エピソード21『十二支』“Zodiac”
あらすじ
LAの住宅に強盗が押し入り、家族3人が殺害される事件が発生し、SWATが出動する。犯人は高価で貴重な3体の像を狙う武装強盗団だと分かり、チームはその行方を追う。一方、ホンドーの古い友人であるリロイは捜査に進展がないのに業を煮やし、自分がセイントの売人に近づくから警察の情報屋として使ってくれと申し出る……。
ネタバレ感想
リロイがホンドーのところに突然訪ねてきて、亡くなった共通の友人〈ジェリー〉の娘〈ベッカ〉から様子のおかしい電話がかかってきたので家まで見に行ってみれば麻薬で脳がやられて死にかけの状態だったと話します。
部屋にあった謎の薬物入り小袋を警察なら調べがつくだろうとホンドーに託しました。ホンドーもこれがセイントが流出させたものの可能性があり、尻尾を掴めるかもと考えております。
チームも全員クリスが辞めることを聞いて、寂しく思いながらも前向きに捉えている中で、ジムはとうとう別の女とデートを始めていてクリスへの当てつけにも近いノリで今日もデートなのだと隠そうともしません。それを聞いたクリスの沈んだ表情とルカの心配そうな素振りがもう……。
とある住宅に武装強盗が押し入り、金庫を破るも中にはお目当てのものはなく、隙をついた家主から反撃を受けた際に発砲。
ちょうど玄関先に来ていた家庭教師が銃声と叫び声を聞いてすぐ911に通報してくれました。ただ、チーム20が到着した頃には撃たれて死んでいる親子3人の遺体が。
家族写真には3人の他にもう1人女の子が写っており、子供部屋に隠れていた〈ケイトリン〉を保護したホンドーとタン。
家は荒らされているのに現金は奪われておらず、犯人グループはこの家のパソコンで600年前に作られた世界一貴重な十二支の像について情報を漁っていたことから彼らの目的が判明します。
一体3000〜3500万ドルというとんでもない根がつく像を3体相続していた家主の〈リック・ウィーバー〉ですが、ビジネスが傾いて既にこの像を売っており家にはなかったのだそう。3件の売買は非公開ですが、そのどれもに仲介人として関わった〈イーライ・ギブス〉を本部に連れて来ることに。
しかし、ディーコンとジムが任意同行を求めに行ったギブスの家は荒らされていて彼は不在で、隣人によればギブスが家を出た直後に5人組が現れたのだそう。ギリギリのところで逃げられたようですが、PCやハードドライブ、資料が奪われており、ますますギブスや3人いる像の買い手の保護が急がれます。
美術品専門のバーロウ刑事によると、中国系の財閥が文化財を取り戻そうと動いているらしく、ロンドンでも他の干支が2体盗まれているとのこと。
ギブスと繋がっていた鑑定士の〈ジェーン・ルーカス〉は、取引があった売買は3体ではなく2体だと言い、残りの1体はまだ貸金庫にでも入れられているのでは、と話しています。
これまた話が変わってきて、ウィーバー家を襲った連中と特徴が一致する銃を持った4人組が銀行を襲ったと通報が入り現場へ急行。
既に像は盗まれた後とはいえ、到着が遅れた割には車に乗り遅れて仲間から見捨てられた1人を確保できたのは上々です。
出動時にもピリついたムードを見かねたルカはお節介をやいてくれて傷付くことを恐れて人を遠ざけようとするなとクリスを諭そうとするも「余計なお世話だよ」のひと言で終わってしまいました。クリスも大概闇深女子なんですよねぇ。
ホンドーの調べをリロイが大人しく待てるはずもなく、昔の商売仲間に「また商売を再開したい」と持ちかけてみたところ、セイントの売人〈デモーン〉を紹介されたらしく、その男からセイントに近付こうとしています。
リロイがこれを黙ってやらずにわざわざホンドーに話してくれたこと自体がラッキーですし、この状況を上手く利用して捜査に活かせばいいものを、「そんなことされたら捜査が台無しだ」と咎めるホンドー。それなら情報屋として雇ってくれと言われても、いまだにリロイを信用し切れていないところがあるため首を縦には振れません。どちらにせよリロイは動くつもりなので手を組んでいた方が有利に動きそうなものですがねぇ。
やはりそれしか打てる策はないとホンドーも考え直して、なんだかんだでホンドーには甘いヒックスもリロイを情報屋にすることを認めてくれました。
捕らえた容疑者は黙秘を続けているものの、ロンドンからの乗客名簿で5人の身元が判明。全員が元軍人で、リーダーの〈マキシム・バラノフ〉はサラエボの戦術支援旅団の元中尉でした。どうりでプロの動きなわけです。
鑑定士の話では1件は“ドクター”に売られたとのことで、ギブスの家を調べ直したところ医者ではなく博士号を持つドクターで東アジアの美術史を専門とする〈アラン・ゴードン教授〉が浮上。それが分かると同時に銀行で取り逃して手配中だったバンも教授の在籍するハドソン大学に現れております。
大学で2人の男を確保しますが、その表紙にバッグから転がり出た像が粉々に。しかし、鑑識が調べてみると破片は600年前のものではない偽物で、良いのか悪いのか。すり替えられたわけではなく、犯人達もこの像を本物だと信じていたようです。という事は、別の悪い奴がいるな?
ひとまず偽の像に3000万ドルの鑑定額を付けたジェーンを呼び出して詰めてみると「偽の像なんて知らないし本物を鑑定した」と。
拷問されたであろうギブスは病院への搬送中に死亡。像が偽物だということも全て白状した可能性が高く、自分の身を守るためにも全て話したほうがいいと勧めてようやく真実を話し出したジェーンによれば「ウィーバー氏は債権者に追われ差し押さえ寸前だった、それで私とギブスを雇ったの。本物は隠したまま偽の像を高く鑑定させ売ろうとした」とのこと。
その本物の隠し場所というのが、ケイトリンを気に掛けていたタンが彼女の大切にしていた犬のぬいぐるみを代わりに取りに行くため聞いていた場所でした。
別件でフラッときて3000万ドル×3の代物を発見するというのも、何の覚悟もしていないところに元軍人連中が複数人やってくるという身の危険も、どちらもチビりそうな状況です。
なんとか孤立する前にチームも到着して容疑者は制圧。やけくそになったマキシムからジムが何発か撃たれるというハプニングもありましたが、着ていて良かった防弾ベスト。倒れているジムを見つけたクリスにはその存在の大切さを再確認する良い刺激になったかもしれません。
突然家族全員を失ったケイトリンが不憫過ぎるものの、引き取りに来た祖母が優しくて関係も良さそうなのは不幸中の幸いでした。
盗聴器付きで潜入させたリロイは危険な麻薬をこの場で試してみろと迫られており、現場へ踏み込むホンドー達。
しかし逃げ出したデモーンが追跡したホンドーを死角から撃とうとしており、ホンドーを守るために共同で捜査中だった刑事がとっさにデモーンを射殺してしまいました。かなり貴重な情報源だったはずが、また振り出しになったと焦るホンドーです。
しかも圧をかけに行ったはずなのに、セイント本人からは「利益を掠め取っていた小バエがいなくなって助かったよ」と礼まで言われる始末。舐められております。
思っていた以上に任務中のハプニングが効いていたクリスは夜にジムを訪ねて、開口一番「デートは中止して」と。
確かにジムの気持ちを踏み躙ったけれど、今日一瞬でもジムが死んだと思った時に気付いた自分の本音について話します。
「自分がバカだったし、誰かに入れ込むのが怖くてその人を失うのも怖かったけれど、もう一回返事ができるならさせてほしい、あんたを愛してる」と捲し立てたクリス。きたーーーー!ついにきました!
「デートは1時間前に断った」と答えて2人はキス。ストリート……良かったなぁ。デートすっ飛ばしていきなりベッドインですが、もはやこの2人に段階を踏む事は必要ないでしょう。
いやぁ、本当に良かったなぁ。とにかくジムが報われたことが素直に嬉しいのです。いや、2人ともか。どちらも苦労人で孤独と共に生きてきたようなキャラですし。
頑固なクリスもここまで自分の気持ちに正直になって踏み込めたのならもう何の問題もないのでは?むしろジムが寂しがってSWAT辞めてシェルターの手伝いでも始めてしまいそうな気すらします(笑)
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▼次回、エピソード22