第6話『正義はどこに?』“Reduced to Eating Boiled Magazines and Book Paste”
あらすじ
シリーズ最終回。スタッフがビリー・バーンズ閉鎖を食い止めようとする中、ディディは病棟を窮地から救うために最後の抵抗をする。ジェナは急遽出されたオファーを避けるために言葉を濁す。秘密共有セッションの間に、パッツィはマルゲリッテに興味をそそられる。策略が明らかになった後、ドーンは、うかつにも、病棟の運命を決定する一連のカオス的な出来事を引き起こしてしまう。
ネタバレ感想
公開会議法違反を訴え病棟の閉鎖を差し止めている現状。しかしデモを発起し奮闘しているのはディディだけで、他の職員は患者が極端に減り心なしか薄暗くなった気のするフロアで覇気のないまま日々をやり過ごしています。
あまりに暇なのかパイプ椅子を持ち出して輪になって座り秘密を告白するゲームが始まるのですが、マーガレットの「性転換した 元の名はマーティン」というとんでもない衝撃告白に爆笑しました。これを最終回にサラッと持ってくるあたりがさすがです(笑)
ジェナは此の期に及んでドーンへのドナー提供をなんとか回避しようと足掻いたり一人他の病院に移る手続きを済ませたりと自分可愛さに必死。
ドーンも悲劇のヒロインが加速し、節制嫌さになんとしても移植をしたい都合を押し付け、更にはまた我慢出来ずに爆食した事で数値が悪化しジェナにもそれがバレ自業自得だと罵られたり。
とにかく全員が身勝手で、人間臭く、必死で生きている様が最終回でもひしひしと伝わってきます。
もはや病棟の閉鎖は時間の問題にしか見えず、それぞれが哀しみを抱えて慰め合いこのまま静かに幕を降ろしてしまうのかと思いましたが、ここはゲッティング・オンらしくドジから始まる大騒動でアクション映画並みのドタバタを見せてくれます。
透析による減量で指輪がブカブカになったドーンがスタッフ達に紅茶を淹れるためカップに入れた水を電子レンジにかけようとしたところ誤って指輪が入ってしまい大爆発を引き起こします。
パッツィはパニック発作を起こし足手まといと化し、ジェナは足をくじき、ロンはシャツが引っかかり何故か全て脱ぎ捨て上裸でジェナをお姫様抱っこして走ります(笑)
残った患者を避難させる彼らはチームワークと生気に満ちていて、なんだかんだ医療に携わる職としての責任感は強いなぁと窺えます。
ラストシーン、ドナー提供を受け入れたジェナがドーンに言った「正義は無いけど慈悲はあるのよ 慈悲はお互いに与えられる」という台詞が綺麗事だけで済ませず、救済措置もあり深く響きました。
ゲッティング・オン、異色の医療コメディで面白かったです。1話30分という短さも、1シーズン6話の3シーズンで完結というのもとても見やすくておススメです。
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