を確認したジュリアナ。愕然としながらその場を去りフラフラと歩いているジュリアナの背後には、『ジュリアナが新しいフィルムを見つける手助けをしろ』と命じられ、バディを人質に取られたも同然で後がないジョーの姿が。
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▼次回、エピソード8