エピソード8『再生』“Reclamation”
あらすじ
リースは島の屋敷に潜伏したハートリー国防長官の襲撃を開始する。
ネタバレ感想
オーガス島の屋敷にいるハートリー長官を狙うベンとジェームズ。
その頃、屋敷ではケイティがハートリーに取材をするような形になっております。
長官曰く、承認は出したものの現役退役問わず兵士達の自殺率の高さを懸念したあくまでも工作員の負担を減らすという考え方からの対処であり、結果として腫瘍が出来たことまでは知らなかった、と。
隠蔽や陰謀に関わっていないだけではなく、報酬も受け取っておらず、謎の会社オベロン・アナリティクスとは無関係だと話すハートリー長官。
ケイティがホーンに詰め寄る動画を見てピラー提督らが仕組んだ事だと確信し、DCISに捜査をさせたのだそう。
一時は納得したケイティでしたが、時系列の確認をしていくとともに長官の話に矛盾がある事を糾弾していきます。
あまりのヒートアップにやや引き気味で見てしまいましたが、要するに元々の隠蔽計画に加担していなかった事は本当であれ、自分の許可した実験で隊員達に腫瘍が出来たことが発覚した時の自身に降りかかる影響を考えた長官は、通信が途切れるまでの9分強の中で作戦中止を唱えず沈黙した、と。
「私が沈黙したのは必要な犠牲だったからよ」と開き直ったハートリーは確かにエゴのために部下を殺した人間ですが、黒幕と言うにはやはりちょっと足りない感じがします。
数々の護衛を掻い潜って長官とケイティが隠れる避難部屋へ辿り着いたジェームズ。
ケイティが、本来の黒幕はハートリーではなくオベロン・アナリティクスの持ち主でCIAの誰かなのだとジェームズを説得した瞬間薄ら付き纏っていたいやーな気配が。
ケイティがジェームズを必死に止めている間にハートリー長官は自殺。
標的を失い、傷を負ったジェームズは半ばヤケクソのようにその場を脱出してレイウンに見つかるも、レイウンはそのままジェームズを見逃します。
事件から3週間、ケイティの記事で国家ぐるみの陰謀が世間の目に晒される事に。
ケイティとジェームズはまだ繋がりを持っており、オベロン・アナリティクスの正体を探るケイティは「ペルーの銀行を通して送金を受けている」と伝えます。
ペルー…CIA…これはもしかしなくてもそういう事です。
オーディンの剣を仕組んだ黒幕は、誰よりもジェームズの側で力になっていたベンだったのです。
ペルーへ行き、ベンに説明を求めたジェームズ。
ピラー提督からジェームズも部下達も脳腫瘍でもうすぐ死ぬと聞かされたベンは、病院のベッドではなくせめて軍服で死なせてやりたいと考え計画に加担しており、最初はジェームズと金の両方のためにこれを引き受けたものの金は使っていないし、家族の死に関しては何も知らなかった、と。
自分のした事の罪滅ぼしにジェームズの復讐を手伝い続けていたというのはある意味で納得がいきました。
最後には「リストを終わらせろ」と正面から殺される事を選んだベン。
ジェームズが繰り返し思い返していたあの朝の続きが最後に明かされた瞬間には胸にくるものが。
ようやくリストを片付けたジェームズは、そのまま船でモザンビーク ニアッサを目指すようで、シーズン2があるという事なのでしょうか?
たった8話のシーズンでしたが、久しぶりにダークでカロリー消費の激しいヘビーな海外ドラマを観た気がします。
真相も結末も意外性こそ無かったものの、重厚感があって非常に面白かったです。
ターミナル・リスト 上 (ハヤカワ文庫NV) [ ジャック・カー ]
▼Amazonプライム・ビデオでも視聴できます。
月額500円でプライム会員になれば、会員特典対象の映画やドラマ、アニメ、Prime Original 作品が見放題。30日間のトライアル期間でお試しも可能。
▼次回、S2エピソード1