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海外ドラマ≫≫Father Brown ブラウン神父 シーズン6 1話ネタバレ感想

Father Brown - Staffel 6

エピソード1 “The Tree of Truth”

あらすじ

バンティ、マッカーシー夫人、ブラウン神父はクリスマス劇のオーディションに参加する。その頃、森で死体が発見され、赤ずきん殺人事件の被害者スカーレットだと判明する。ところが検視の結果、犯人の自供との食い違いが発覚。マロリー警部補は真犯人を突き止めるべく、ブラウン神父とタッグを組んで再調査を開始する。

ネタバレ感想

なんと開始10秒でシドのご帰還!

しかも、レディ・フェリシアから預かった手紙とお土産を持ってというのがこれまた嬉しいですね。

ブラウン神父とバンティには手紙だけなのに、マッカーシー夫人には公爵夫人とお揃いのバッグをクリスマスプレゼントに贈るフェリシアさん、最高です(笑)

イギリスのクリスマスの雰囲気、良いですなぁ。『コール・ザ・ミッドワイフ』では毎シーズン最初のエピソードがクリスマススペシャルになるという恒例がありますが、全BBCドラマもこの恒例に則って欲しいぐらいです。

 

1946年12月に失踪した〈スカーレット・ドレイファス〉と思われる死体が森で発見されています。

当時の新聞では、クリスマス劇の主役が最終リハーサル後行方不明になったこの騒動は『赤ずきん殺人事件』として報道されていました。

現在終身刑で服役中の男〈ベニー・クロフ〉が殺害だけは自白したものの、遺体の場所については黙秘を続けていたという経緯があります。

 

今年のクリスマス劇『シンデレラ』でのキャストを公募しているケンブルフォード。

オーディションに来た人々を前に、芸術監督の〈プルーデンス・ボヴァリー〉は主役を務める〈ローズ・スタージェス〉〈ユージン・コーネリアス博士〉、そしてプルーデンス監督の息子〈ダグラス〉は舞台監督兼役者兼ピアニストだと紹介します。

 

珍しく解決済みの事件について頭を悩ませるマロリー警部補。

スカーレットの遺体の検死報告を見ると、ベニーの自供が嘘だらけだと分かったからです。

“ウィンチャーチ刑務所”に収監されているベニーは知的障害があり、当時よそから来たお色気美女のスカーレットによく懐いていたそう。

「スカーレットさんに悪さをしました」という彼の自供内容は、彼女を襲おうとして抵抗され、パニックになってドアストッパーで頭を殴ったという話。

マロリー警部補は改めてベニーに聴取を取ろうと申し込んだらしく、警察嫌いのベニーはブラウン神父に付き添いを依頼しています。

遺体の頭蓋骨に傷はなく、一緒に埋めたと言っていたはずの凶器も見つかっていない事に関して尋ねてみてもベニーからの返答はありません。彼がした『悪さ』とは何だったのか聞くと、スカーレット宛に配達を頼まれたらしく、彼女の車を劇場前見たので中へ入ると楽屋で着替えているシーンを見てしまったというはからずとも覗き行為をしてしまった話をしていたのです。

ベニーが字を読めないのを良いことに、当時の警官は「署名すればクリスマスに帰れる」と言いくるめて供述書にサインさせていた事も分かりました。

裁判で罪を認めるよう言ったのはベニーの母親〈クロフ夫人〉で、彼女は息子の無実を信じてはいても絞首刑を免れるために、「罪を認めれば減刑して過失致死罪にする」と言った〈ジョーンズ警部補〉の提案に乗ることにしたそうです。

警察の捜査は不正が感じられますし、当時スカーレットが所属していた劇団員の誰にも聴取が取られなかったと言うのも怪しい。

別の女性と婚約していたところ、スカーレットのせいで婚約破棄になったらしいダグラスは、戦争神経症の発作を起こしていたというのは何か大きな関連がありそうです。

当時、スカーレットに主役の座を奪われたローズの夫は引退した警視で、この関係が不正捜査に繋がったのかもしれません。

元警視〈スタージェス〉からは、亡くなったジョーンズ警部補に真相を聞ける訳でもなく、犯人が野放しだと広まっていたずらに混乱を招くよりも黙殺しろ、とのこと。

その場では頷いたマロリー警部補は手を引く気はないらしく、ボランティア役者として地域行事に貢献するついでに潜入捜査を行うことに。

ちょうどブラウン神父一行も劇に参加しているので面白い共同捜査が見られそうです。

 

裏方を務めているマッカーシー夫人は、スカーレットが亡くなった日に着ていた赤ずきんのマントのポケットからローズの住所が書かれた紙切れを見つけました。

巡査部長は、事件の夜のベニーの配達先に関して〈ペギー・センプル〉の証言が故意に抜き取られている事に気が付いてマロリー警部補に報告。

ペギー・センプルの正体を知るべく、ベニーに話を聞きに行ったマロリー警部補は、配達先はスタージェス夫人で、ペギーはスタージェス家のメイドだと発覚しました。

コーネリアス博士の薬を間違えて届けところ夫人が激怒してベニーを引っ叩いたということも。

 

警察に何かを話そうとしていたダグラスは、劇中の仕掛けに細工が施されていて、舞台の稽古中に深い昏睡状態に陥ってしまいます。

彼が何を打ち明けようとしていたのか、母親のプルーデンスにに聞いてみると、彼はスカーレットが失踪した夜に劇場を出てすぐに帰宅せず、明け方泥まみれで帰ってきたものの本人にはその間の記憶が一切無かったのだそう。

ベニーが自供した事で自分は殺人に関与していないのだと安心していたはずが、再捜査が始まるにつれて森の記憶が断片的によみがえり怯えていたダグラス。

スカーレットとの浮気も許した婚約者の〈リジーと仲睦まじく関係を築いていたはずが、どこかで自分が殺人者なのでは、と恐れていたダグラスは婚約も解消にしてしまっていました。

 

揉み消されたペギーの証言について何か覚えていないかと雇い主だったスタージェス夫妻に聞きに行くマロリー警部補と巡査部長でしたが、相変わらず昔の事件を蒸し返すなというスタンスの元警視。

強気に攻めるマロリー警部補に対し、いまでも権力は健在で自分の電話一本で交通整理をする事になるぞと脅されてしまいました。

と言う事で、警察の管轄外で調査を続けるため、マロリー警部補はブラウン神父にクリスマス休戦を提案して協力する運びに。

そんなに言うなら……ということで見せた警察顔負けの調査状況。これを機にマロリー警部補もブラウン神父の調査ノウハウを盗むくらいした方が良さそうです。

警部補からはスタージェスが何か隠している様子で怪しいと話があり、ちょうど楽屋でスタージェス夫人が宝石箱を隠すように持っていたのを見ていたバンティの情報と統合し、舞台稽古中にシドがこっそり箱を開けてみる事に。

箱の底に隠されていたのはヘロインが入っているであろう袋で、袋にピン留めされていたローズ・スタージェスの宛名はスカーレットのマントのポケットに入っていたものと同じ物でした。

きっと字を読めないベニーが配達先を取り違え、本来ローズが頼んでいたはずのものがスカーレットのところへ届いてしまい、彼女はローズがヘロインを常習していたという秘密を握ったわけです。

妻の麻薬常習を隠すために脅したスタージェス元警視だけでなく、鎮静剤より有効な薬をローズに処方した哲学博士のコーネリアスも秘密の共犯者という事になりそうです。

コーネリアスを呼び出して、ダグラスを狙って舞台装置に細工をしたのだろうと指摘するブラウン神父。

ベニーは薬を取り違えていたものの、間違った配達相手もまたコカインの中毒者でした。ローズ宛のものが常用していたコカインよりもっと強力なホワイトヘロインと気付かずいつもと同じように吸い込んだところ過剰摂取で亡くなってしまったスカーレット。彼女は誰かに直接殺された訳ではなかったのです。

警察が捜査すれば芋蔓式に色々とバレてしまうのは明らかで、電話に出ないスカーレットを探して彼女が亡くなっているのを見つけるとすぐに証拠隠滅に動いたコーネリアス博士。

しかし、森で穴を掘っているところを発作を起こして朦朧としながら逃げてきたダグラスに見られてしまったのでした。

その後すぐにベニーの自供が出た事で、ダグラスの記憶も曖昧なまま閉ざされていたはずが、徐々に森での記憶を取り戻し始めたのを見て保身のためにダグラスを物理的に黙らせた、と。

自白しながらも罪を認めて自首しようとしないコーネリアス博士の前に隠れて話を聞いていたシド、マロリー警部補、巡査部長が姿を現します。これだけ証人が居れば逮捕は簡単という訳です。

昏睡中のダグラスのところには婚約者だったリジーが駆け付けてきて付き添うらしく、愛が奇跡を見せてくれるかもしれません。

 

思いの外ちゃんと仕事をしたマロリー警部補と巡査部長の意地悪な姉達役はもちろん、妖精役でこれ以上ないフェアリーゴッドマザーぶりを発揮したマッカーシー夫人が織りなすシンデレラは最高でした。

クリスマスの日に釈放されたベニーを祝うためにマロリー警部補を始めとするお馴染みのメンバーが駆け付けてきて賑やかなパーティーになったのもほっこりです。

冒頭とラストで流れたクリスマスキャロルの“Ding Dong Verily the Sky”が印象的でした。

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▼次回、エピソード2

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