エピソード15『ドナー』“Donor”
あらすじ
病院が銃撃され、複数の死傷者が出る事件が発生。ストリートの知り合いのアダムズ神父も重傷を負う。容疑者として、息子の腎臓移植を移植委員会によって拒否され絶望した父親が浮上。一方、ロサンゼルスでは急激に違法薬物の製造所が増えつつあったが、ホンドーはその背後にセイントがいると確信し、証拠をつかもうとする。
ネタバレ感想
アカデミーの訓練の一環で、新人隠し芸大会なる伝統が復活し、あがり症の〈カブレラ巡査〉は浮かない顔。そんなカブレラに気付いて声を掛けたルカは、彼女が“馬鹿げた”隠し芸大会には参加しないと意思表明すると「SWAT隊員になれば恐怖に直面するぞ。でも克服しなきゃ仕事にならないし、仲間が支えてくれると信じなきゃ。それを学ぶのが隠し芸大会だから考え直してみろ」とアドバイスしました。何でもありの余興的出し物にそんな隠された真意があったとは。
聖アウグスティヌス記念病院の中庭のカフェに銃を持った男が襲撃し、スタッフ2人が死亡する事件が起こりました。
他にも重傷者が2人いて、そのうちの1人で病院の神父をしている〈アダムズ神父〉は、ジムが肝臓の提供手術をする際に支えてくれた存在でもあります。
医局長の〈マイケルズ先生〉に聞けば、目立ったクレーマー〈フレッド・ヒル〉の名前が浮上。彼の息子〈アイザック〉はまれな腎臓病で重症だったために移植の許可を出せずそのまま亡くなってしまったのだそう。今回の乱射事件の被害者4人中、神父を含む3人は移植委員会の人間で、逆恨みによる復讐が動機だとすれば他のメンバーの保護も急ぐ必要が出てきました。
ヒルは保険金が下りなかった保険会社も襲撃しており、警察はここでもヒルを逃してしまいます。彼は闇マーケットで臓器を探しており、巧妙な闇業者の手口で合法的に移植可能だったはずが、不審なヒルは保険適用外となったそう。保険が下りなければ手術費はかなり高額で、既に臓器を買っていたであろうヒルは相当困ったはずです。年金を解約して家を担保に入れてまで工面した金の支払い先は“アークエンジェル”という医療機器会社で、隠れ蓑であろうこの会社に登録されているたった1人の社員〈アージューン・カーン〉は年に6回も臓器を売る人間の多いインドへ行っております。
カーンをしょっぴいてくると、アレックスの腎臓移植手術は行われたことが確実になり、今度は執刀医を務めた〈ザッカリー・フロイド〉を探し出さねばなりません。無敵の人状態のヒルは今にもフロイド医師を襲撃しそうな状況です。
フロイド医師に銃を突きつけたヒルがマスコミやら市警を前に緊張状態となっていた場面に到着するSWAT。
ヒルの銃からはフロイド医師の体に繋がるワイヤーが伸びており、狙撃してヒルが倒れれば同時に人質の命もありません。
なんとか挟み撃ち作戦が功を奏して人質は無事でヒルを確保できましたが、息子を思う気持ちが大き過ぎるあまりのこの結末はかなり後味の悪いものがありました。
アニーが娘ライラの迎えに現れず連絡も取れないという連絡がきて一時仕事を抜けるディーコン。エデュアルドの件を調べているうちに何か危険な事態に巻き込まれたのかと思いきや、調査に夢中になるあまり日常的なことが疎かになっていただけのようです。検察側の証人〈ホルヘ・エスピノーザ〉の証言に矛盾があることを掴んだことはお手柄ではあるものの1人突っ走るアニーをたしなめた結果、夫婦仲に亀裂が。
夫婦関係の話には寛容なヒックスはピリピリしているディーコンに気付いて一連の流れを聞いた上で勤務外の捜査に文句を言うでもなく、アニーに寄り添うようアドバイスしてくれました。
隠し芸大会をルカに任せて家に帰ったディーコンは、アニーに昼間のことを謝罪して自分も手伝いたいから残業を減らして家事や子供の送迎を手伝うことにすると意思表明して仲直り。やはりこの2人にはおしどり夫婦でいてもらいたいものです。
麻薬課と協力してどんどんドラッグラボを検挙していくホンドーですが、黒幕のセイントに繋がる証拠は一向に出て来ません。
数ヶ月前まで真面目に大学に通っていたはずのレイモントは今や実業家となっており、セイントが投資したという記事が新聞に載っているではないですか。
S.W.A.T.の始まりにもなったホンドー達の元リーダーが解職になった誤射事件の被害者で、今でもホンドーとは親交のあるあのレイモントです。ここ最近さすがにネタ切れ気味なのか、やたらと昔のキャラが再登場して絡んできますね。
未だに世間はレイモントに対して同情的で、セイントに何か裏がある可能性が高かろうが、彼のビジネスをホンドーが邪魔でもすれば更に市民からの市警に対する目が厳しくなることを懸念するヒックス。
早速レイモントを呼び出して、セイントは裏でヤバいことをしているから彼との取引はやめるべきだと伝えるホンドーですが、表の顔がかなり地元民から信用を得ているだけに素直に納得はしてくれず。今夜契約書を交わすというので、それまでには代わりに出資してくれる事業家を探してやるという約束だけは取り付けました。
結局出資者は見つからないまま、レイモントからは『夢を追いたいからセイントと契約する』というメールが。
持ち直したアダムズ神父の面会に行って家族のように側にいるジムも良かったし、隠し芸大会でカブレラを全面的にサポートしたルカの優しさも温かいものがありました。
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▼次回、エピソード16