エピソード5『政治屋の企み』“F***ing Politics”
あらすじ
ギャラガー一家失踪事件が複雑さを増す中、ボッシュは一家が迎えた結末を知ることになる。マディとヴァスケスは尾行強盗の一味にワナを仕掛ける。チャンドラーと選挙対策チームは地方検事選前に最後の追い込みをかける。ロバートソンとロペスの捜査を政治的な思惑が妨げる。
ネタバレ感想
シーラを殺したマクシェーンは周到に用意してあった逃亡用のトラックでトンズラ。苦い顔のボッシュは自分の調べている案件と関連があるから協力すると警察に申し出ますが、受け入れられるかどうか。
疲労困憊の1日が明けて自宅に戻ったボッシュは、家の下に使い捨て携帯が仕込まれているのを発見して写真を撮りロバートソンに連絡。ボーダーズがボッシュと何度も電話をしたことを偽装するため、こんな仕掛けをしていたとは。
内務監査の面談で、ボーダーズから父宛の電話を受けて共謀を示唆されたのに自分は報告を怠った、この規則違反に対する処分は受け入れるとありのままの真実と潔い意見表明の文書をあらかじめ準備していたマディ。
娘を心配して職場まで押しかけてきたボッシュは「罰を受けるべきは俺だ。話すことがある。ドックワイラーの収監後、情報屋だった囚人に連絡してヤツが苦しむよう頼んだ」と明かします。
殺せとは指示しておりませんが、嫌がらせがボッシュの意向だと知ったボーダーズは逮捕されて恨みを持っていたボッシュをハメてあわよくば脱獄しようとドックワイラーを殺して掻き回してくれたようです。
角度は違ったものの、やはりボッシュが噛んでいた部分もあるのか。無関係だと言い切られていたのに蓋を開けてみれば嘘だったし、父親の野蛮な部分がまざまざと見える思考も、しかしその怒りは自分への愛情故だと分かっていることも、マディにとっては複雑過ぎるカミングアウトです。
ドックワイラー殺害についてのボッシュに対する捜査は打ち切られるかと思いきや、アーチャーは保身のために選挙が終わるまでボッシュの嫌疑を解消しないつもりの様子。
ロバートソンにも休暇を長く取れと分かりやすい圧がかかりましたが、「休暇の過ごし方は指示されていない」という屁理屈で今度はボッシュの嫌疑を晴らすため動く気まんまんです(笑)
横領を指摘されたマクシェーンは、計画を練ってギャラガーにその罪を着せたのだろう、と考えるボッシュ。しかし家族全員というのはやり過ぎな話で、何かそこに理由があるのか、単純にいっそ全員始末してやろうという残虐な思考なのか。
別荘に一家がいた物的証拠はブランケット以外になく、それならば別の場所に移動させて殺して、遺体はさほど遠くない場所に埋めたはずです。家族の別荘でのホームムービーを見直して小型のショベルカーがあるのを確認したボッシュは「これで埋めた」と結論付けました。
盗品の闇取引がされていると噂のスタジオの経営者〈リード・ルイス〉の妻で、犬と高級バッグが大好きな二児の母〈メリッサ・ルイス〉のSNSアカウントを見つけたヴァスケス。メリッサがアップしている写真に写っているのは盗品の高級バッグです。
さっそくリードに話を聞きに行くと、「ある女がジュエリーとか時計とかを電話の後1人で売りに来る」とのこと。“フォーチュン”という通り名しかしらず、いつも番号は違って使い捨て携帯を利用しているのでしょう。
ビングを訪ねてマクシェーンがシーラを殺したこと、ギャラガー一家も殺して重機で埋めたはずだと話すボッシュ。
ビングはマクシェーンから買ったショベルカーが捜索の手がかりだと聞くと、わりと協力的に現物を見せてくれる感じ。
既に洗ってしまったそうですが、最近の重機には盗難防止用の追跡装置がついているからそれも見るか?とのこと。
モーに中身を見てもらうと、何ヶ月もオーハイの別荘に停めてあったのに、一家が消えた週末の深夜2時に別荘から数キロ先の場所へ移動されていたことが分かりました。
選挙活動の一環で訪ねたダイナーのオーナーから息子の〈ショーン〉は殺されたと聞いていたチャンドラーでしたが、調べてみると息子の死因は過剰摂取だったことが分かります。
改めてオーナーに話を聞きに行くと、ショーンの友達いわく息子はゲイで、年上の恋人が相手にドラッグを打つ性癖を持っていたそうなのです。その特殊性癖持ちの恋人について警察に話しておらず、「有力者だからと名前すら明かさないけれどショーンの携帯には写真があった」と言ってチャンドラーが見せられたのは市議の〈パトリック・カーリー〉でした。
相手が相手だからか、警察に何度か話しても無視されたと聞いて、腐敗した警察の変革を掲げて地方検事選に出馬したチャンドラーの血が騒いでいる様子。
独自の調査を経たロバートソンとロペスはついに脱獄したボーダーズと落ち合う予定だった潜伏中のリタ・テデスコを発見。
テデスコは司法取引を要求しており、何もするなと言われながら勝手に動いた2人は警部に「ボッシュの嫌疑解消を選挙後に延ばすのは許せない」と話し、警部からアーチャーに取引の件を話して欲しいと頼みます。
テデスコは「ボッシュはドックワイラーの殺害に関与したか?」という質問に対して「いいえ」と答え、これできっちり疑いは晴れそうです。
アーチャーの思惑を知ってしまっているロバートソンは、ドックワイラーとボッシュの関与に関する捜査資料をLAタイムズ記者のアンダーソンに堂々と横流し。きっと投票前にボッシュの無罪は明るみに出ることでしょう。
フォーチュンからの連絡を受けたリードは約束通りヴァスケスに通報しますが、素人過ぎて余計なひと言を付け加えてフォーチュンを警戒させてしまいました。スタジオ付近で私服に覆面パトカーで連携した張り込みがなされるも、虚偽の通報でまんまといっぱい食わされたマディ達。
ショベルカーが移動された地点を特定してドローンを飛ばして森の中に土を掘り返した形跡を発見し、通報したボッシュとモー。
苦々しい表情の2人が見守る中、ギャラガー一家の遺体が出てきたのを確認し、最悪の結末が現実となってしまいました。
伝えにきたボッシュの様子だけで娘や孫達の訃報を悟ったであろうシボーンとの会話のない表情や目線だけの演技は何とも込み上げてくるものがあります。
ニュースでギャラガー家の遺体発見という報道を見たマディは居ても立っても居られず父親の所へ。
ある程度はこの結果も予測していただろうに、想像以上の憔悴っぷりで打ちひしがれているボッシュ。犯人にも逃げられている分、余計にやるせない気持ちが強いのでしょう。
ボッシュは嫌疑も晴れてロバートソンと腹を割って話せたし、チャンドラーは見事地方検事に当選したことですし、後半戦はマクシェーンに制裁を下すことと、チャンドラーの依頼でショーンを殺した疑いのある市議を追及することが大きな目標となってきそうです。
このエピソードの最後の最後でとんでもない爆弾が放り込まれました。
なんとロバートソンがキッチンカーを狙った強盗に出くわした挙げ句、強盗から至近距離で頭を撃ち抜かれたのです。
ええええぇぇぇ!!ここにきて!?こんなに良い関係になってきたのに……!!!!即死!?
「また飲もう」がそんなフラグになるなんて……。
ロバートソンを殺した強盗は尾行強盗連中と関与していそうな気配。
というか、驚きだったのはもう一つ。フォーチュンの恋人で仲間の男がなんとヴァスケスの甥っ子だったということですよ。
またまたショックが大きいながらめちゃくちゃ続きが気になる展開になってきたではないですか……。
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▼次回、エピソード6