エピソード2 “The Labyrinth of the Minotaur”
あらすじ
落ち目の侯爵ボビーと大富豪の娘ジョーンの縁談が進められる中、侯爵家に雇われていた使用人ルビーが死体で発見される。飛び降り自殺と思われたが殺人と判明。レディ・フェリシアの家に転がり込んできた姪のバンティとブラウン神父が侯爵家の地下にある迷宮を探索すると、そこには驚くべき秘密が隠されていた。
ネタバレ感想
レディ・フェリシアの姪〈バンティ〉はかなり奔放な若者で、ナイトクラブに居たところを写真で撮られて新聞に載り、一緒に写っていた男の妻に訴えられたて大騒ぎになったのでしばらく隠れさせて欲しいとフェリシアさんを頼って真夜中にやって来ています。
25歳の姪っ子の子守りをブラウン神父とマッカーシー夫人に頼むフェリシアさん(笑)
出産した赤ん坊を養子に出した〈ルビー・ジュエル〉が〈レディ・ダヴィナ〉の屋敷に使用人として雇われる事になったので様子を見に行くマッカーシー夫人とブラウン神父と、バンティの紹介がてらついていくレディ・フェリシア。
生気のない顔のルビーを励ましている中、屋敷の外に別の客人に気が付きます。
大富豪の〈ノーマン・ヴァンダランド〉と娘の〈ジョーン〉が来ていて、レディ・ダウナは落ち目の一族を建て直すために息子であり侯爵の〈ボビー〉とジョーンの縁談を進めているようです。
まだ若く、チャラついた雰囲気のボビーはバンティとも知り合いで、久しぶりの再会に彼女をディナーへ招いたりと縁談には乗り気というわけではなさそう。
レディ・フェリシアはロンドンに行く用事があるらしく、バンティの保護者がわりにブラウン神父が屋敷に残ってディナーに参加することに。
ディナーの席では、5代目の侯爵が地下に建てた迷宮についての話題に。本の虫のジョーンはこの迷宮に興味津々で一度見てみたいと頼んでいて、それに対してパーティーの最中に迷宮へ迷い込んで消えた客人〈ペレグリン・グッドラック〉が半年後に白骨死体で見つかって以降、迷宮には彼のゴーストが彷徨っているという怪談話が披露されました。
淑女と呼ぶにはあまりに自由人であけすけな物言いをするバンティは、その夜ルビーと少しの会話を交わし、彼女にストールをプレゼントしていましたが、翌朝バンティが屋敷を出ようとしたところ、庭で死んでいるルビーを見つけます。
飛び降り自殺かと思われましたが、高さ10mの屋敷の上から落下したのだとすればあまりにも出血が少な過ぎるのです。
この騒動を知ってか知らずか、1人きりでこっそり迷宮へ入っていたジョーンの助けを呼ぶ悲鳴が。
迷子になったわけではなく、アルゴリズムを使ってミノタウロスの柱まで辿り着いたものの、戻る時に口笛が聞こえて、生身の人間の腕が壁から出て来るのを見たと話します。
バンティは確かめに行こうと提案しますが、何かを隠している様子のレディ・ダヴィナはバッサリとそれを却下。
警察は、屋根裏の天水桶から血のついたバンティのストールを発見して彼女を連行。
証拠不十分なのと、レディ・フェリシアからの圧力のおかげですぐに釈放となったバンティは、逆に警察の捜査情報を持ち帰って来ます。ルビーは撲殺されていたのが確かたそうで、当初警察が考えた赤ん坊を手放したショックからくる自殺というシナリオはやはり見当違いだったということです。
ただ、執事の〈ローガン〉はルビーが子供のことで失意に暮れていたと話していて、ここだけ意見の食い違いが。
再び屋敷へ戻ったブラウン神父は、ジョーンが迷宮内へ入った際に仕込んでいた糸を辿って中を探索。
外で待つよう言われたバンティが大人しく待っているはずもなく、2人で迷宮を調べた結果、隠された階段がある事に気が付き、先へ進むと屋根裏の隠し部屋へと繋がっていました。
中には長年幽閉されていたボビーの弟〈アーサー〉の姿が。
知的障害があると診断されたアーサーは3歳から知能は止まったまま成長し、施設に入れるしかないと言われたレディ・ダヴィナは息子を死んだ事にして手元に置いておく道を選びました。
表向きは執事のローガンも、知的障害専門の看護師として雇ったのだそう。迷宮は外に出られないアーサーのための運動場だった、と。
ボニーが家にいると嬉しくて眠れないアーサーのためにローガンが薬を取りに行き戻ったところ、鍵が開いていて中には血を流して倒れているルビーの姿が。押し入ったルビーに怯えて襲ったのだろうと思うも、動転して咄嗟に屋根から死体を落としたのだと説明したローガン。
しかし、ブラウン神父とバンティが部屋に入った時、アーサーはカーテンの裏に隠れて怯えているだけだった事を思い返すと、咄嗟にルビーを殴ったとは考えづらいのです。
ルビーが部屋に入ってアーサーを見つけてしまい、口の堅さでかなりの報酬を得ているローガンは彼の存在を知られてはならないとルビーを背後から襲った上で、知的障害なのをいい事にアーサーに罪を着せようとしていました。
悪事がバレて慌てて出て行ったローガンをバンティが追い、バンティを再逮捕しに来ていたマロリー警部補も猛スピードで車を走らせて行ったバンティを追い、最終的には2人とも逮捕です。
スキャンダルのせいで結婚話は当然流れるかというところでしたが、ジョーンはアーサーに会ってみると決め、彼女の優しさに触れてすぐに打ち解けた結果、アーサーも一緒に下の階で暮らそうという話に。
公務執行妨害やら何やらで捕まったバンティは権力パワーで起訴こそ免れるも、逮捕劇が新聞の一面に載ってしまい怒った父親は送金を打ち切りにして、問題を起こさないようしばらくフェリシアさんのところへ置くようにとのこと。
今後も大暴れしてくれそうなバンティの活躍に期待です。
……が、彼女はなんとフェリシアの代打なのです。なんてこった！！！
夫が総督としてアフリカの北ローデシアへ行くことになり、レディ・フェリシアもそれについて行くことに決まってしまったのです。フェリシアさんが居ないなんてえらくつまらないケンブルフォードになってしまいますし、マッカーシー夫人も寂しがります。
普段はやいやい小競り合いしている2人の別れが切な過ぎました。2話ぐらいでひょっこり帰ってきてくれないものでしょうか。
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