エピソード2『ボッシュの流儀』“Bosching Bosch”
あらすじ
ボッシュは一家4人失踪事件を追う。チャンドラーは大口献金者の支持を自分にくら替えさせようと試みる。尾行強盗犯は捜査の手が迫る中、策を練る。ジミー・ロバートソンはボッシュの身辺を徹底的に調査する。
ネタバレ感想
アフガニスタン時代に共に従軍した仲間〈ジョシュ〉が殉職し、正装で葬儀に参列するボッシュ。
同じく旧知の仲の〈ガービス〉から、敬意を表しに墓地へ来ていたマディも連れて献杯をかねて追悼会へ飲みに行こうと誘われました。
父からはなかなか聞けない特殊部隊時代のエピソードトークの数々にマディも楽しんでおります。ガービスは武勇伝として誇らしげに話すも、敵の男もろとも洞窟を爆破したという話は娘からすれば父親が人の命を奪うことに何の抵抗もない男のように感じかねません。ただでさえ今は疑心暗鬼になっているでしょうに。
ボッシュの探偵事務所に〈シボーン・マーフィー〉という女性が訪ねて来て、家族が失踪したと言います。
バレーに住んでいる娘〈キャスリーン〉と義理の息子〈スティーブン・ギャラガー〉、そして孫の〈ルーク〉と〈ケリー〉が1ヶ月前に跡形もなく消えたのだと。
警察によると4人が失踪した時期にメキシコ国境付近で目撃情報があったそうで、何故メキシコに行ったのかは心当たりがないと話すシボーン。
他には何の手がかりも得られないまま捜査は打ち切りになったとのことで、私立探偵に調査を依頼すべくはるばるダブリンから来たらしく、ベンチュラ郡の保安官補〈ベト・オレステス〉がボッシュを紹介したのだそう。
現職のアーチャーに差を詰めていたチャンドラーは、シーアンの起こした暗殺未遂事件により最新の世論調査では接戦にまで詰め寄っているそう。
父の行動は戦争犯罪なのではないかと思い悩んでいるマディは、チャンドラーの自宅を訪ねて談笑した後に悩みを打ち明け、他にも秘密があるなら知りたいと言いますが、「たくさんあるでしょうけどあなたに背負わせたくないのよ。あまり厳しい目でハリーを見ないようにね」と大人な意見でたしなめられるに終わりました。
ドックワイラーの代理人をしていた弁護士のラファティからカメラがオフになっていた取調室でドックワイラーがボッシュに襲われて、相棒のエドガーに止められなかったら殺されてただろうという話を聞いたロバートソンは、マンクのところへ聞き込みに。
当時も当直長を務めていたマンクにはカメラをオンにする義務があったはずで、マンクとしても言い逃れが厳しい感じになってきております。
暴行時の映像を消したけれど念の為コピーを持っていることまであたりをつけられており、出さざるを得ない感じか?
ネチャネチャ具合が少し軽減されたように感じるロバートソンですが、相変わらず有能なんだよなぁ。
マンクから回収した映像には娘の仇を殺しかねない勢いの怒れるボッシュがバッチリ映っており、これまでなんだかんだボッシュが殺しまでしないだろうと考えていたロバートソンも自身の先入観を改めていそうな複雑な表情に。
ギャラガー家の車を見せてもらうも特に不審な点もなく、鑑識もクリアしたそう。建設業をしていたギャラガーは業績不振で横領の末にメキシコへ逃亡したのだと見立てていると刑事から話を聞いたボッシュ。
遠方から来た母親のためにも念の為調査は続けるようです。
エンバーの創設者〈リック・ブロード〉の妻で財団運営を担う〈リサ・ブロード〉とランチの約束が取り付けられ、アーチャーの献金者である彼女を鞍替えさせろと無茶振りされているチャンドラー。
元々チーフ付きだったアドバイザー的役割のジェンは今回もチャンドラーの陣営について色々と戦略を練っているブレーン担当です。
肌が黒いミシェルを連れて行くことで、人種的ルーツを武器にしろともやや遠回しにアドバイスしていて、ミシェル本人の前でそれを言えるのが凄腕たるゆえんなのでしょうか?
使える物はなんだって使うというガッツがなければ生き残れないし選挙戦というのは綺麗事では乗り切れないのでしょう。
娘を政治の駒にはしまいと断ったチャンドラーに対し、ミシェル本人は野心的でブロードを説き伏せられない空気が流れつつあったランチの席に突然現れて彼女の心を一気に動かしてくれました。
普通じゃないボッシュを攻めるにはボッシュのやり方で探らないと、と相棒に覚悟を確認したロバートソンは、令状無しで探偵事務所のドアをピッキングして不法侵入。確かにボッシュ流です(笑)
デスクの引き出しからはボッシュが〈カーティス・ディグナン〉の仮釈放の推薦書を書いたことを感謝する家族からのサンキューカードが出てきます。
ディグナンが服役していたのはドックワイラーもいたワスコ州立刑務所で、点と点が繋がってきてしまいましたよ。
シボーンとギャラガー家に行き、先に着いていたモーとも合流したボッシュ。
迎えの家の監視カメラ映像にはオーハイにある別荘へ行くため車に荷物を積み込んでいた一家が映る姿が。
隣人が担当刑事に電話しても返事はなかったそうで、警察はこの映像を回収しておらず、明らかに不審です。
ボッシュはこちらの調査と並行して、チャンドラーから依頼された警察からの不当な扱いを受けた証拠集めのため、マンクを呼び出して警備強化要請後の管理職会議はどんな風だったか教えて欲しいと頼みました。
「チャンドラーが集会チラシの裏に書かれた脅迫状を使ってLA市警の支持を偽装する気だとソーンが言ったんだ」と聞いて、そこで初めて脅迫状の存在を聞かされたボッシュ。これはあながち自作自演の線も捨て切れない感じですよ。ボッシュがボッシュなら、チャンドラーもチャンドラーで手段を選ばないタイプですからね。
マンクはロバートソンに映像を渡したことを言い出せないまま話は終わりました。
警備強化の要請を鼻で笑われ、現場には市警が配置されなかった、命を奪われかねない規律違反で公表すればスキャンダルになると本部長を実質脅迫するチャンドラー。
選挙戦で支持を表明はできなくともチャンドラーが好ましいと明確に示し、郡本部長達にも賛同を促すよう求めました。
しかし本部長からは「そういうことなら公表すべきね。規律違反があったなら責任を取らせないと。スキャンダルになろうと隠すことは何もない、それがあなたと市警の関係にどう役立つか分からないけど」と強気で返されてしまいました。
ボーダーズの妻リタ・テデスコの所にも話を聞きに行ったロバートソン達。彼女が何か隠している反応だったのはベテラン刑事ならすぐに見抜けたようです。
ボッシュの情報屋だったディグナンの出所にボッシュが協力した、ディグナンはボーダーズやドックワイラーと同じ房だった、ディグナンは殺しの指示の仲介役だった可能性があると上に報告。
とうとうマディの所にまで聞き込みに来て、もはや極秘調査は極秘ではなくなっている感じがします。すぐにボッシュが嗅ぎ回られていることに気付きますよ、こりゃ。
「これは本部長の特命捜査だ。誰にも言うな、お父さんにも」と釘が刺されましたけど……言うでしょ(笑)
パトロール中に一時停止違反で止めた車に乗っていた女が怪しいと睨むヴァスケスでしたが、こっちの尾行強盗の件も他の事件と絡んでくるのでしょうか?
シボーンとギャラガー家の別荘まで行き、現地警部補でボッシュとは旧知の仲のベトも合流して中を調べます。
整然と片付いている屋内に人の気配はありませんが、クローゼットの奥から孫娘ケリーが肌身離さず持っていたというシボーンお手製のブランケットが……。
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▼次回、エピソード3