エピソード10『盗まれた核廃棄物』“Dirty Bomb”
あらすじ
核廃棄物を輸送中のトラックが突如消息を絶つ。盗んだ犯人の目的は「汚い爆弾」---放射能性拡散兵器によるテロなのか?やがて運転手が死体となって発見。現場にあった携帯電話には、12時間以内に2000万ドルを渡さないと放射能でロスを汚染するというメッセージが残されていた…。
ナンバーズ 天才数学者の事件ファイル シーズン1 <トク選BOX> [ ロブ・モロー ]
ネタバレ感想
今回の事件
ニューメキシコに運ばれる予定だった核廃棄物を載せたトラックが姿を消し、運転手〈レイ〉との連絡も途絶えてしまいました。
ただでさえ輸送用の容器では安全とは言い切れない漏れが生じる可能性がある上に、盗んだ目的が最悪の場合『汚染爆弾』を作ることとあっては、一刻も早く見つけ出し回収する必要が。
事件解決の方程式
ラリーとチャーリー、更には都市開発にも携わった街のプロであるアランも加わって爆発場所を予測します。
ラリーもチャーリーも、ただの数学者かと思えば、物理学者ばりに原子力の知識が詰まっているんですね。いくら理系の括りとは言え、そう言うものなのか?
積み荷を狙ったハイジャックなのか、はたまた覚醒剤の使用で前の職を解雇された経歴を持つレイが企てた犯行なのか。
レイの口座には給料ではない2万5000ドルの小切手での入金が確認され、レイの妻に聞けば、1ヶ月半前に核廃棄物の輸送に反対しているグループの男と取引をして大金の見返りにルートを知りたいという話があったそうです。
匿名での通報によりすぐに見つかるも、こめかみに一発入れられ亡くなっている状態だったレイもまた被害者でした。
レイの殺された現場から発見されたプリペイド携帯に犯人から2000万ドルを要求するメッセージが。
しかし、約束の時間を6時間も繰り上げてきたりと慌ただしい中、自宅で爆破地点の特定を進めるチャーリーにドンから催促の電話が入り、二箇所に絞ってもまだ市民を避難させるには時間が足りないという状況。「数学的にはどちらの方が確率が高いと言えない」と頭を抱えるラリーとチャーリーに対し、電話を奪ってより高いビルがある方に違いないと断言する父ちゃん。かっけぇな。
予想は当たり、人々の避難が済み爆発まで残り15分、FBIの避難まで10分というタイムリミットの中、爆発物の捜索が始まった矢先に職員2名を巻き込む爆発が起こります。
しかしこの爆発には核は使用されておらず、これまで計画的に見えた犯行も繰り上げてきている上に振込先の連絡もない不自然さに違和感を覚え始めるドンチーム。
もともと核を使うつもりはなく、気をそらせてこの区域から人を避難させる事が目的だったのでは?という疑惑が浮上。
一帯の地域でそれらしい場所を探すと、数々の美術品を所蔵する美術館が。避難の前に鍵をかけたという美術館スタッフが金庫を開けると中は間抜けの殻。1億ドル近くの価値がある絵画が人払いされた隙にゴッソリ盗まれていました。
3人組のグループを捕まえますが、誰一人核廃棄物を載せたままのトラックの場所について口を割ろうとせず、むしろこれを盾に司法取引に持ち込もうという作戦だったようです。
これを聞いたチャーリーは『囚人のジレンマ』理論を使って3人を同じ部屋に集めてそれぞれの置かれた立場、刑務所に入るリスクの高さを数字で表せて見せてやります。
結果、一番リスクが高いとされた男が「すべて話す」と宣言し口を割り、なんやかんやとありましたが無事に核物質の回収に成功。
リスク評価と言うゴリゴリの数学を使って心理的揺さぶりをかけるというのがなかなか興味深いやり方でした。
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▼次回、エピソード11