第6話
あらすじ
ノンナートゥスへシスター・エヴァンジェリーナも戻ってきた。ナース・クレインとの小競り合いも以前のまま、懐かしい仲間との日常が戻る。ある日クレインが往診に行った10代の少女が妊娠していることが分かる。
ネタバレ感想
ナース・クレインのホイールカバーが盗まれた事で、野営地に聞き込みに行ったピーターはまだ14歳ほどで学校着を着ている少女〈ブリーダ〉が、第一子だという生後3日の赤ん坊を世話している様子を見ます。
それほどに若いのなら助けが必要なのではないか、と野営地を訪問する事になり、シンシアとトリクシーの旧友コンビが担当として出向きました。
もっと荒んでいる無法地帯のような場所かと思いきや、意外にも人と人との温かい繋がり方があったり、見かけや先入観だけで判断は出来ないな、と改めて感じさせられます。
そんな折に法律が変わり、野営地の許可証が必要になった事で彼らの強制退去命令が出てしまいました。
暴動に近い抗議が起こる中、臨月の〈アトラクタ〉が産気づき激しい言い争いをしている人々を一喝したシンシアは格好良かった。
赤ん坊の産声で一帯の人々がガッツポーズで歓声を上げるシーンには温かみがあり、死期を迎える老婆と新たに生まれてきた赤ん坊のコントラストはまさに命を紡いでいるという感じが印象的です。
未婚で17歳の糖尿病患者〈ポーレット・ローランド〉の往診に向かった際、彼女に悪阻の症状があると見抜いたナース・クレインはターナー医師に尿検査をしてもらい、陽性結果が出ました。
糖尿病患者の妊娠は赤ちゃんが異常に発達したり死ぬことさえあり、母体の命も保証はできないという、この時代においても合法的に中絶が可能なほど危険があるそうです。
ポーレットの恋人で赤ん坊の父親でもある〈ヴォーン・セラーズ〉は少年院に入っていた過去があり、ポーレットの母親はヴォーンを毛嫌いして認めようとしません。
ポーレットの言う通り、ヴォーンは改心しており、幼い弟達がナース・クレインのホイールカバーで遊んでいるのを見てそれを取り上げ厳しく叱り付ける程にはまともになっているようです。
彼女への愛も確かなもので、結婚して子供を産んで欲しいと願うヴォーンは、中絶手術を受けさせられることを拒否した駆け落ちを提案してきたポーレットと病院を抜け出します。
しかし、森の中で持ち出したインスリン注射も尽きてグッタリしてきたポーレットに「今何が一番必要か」を現実的に考えたヴォーンは急いで近隣の家の庭に止めてあった車を盗んできて危険な状態の彼女を連れ戻し適切な処置を受けさせるために奔走。
欲のためではなく、愛する人の命のために行動したヴォーンですが、はたから見れば前科者が懲りずに盗みを働いたようにしか見られないというのが世知辛い。
せめてもの救いは、今の彼の本質を理解してくれているナース・クレインがいる事だったり、娘を瀕死の危機から救ってくれたヴォーンを素直に認めて感謝してくれたポーレットの母親の心変わりがあることでした。
フレッドが取り仕切る民間防衛隊にこの間ボタン屋で親しくなった〈ジー夫人〉が本当に入隊してきました。こりゃほっこりロマンスの予感です。
早速ジー夫人、もとい〈ヴァイオレット〉をダンスのパートナーに誘ったフレッド。可愛いというか平和そのものなカップルでいいじゃないですか。
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