第17話『麻薬王の離婚』“Ham Sandwich”
あらすじ
大陪審に召喚されるブレイク。刑事免責を受ける代わりに、法廷でカリンダの違法行為を目撃したと証言する。一方、州検事選挙でピーターはウェンディに僅差で迫っていた。そんな中、民主党委員会のトップ、フランク・ランドーがピーターの事務所を訪問。チャイルズがウェンディ支持に回ったため、勝つにはブルーカラーと郊外に住む白人を取り込む必要があるという。ピーターはウェブサイトから黒人の写真を外すことに……。
ネタバレ感想
デリックを華麗に追放した事務所ですが、その影響も大きく仕切り直すためこれまでの顧客を一人足りとも逃すまいとピリついております。
そんな中、デリックからも声がかかったという麻薬王のビショップが「訳ありの案件がある」と相談を持ちかけてきました。
事務所はこれまで表向きに出せる件でしか付き合いがなかったようですが、デリックと決裂した今裏社会関連の相談でも受けざるを得ない状況。弱い所を突いてきたなぁ…と感心すると共に、必要以上にヘコヘコするウィルを見て正義と経営の狭間で続けざまに内部抗争が巻き起こるんじゃないかと心配しましたが、実はこの『訳あり案件』というのはビショップが妻から離婚を切り出されていたというお話。
出来心の浮気がバレるも、妻を愛しているから離婚はしたくないという麻薬王。
若手弁護士を連れてきた妻〈カトリーナ〉に誠心誠意謝罪するビショップでしたが、カトリーナは聞く耳を持たず、表の仕事では業績不振のため支払い能力が無いとして提示された高額慰謝料を拒否するも相手方の弁護士はいやに強気で譲る気配がないどころか息子を盾に使う始末。
何か裏があるのかとカリンダが探った結果、カトリーナの浮気が発覚します。
「ローリング・クレストの333号室に週末予約が入っています」とのこと。
ビショップの経営状況は麻薬の売買で成り立っているといっても過言ではない状況で、裏の仕事で利益を得ている訳ですが、いくらカトリーナ側がそれを主張したところで裁判で麻薬取引に言及すれば事業立ち上げに関与したカトリーナ共々有罪になってしまうんですよね。
慰謝料を出す気がないと分かると、最愛の息子まで証言の場に引きずり出す相手方弁護士とそれを容認したカトリーナに「百年の恋も冷めた」と調停を取り止めるつもりのビショップですが、裁判になればまた息子が証言台に立たされるのでは、と気にかける子煩悩な父親っぷりに少し同情してしまいました。
しかし裁判当日、相手方の弁護士が血相変えて乗り込んできて「殺したな!彼女は昨夜10年やってなかったドラッグで死んだ!お前が殺したんだ!親権もカネも手に入れて望み通りだろ」と喚き散らし詰め寄るも至って冷静に「言いたい事はそれだけか?」とスルーしたビショップ。これはやってますな。
なんだかんだやはり裏社会でのし上がった人物、『邪魔者は消す』という文字通りの選択が出来る事を思い知らされた一件でした。
まぁまぁ、こんな一件は放っておいて、ですよ。事件内に一部重要な伏線が紛れていたので要約しましたが今回カリンダの大ピンチで正直麻薬王の離婚騒動に構っている余裕なんてないのです。
ブレイクが刑事免責のため証人となったことでケイリーの警告通り、カリンダ宛に大陪審の召喚命令が来てしまいました。
カリンダは転居の知らせに続き、自分の代理人をアリシアに頼み、大きな信頼が伺えます。
どんな質問をされようが黙秘を貫く以外道は無いとカリンダに約束させ、いざ検察からの質問が始まってみるとどうやら真の狙いはカリンダではなくウィルとダイアン。つまりはロックハート・ガードナー事務所を潰そうとしているのです。少なからずピーターの妻であるアリシアが所属している故の嫌がらせ根性なのでしょう。
これを聞いたウィルはブレイクに話をつけに行くのですがこれがまた香ばしいというかなんというか。含みを持たせた会話でしたが、どうやらウィルは過去に法を侵す行為があり、その尻拭いをブレイクにやらせていたっぽいのですが、こんな危険なやつにわざわざ弱味を握らせてどうすんだと小一時間説教したくなります。
一番の被害者はダイアンです。
開かれた大陪審では全ての質問に対し「不利になるので答えません」と反論すら我慢しないといけない状態に。
ひたすら続いたこの回答に検察側も陪審員も代理人のアリシアからこう指示されておりカリンダが何か事件に対し言及する事はないのだろうと分かりきった空気になっていたところ、その後ブレイクと連絡を取ったかとの質問でついに沈黙を破ってしまいます。
質問していたケイリーはもちろん、チャイルズも予想外の展開に全員がカリンダの次の言葉を恐る恐るといった表情で待つのです。
そしてカリンダは「数日前彼と話そうとしてホテルまでつけると待ち合わせの人が」と。
さらに「レイクフォレストのローリング・クレスト 333号室です 彼はアフリカ系の女性と会っていたので声を掛けませんでした」と証言したカリンダ。
なんという事でしょう、目には目をという事なのか、ブレイクをビショップの妻の浮気相手だとする証言をでっち上げたのです。
下手するとカトリーナ殺害の容疑者にも仕立て上げられるのでしょうか。
しかしこの証言のおかげか、ケイリーからかかってきた電話で「ブレイク・カラマールは休廷後戻ってこなかった 証人は彼一人だから召喚は必要なくなった」と心なしかウキウキした表情で報告されホッとするアリシア。
ただ、ブレイクもこれに黙って引き下がる訳がなくカリンダを呼び出し、カリンダもまたこの呼び出しに応じてしまいます。
地下駐車場で麻薬王に追われる身となったブレイクは『リーラ』について「さっき最後の事情聴取で検事補に話してきた」と意味ありげに話し始めました。
カリンダが名前を変えた事について、誰の手助けがあったのか考えたが手掛かりは出てこず、唯一のカギはカリンダ本人がどんな時に“キレてた”のか、彼女自身の過剰反応が真実を物語っていたと話します。
「アリシアにリーラの話をしたら車を壊した アリシアが何を知ってるか聞いてもキレた いつもアリシアを気にしてる 君は検事局でピーターに助けられ名前を変えた そしてピーターと寝た」と自信満々に持論を展開するブレイクに対し、認めたも同然な涙目の弱々しい声で「違うわ」と否定するカリンダ。
あぁ…ここまでの間にすっかり忘れてましたがそういえばシーズン1の初登場あたりのカリンダが元ピーターの同僚だと話した時怪しさがあったんですよね。
今となっては良き相棒であり良き友の二人の関係性が…カリンダもまさかアリシアとこんなに信頼し合える自分が出てくるなんて思いもよらなかった事でしょう。
「検事補には話してあるから調査が進めば関係者全員が話を聞かれるしその後全てが明るみに出るだろう」と去って行ったブレイク。今こそぶちのめしたいですね。
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