クワイエット・プレイス DAY1
あらすじ
飼い猫のフロドとともにニューヨークに暮らすサミラ。大都会ゆえに不寛容な人もいるが、そんな街での日々も、愛する猫がいれば乗り切ることができる。そんなある日、突如として空から多数の隕石が降り注ぎ、周囲は一瞬にして阿鼻叫喚に包まれる。そして隕石とともに襲来した凶暴な“何か”が人々を無差別に襲い始める。何の前触れもなく日常は破壊され、瓦礫の山となった街の中を逃げ惑うサミラは、路地裏に身を隠して息をひそめ、同じように逃げてきたエリックという男性とともにニューヨークからの脱出を計画するが……。
音に反応して人間を襲う“何か”によって人類滅亡の危機に瀕した世界で、沈黙を守って生き延びる一家の姿を描いた人気サバイバルホラー「クワイエット・プレイス」のシリーズ第3作。田舎の町を舞台にした前2作と変わり、今作では大都会のニューヨークが舞台となり、これまで語られてこなかった“何か”が地球に襲来した最初の日を描く。
予告動画
前2作で監督や脚本を務めたジョン・クラシンスキーは、今作では製作や脚本を担当。ニコラス・ケイジ主演のリベンジスリラー「PIG ピッグ」で注目された新鋭監督マイケル・サルノスキがメガホンをとった。主人公のサミラ役に「ブラックパンサー」「それでも夜は明ける」のルピタ・ニョンゴ、サミラと行動をともにするエリック役に「ストレンジャー・シングス 未知の世界」のジョセフ・クイン。また、シリーズ第2作「クワイエット・プレイス 破られた沈黙」でジャイモン・フンスーが演じた謎の生存者も登場する。
ネタバレ感想
クワイエット・プレイスの続編ではなく前日譚的な物語。正直このシリーズ擦り過ぎの域なのでは？とスルー予定でしたが、本命の『ザ・ウォッチャーズ』が上映時間の兼ね合いで見られずやや仕方なくこちらを選んだところ、これが大正解でした。
ホラーゲーム好きとしてはこの景色ラスアスで見た見た！サイコブレイクでもあったな！という既視感満載で、途中視点が切り替わるところも含めて、ゲームでありがちな強制的にキャラクターをスイッチングしてプレイする展開そのもの。
ストーリーとしては前作、前々作のあのクリーチャーが襲来した初日の話ということで初っ端から襲撃者の正体は分かっている状態で目新しい点はないのですが、ホスピスに入っている末期癌患者が主役というのは、音の出せない世界での臨月の妊婦という絶望的な設定にギリギリ引けを取らないかもしれません。よく考えたな。
猫やらピザやらが印象的で全て持っていかれそうな感じはあるものの、主演の女優さんの演技力が凄まじい。音を出すことができないだけあって、台詞はほぼないのですが、表情だけでとてつもない恐怖や絶望感をあれだけ表現できるのにただただ感服です。
ラストシーンはう〜ん感も否めませんが、だからと言っていつ死ぬか分からない末期癌患者があの状況から一緒に避難船に合流しても……と考えるとあれしか無かったような気も。
とにかくテンポは良いし、ひたすら息が止まるというよりは要所要所で物凄い緊迫感があるような作りなので見ていて疲れることもなくあっという間の100分でした。
強いて言うならラストシーンそれしかなかったんかという点と、序盤で錯乱した男を黙らせようとした爺さんが勢い余ってやってしまうシーンの深掘りがもう少しあっても良かった気もします。あと主人公と父親の関係性へのスポットの当て方はあの状況下での最終目標にするにはやや説得力に欠けるかなぁ、と。
ま、細かいことは色々置いといて面白かった！と思えるエンタメホラーでした。
評価(平均点高めの設定です。)
4.3 /5 点！
🐈🍕
概要
監督：マイケル・サルノスキ
時間：1時間40分
配給：東和ピクチャーズ
公開日：2024年6月28日
