エピソード7『打開策』“Workaround”
あらすじ
ロバートソンとベネットは殺し屋の手がかりを追ってラスベガスを訪れ、フォウクスの他の依頼人との繋がりを探す。ビレッツは地元の宝石店に安全対策の査定に行くが、そのことが思わぬ大きな問題を引き起こすことに。アーヴィングから受けたある命令をきっかけに、ボッシュは自身の全キャリアを積み上げてきた組織への信頼を失う。
ネタバレ感想
ボッシュとマディはソベル判事の葬式に行き、娘の〈ベラ〉と挨拶しており、マディは彼女から街に居る間にコーヒーでもどうかと誘われました。母親を殺された娘同士、分かり合える部分が多くあるかもしれません。
裁判所の駐車場で返り討ちにした殺し屋は元憲兵隊の〈チャールズ・キップス〉だと判明。
恩給の送り先になっているベガスが隠れ家になっていた可能性があり、ロバートソンの危険運転で長旅するハメになるベネットです。
ボッシュはロバートソンに、ラスベガス市警のアイバスンを頼るよう教えました。懐かしの人物がどんどこ出てきてファイナルシーズン感がありますな。
ベガスで家宅捜査を行うと、マットレスの下から裏切られた時の保険のためにとっていたであろう手帳が出てきました。
中を確認したところ、フォウクスはまずダッツに依頼し、ダッツが具体的な指示をキップスに出していたことが判明。フォウクス殺害も指示を出したのはダッツでしょう。
昔馴染みの〈マーシャ・マッケン〉から連絡があったビレッツ警部補。
何やらビレッツ警部補に対して収賄の疑いで市民から申し立てがあったとか。
クーパーから仕事を振られていた地元の中小企業への警備指導のため宝石店の〈パターソン〉を訪ねたビレッツ警部補は、割引での商品提供も断ってやるべき仕事を終えて署に戻っております。
しかし後日、スーツ姿の連中がビレッツ警部補の車を調べていると凸凹コンビから報告され、慌てて車を見に行くとトランクからは身に覚えのない貴金属が。ハメられた〜〜〜!
クーパーから簡単な聴取を受けることになり、苦情申し立てしたのはパターソンで、警備強化の見返りに高価なイヤリングの進呈を強要されたという内容だったそう。誰の指示であの宝石店に行ったのか考えると事態は明白です。
これは仕込みで、レナード達の仕組んだ策略だと主張してもクーパーは聞く耳を持たず。
懲戒免職、下手したら社会的にも抹殺されて転落人生になりかねない事態で、嫌がらせの範疇を越えたあまりにも陰湿なやり方にゾッとします。
自宅勤務を命じられ職場を出る間際にヴェガにパターソンを調べてくれるよう頼むビレッツ警部補。
パターソンは妻に暴力をふるって接近禁止命令が出ており、銃の引き渡しを命じられているけれど未完だと分かり、聴取を取れる口実はできました。
そして、数年前には銃の隠し携行許可を受けており、かなり取得の難しいこの許可を認めた保証人はクーパー警部だとヴェガから報告を受けることに。ビレッツ警部補からしてみれば、レナードとノリスの仕業で間違い無いと思っていたところにこの伏兵の情報です。
逮捕をチラつかせるとあっという間にクーパーとの関係を吐くパターソン。大学の友愛会の仲間で、許認可の類でずっと優遇してもらっていて借りがあり、クーパーは店のイヤリングを物色した後に「警官が2人来るから渡せ」と命じたのでその通りにしたそう。取りに来た警官というのがレナードとノリスなのでしょう。
ロペスは市長選で15万ドルのコンサル料を支払っており、もしこれが正規のコンサル会社なら普通の話ですが、LA労働総同盟の組合長である〈ヘンリー・マイヤーズ〉のダミー会社に送金されており、贈賄の疑いでFBIから目を付けられていたのですね。
この捜査をFBIが打ち切ったのには『証拠不十分』が理由で、初のラテン系女性市長というマイノリティな存在を糾弾するには相応の確証が必要となり、諦めたということです。
ヘンリー・マイヤーズの名前を出すことで暗にロペスを脅し、本部長の二期目を確約させたチーフ。汚職コンビでお似合いじゃないですか。
マディは度々ボッシュから距離を置く選択をしますね。学校はしばらく休んでアントニオと住むことにしたそうで、気持ちの整理のつけ方で仕方のないこととはいえ、残される方は寂しいもんですよね。
ベガス組のロバートソンと連携を取ったエドガーとピアスがLAに着いたダッツを逮捕し、もっと苦戦するかと思いきやあまりに呆気ないお縄となりました。
FBIの内部を調べてくれていたリースによれば、ペニャは足を洗う気で気になるのは高級化エリアの合法な賃貸物件を購入していること。
恐らくは資金洗浄ですが、この動きを放置するどころかペニャを守っているFBIの思惑までは権限の限界だそうです。
街でペニャを捜して聞き込みをしていたヘルナンデスが襲われて病院送りになったというのに、協力してくれるどころかペニャは諦めろ、リースからも手を引けと強く命じてくるチーフ。
ここまで来ると強行突破で、独断で動くことに決めたボッシュは、コリンズに頼んでいたトレホとの面会に漕ぎつけ、FBIと行動するペニャの隠し撮りを見せて揺さぶりをかけます。
自分は終身刑なのに、放火を命じたペニャが無罪放免では不公平で裏切りだと感じるのは当然の話で、司法取引無しで 証言するつもりになった様子。
その後まもなくコリンズから連絡があり、上層部、おそらくはチーフからラスパルマスに関わるな、組織犯罪の摘発があるから手を引けとお達しが出たと聞かされるボッシュ。
あれだけ息子が殺された時に助けてやったのにこんな裏切り方をしてくるとは。これまでも散々グレーなことに手を染めながらなんだかんだとチーフがノーダメージなのはいよいよ納得がいきません。
唯一スカッとしたのは、パターソンの証言によりレナードとノリス、そしてクーパー警部にも手錠がかけられたことでしょうか。過去には少し確執があったヴェガが協力したのも、毅然と立ち向かったビレッツ警部補もあっぱれでした。
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▼次回、エピソード8