エピソード9『ディック・チェイニー』“Dick Cheney”
あらすじ
アガトがジョンを尋問する中、エドワードは何とかジョンのアリバイを作ろうとする。ジョンが出張チームに加わるべきだという、最後の一押しのために意外な人物がマクミランのカモ狩りに参加する。
ネタバレ感想
全てゲロってしまいそうな危うさを見せながらも、ジョンは淡々と冷静にでっち上げた嘘話をしてみせ、ジョンが確実にクロだと疑いもしていなかったアガト自身に疑念を芽生えさせるほど。
尾行を撒きながら図書館に小細工済みのレスリーの本をすり替えに行くため、わざわざ警察署を経由したエドワードの『弟のために大暴れするプレイリスト』が粋ではないですか。猛ダッシュに備えてのジャージか(笑)
デニスから聞いたモーテルの部屋を訪ねるジョンですが、コネクティングルームにアガトがいることはまだ気が付いておりません。
ただ、ジョンの前にアリスの部屋をノックしたのは、アリスが無断欠勤したという報せを受けてジョンを尾行したトーマスでした。
アガトに教えられたメールアドレスが警察のものだと気付いたアリスは彼女がシャワー中にそっと部屋に入り込み、偽名を使った夫に殺人容疑がかかっていることや、彼女が尋問のために来た捜査官だと知ることに。
諦めの悪い……というか、資金の不正利用がバレているから何とかするしかないトーマスは、どうにかして息子をルクセンブルクに戻らせるためにカモ狩りイベントで何とか巻き返せとのことで、レスリーの好感を得るためにタグボート船長の父親のフリでトーマス自身もカモ狩りに参加します。
殺しの約束をすっぽかしたジョンに、支払われるはずだった保険金の40万ドル分を払わないとキャンプファイアで全て話すぞとバードバスに脅されたり、いつまで経っても書類を提出せず、社会保障番号もおかしいジョンが気になり経歴を調べてしまったらしいグレゴリーだったり、 スティーヴンに至っては、ジョンが自分のことを車道に押したと確信するところまできているではないですか。レスリーは相変わらずジョンのリストラを撤回する気がなさそうでまさに四面楚歌。
ジョンからそこはかとなく感じるサイコさと不思議な魅力は表裏一体で、更にはあまりに不憫な役回りと物憂げな表情は人を惹きつける力があるのかもしれません。自分のことを殺せと迫ってきたバードバスにまで「顔色が良くない」と心配される始めました。キャンプファイアの場でも最大限ジョンに配慮した形で思い遣りが垣間見えます。
こうなってくると一番厄介なのは自分の間違いを正すために息子を利用し続けるトーマスで、レスリーとお気に入りのスティーヴンを今夜中に仲違いさせろと無茶振り。それでも忠実過ぎるジョンは躊躇わずに、レスリーの傷を抉る悪口をスティーヴンが言っていたとでっち上げております。ダメ押しでトーマスがレスリーの説得に入りましたが、簡単には流されないのがレスリーのレスリーたる所以です。
お手上げ状態のトーマスは、狩りの場で知人の顔を撃った元副大統領の〈ディック・チェイニー〉よろしく、トンデモ最終手段を提案。
やはりトーマスが諸悪の根源なのでは……?
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▼次回、エピソード10