エピソード7『ほほ笑みの国』“Land OSmiles”
あらすじ
ジュリアナはスミス家に出入りするうちに、危険な秘密を知ってしまう。チルダンとエドはヤクザに作ってしまった借金をどうにかしようとした結果、厄介な現場に遭遇してしまう。フランクはレジスタンスの作戦に参加し、日本軍が目論む悪夢のような計画を知る。
ネタバレ感想
1話まるごとご無沙汰だったフランクの悪夢からスタートです。
チルダンは娼婦に着物を着せて日本風のメイクを施し「旦那様は粋なお人ですこと」と言わせようとしており、あからさまに紛い物な仕上がりに興醒めするのかと思いきやしっかり盛り上がっており…なんじゃこりゃ。ダナサマハァイキナウォヒトォデスクトゥー。なんだか言いたくなってくる不思議。
片言の木戸警部はキャラ的に見てられないのである程度日本語が話せないのなら無理せず英語で通して欲しかったですね。
ナチスに協力している岡村が高い城の男の倉庫跡地に居たと目撃証言が入り、憲兵隊はついにナチスとヤクザの繋がりの証拠を手に入れました。
もはやヤクザへの上納金を工面する模造品造りよりレジスタンス活動の方がメインになってきたフランクは、ゲイリーから以前取り出した爆薬で小型爆弾を作り、太平洋帝国の小野田将軍を吹き飛ばす計画を聞かされ、ついでに設置場所の調査を命じられました。
中々姿を見せないフランク抜きで仕上がったカフスを顧客に出すチルダンですが、まさかエドにあんな黒い才能があったとは…(笑)
チルダンさえもエドを認めて、頑なにフランクを守ろうとするエドに「いつまで彼の陰に隠れてる?」と問い掛けます。
それにしてもフランクとの関係を『不似合い』と言われた時のエドの表情がまさしく傷付いた乙女のそれ過ぎて…やはり公式で友情以上の感情がある前提なのではないでしょうか。
こんなに怪し過ぎる上に今度はチルダンまでもが、一旦突き放しながらヤクザの元に一人で納金しに行こうとするエドを引き止め「日本語が話せないだろ?君の失敗は私の死を招く、私も行く」だかなんだかでツンデレ乱入です。
こうしてエドとチルダンが岡村の元へ向かうも、金を出す前に小部屋に閉じ込められてしまいました。
というのも、岡村をしょっぴきに木戸警部が突然現れた事で隠されたようですが、木戸警部は黒焦げのフィルムを出すとそのまま岡村の脳天を撃って殺してしまったではありませんか。荒い荒い!問答無用が過ぎる(笑)
エドがスパイとして動いていたおかげで、閉じ込められていた二人もそのまま見逃してもらえましたし、岡村への借りは帳消しになったようなもので結果的に良かったんですかね?
タイトルの『ほほ笑みの国』は、エドとチルダンがお祝いに吸ったマリファナに因んだものだったのですね。
フランク以外に良い人が居たというエドですが…それってまさかジュリアナの事ではないですよね?そんなまさか。
小野田将軍が毎日通るルートで爆弾の設置場所を探るフランクでしたが、何故将軍レベルの人間が毎日ここへ来るのか、何らかの作業にあたる人々の動き、そして何よりその場に居たスタッフが身に付けていたバッジを目にし、確信に近い嫌な予感に満たされます。
彼らがつけていたバッジは、昔エドがよく入院していた時に見た放射線科のバッジと同じ物だった、つまり日本軍は原爆を造っているんだと結論付けたフランク。
ナチスがこれを知れば街ごと消される事は明白で、レジスタンスサイドも計画を変える事に。何故か全面的にフランク主導になってきました(笑)
アドラー医師の葬儀に誘われたジュリアナは参列しハイル・ヒトラーの敬礼までしております。
葬儀終了後にもう顔馴染みのトーマスが話しかけてきた事で彼と歩いていたのですが、突如トーマスに欠神発作が出て硬直状態で明らかに様子がおかしい事に気付くジュリアナ。
さり気なく彼を抱き止め、ヘレンが追い付いてきた時にはトーマスの症状も治まってきましたが、どえらい弱味に一歩近付いてしまいましたね。
アドラー医師の妻アリスが火葬は取り止めにして解剖をした方がいいのかもと言い始めてスミス夫妻は色んな意味で窮地に追い込まれていますし、ここで騒ぎ立てずにヘレンに恩を売れたのは大きかったのではないでしょうか。
スミス大将に深夜〈ヒムラー親衛隊長官〉から「総統が倒れた」と緊急の連絡も入り、また一つ深刻な事態が増えてしまいました。

- 作者:フィリップ・K・ディック
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▼次回、エピソード8