第1話 “Paradise Sold”
あらすじ
ニュージーランドの田舎町レイクトップ。12歳の少女トゥイが湖で発見され保護された。彼女は妊娠していることが判明するが、何も語らない。同じ頃、町はずれの"パラダイス"と呼ばれる土地に数台のコンテナと数人の女性が到着した...。
ネタバレ感想
放送当初は全7話だったようですが、視聴するのはDVDや各配信サイトの全6話バージョンです。全7話バージョンが見当たらないので詳細は不明なものの、1話あたりの時間を少しずつ伸ばして各話に割り当てた感じで内容は同じなのかもしれません。
冒頭から薄暗く自然豊かな郊外といった雰囲気で、北欧の話かと勘違いしましたが、舞台はニュージーランドの“レイクトップ”という田舎町。
12歳の少女〈トゥイ〉が湖の中へ入っていくところを見つけた知り合いから保護されております。
町はずれの荒野“パラダイス”に15ものコンテナが運ばれるのを監視していたとあるガラの悪い家族。
父親〈マット・ミッチャム〉と、2人の息子〈マーク〉と〈ルーク〉はすぐに現場へ。彼らが車で出発したのはトゥイが自転車で出てきていた家……ということはマットはトゥイの父親でしょうか?
不動産屋の〈ボブ・プラット〉がこの土地を〈アニータ〉に売り渡したらしく、彼女は他にも数人の女性とそれぞれコンテナ1つ分の荷物を持ってこの土地で暮らしていくのだそう。
責任者の〈GJ〉はアニータ達曰く「悟りの境地に達した彼女は精神レベルが違うの」ということらしく、カルト宗教的な団体なのでしょうか?
トラウマを抱えた女性達のためのトラウマ・キャンプの地に選ばれてしまったことを知り、今度は馴染みのボブの元へ向かいました。
ボートに乗って釣りに連れ出した上でボブを問い詰めると、土地を売ってはいないけれどオプション契約をした、と。
ギャングのようなやり口で真冬の湖を引きずり回すどころか加減する気もないマットは、ボブを溺死寸前にまで追い込みます。
一旦引き上げるも、人工呼吸を嫌がる息子達の前でどんどん手遅れに。むしろ引き上げた時には既に手遅れだったかもしれません。
狭い部屋で年老いた母親と同居する〈ロビン・クリフィン〉は意外にも刑事の仕事をしており、彼女のところに12歳の少女が事件を起こしたと連絡が入りました。
ロビンの専門は性的暴行事件で、同居しているわけではなく病気の母の様子を見に町へ来ていたところ、トゥイが自殺未遂を起こしてたまたま町にいた専門家に白羽の矢が立った、と。
性的暴行事件を得意分野に扱うロビンがわざわざ呼ばれたのは、保護されたトゥイが12歳にして妊娠していたからでした。
検査を受けることだけは同意を貰えましたが、相手の名前を頑なに明かそうとしないトゥイ。
その後、ロビンはお役御免で帰されることになるも、現地の担当者〈アル警部〉はいかにもお役所仕事かつ地域の人間と癒着があるのか、事件性はないものとして処理しようとしており、評判の悪い男たちの居る家に帰すとのこと。
ロビンがこれはレイプ事件だから犯人を見つけ出さねばならないと意見しても圧をかけてきたり、母〈ジュード〉と母のお相手〈トゥランギ〉の話を持ち出してきたり。
ただ、2〜3週間の滞在期間中、トゥイの聴取を続けさせてくれるよう頼んだロビンに許可を出すあたり、単純に怠慢なだけでしょうか?
トゥイを送って行ったアルに対して、聴取が続くと聞いたマットはどうにかもみ消せと指示。町でかなり幅を利かせる権力者的一家なのか?
アジア系のトゥイの母親が居る“キミーのおみやげ店”をロビンが訪ねると、トゥイの異母兄〈ジョノ〉の姿も。彼は過去にロビンと繋がりがあったようです。母がこの町に居るという事はロビンもこの町で生まれ育った地元の人間ということなのですね。
ジョノが取り乱すトゥイの母親〈キミー〉の通訳をしてくれていて、その内容からしてやはりマット達が性的虐待の加害者か。
トゥイの事件はもちろん、同じ町の中に異母兄弟が堂々と居たり、誰も助けに行けないような輩の家があったり、ガンを患う老婆にも暴力を振るうDV男がいたり、かなりヤバい荒んだ町です。
父親のライフルを持ち出したトゥイは愛犬を抱えて家を抜け出し、馬に乗って“パラダイス”へ。
そこで例の女性達に受け入れられ話をしていたトゥイですが、教祖様のGJはそれなりに狂っていてやや高圧的ですし、ここもここでなんだかなぁ。
湖畔の小屋で亡き父〈アイヴァン〉の荷物を整理していたロビンのところへ、ジョノがキミーからの言付けを置いて行ったのに気付いて森の中を追いかけるロビン。
ジョノは森でテントを張っていて、その中に居たチラッと映る女性、あれまさかGJではないですよね?白髪ロングに見えましたが……えぇ……??
翌朝、ジョノとランニングをしていたロビンは湖に浮かぶ溺死体を発見。マットが遺棄したボブ・プラットです。
会う約束があったのに連絡が取れないトゥイを心配したロビンはミッチャム家へ。
インターホン越しにマットと交渉して敷地内へ入れてもらうも、こんなヤバそうな家へ若い女性が単身乗り込むなんて心配でしかありません。人肉を食わされていそうな狂犬がワラワラいるだけでも恐ろしい。
やはり長年この地を牛耳っているようで、マットはロビンの事を「アイヴァンとジュードの娘か?」と確認し、それを知られている事に驚きはなく当たり前のようにそうだと答えるロビン。
ボブ・プラットの飼っていた犬を勝手に連れてきていたマットは、ロビンの目の前で躊躇なく犬を射殺。
それにしても、パラダイスに居たはずのトゥイの愛犬〈ココ〉が何故ここに。
トゥイは連れ戻されたのか、何かが起こりココだけが帰巣本能に従って帰り着いたのか。
ミッチャム家を後にしたロビンは帰り道に橋の上でうろつく鞍のついた馬を発見。
パラダイスに滞在中の他の通行人からこれがトゥイの馬だということ、彼女は昨日“パラダイス”に泊まり今朝家に戻って行ったこと、最後に見たのは数時間前犬にエサをやっていたところだということを聞き、トゥイの大捜索に。
事態は未成年の少女の妊娠だけに留まらず、失踪事件に発展してしまいました。
いやぁ、かなり陰鬱なお話ですよこれは。好みです。今後奮闘していくであろうロビンの敵になるのは、地元のギャング一家か、カルト教団か、怠慢な警察仲間か、はたまた身内とのわだかまりか。
自然の風景は美しいですが、こんな閉鎖的で抑圧された町には絶対住みたくありません。
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