エピソード3『秘密』”Kyle”
あらすじ
ケイトの歌のうまさに感心したトビーは、彼女にあるサプライズを行う。レベッカは養子に迎えた赤ん坊との絆をどうしても感じられず、悩んだ末に思い切った行動に出る。
ネタバレ感想
三人は当初ケヴィン、ケイト、カイルと全員Kの頭文字がつく名前だったそうです。おや?ランダルはどうしてそうなったのか。
不意に訪ねてきた育ての親レベッカに、実の父である〈ウィリアム〉を捜して家に置いている現状を説明する事になり罰の悪そうなランダル。
レベッカは話を聞くなり有無を言わさぬ態度で「会わせて」と娘〈アニー〉の部屋に閉じこもるウィリアムとご対面。
「はじめまして」の挨拶を済ませますが、どうやら三人の新生児を連れて退院したレベッカを遠くから不安気に見遣っていた若きウィリアムの姿があるので完全な初対面でもないんですね。
レベッカはただでさえ大変な子育てが三人分でしかもそのうちの一人は血の繋がりがないともなれば育児ノイローゼ気味になり、母乳を飲もうとしない他人の子を育てていく事に不安が募ります。その根底に、たとえ二人は無事に産まれてきていても最後の一人を亡くしてしまったという忘れてしまいがちな大きな問題があるのでした。
運命を感じて引き取った子ながらやはり受け入れ切れずに、退院の時見かけた人物が捨て子の父親だと確信していたレベッカは乗っていたバスを頼りにウィリアムを捜し出します。初対面ではないどころではなくガッツリ彼から経緯を聞いて「時々は顔を見に行ってもいいかな」と申し出たウィリアムに「ダメよ、それはダメ 確かめたかったの取り戻しに来ないと、そして自分が前に進めることを」とキッパリ断り実の父親を遠ざけていた過去があったのです。
そして心から愛したいのにカイルの顔を見るたびにどうしても死産で別れてしまった実子の事が頭に過ぎっていたレベッカ。
その苦しみを知ったウィリアムは、お産前から決めていた三つ子のための名前ではなく、三人目の子自身の名前をつけるよう促します。
ウィリアムが愛した女性、赤ん坊の母親に初めて読んだ詩の著者の名を取ってランダルと名付けられたのです。
今でもこの時預かったダドリー・ランダル詩集は家族写真の脇でランダルの手元に置いてありました。
ステージ4の胃癌で余命幾ばくもないというウィリアムを最先端の病院に診せるも、手の施しようがないと告げられ、もっと早く探し出していればと自分を責めるランダル。性格がモロに出ている悩み方です。
それでも残された限りある時間を有意義なものにするため娘達には真実を告げる決意を固め、父を見つけて一週間、何も聞けなかったところからようやく母親との出会いについて尋ねられたというのは最善で真っ当な向き合い方に見えました。
ケイトの歌の上手さに気付いたトビーは、サプライズで彼女を老人ホームまで連れて行き気軽な環境でスターになれるとスポットライトのお膳立てをします。
これで燃え上がった二人でしたが、なんとまあ間の悪いタイミングでケヴィンからの着信が入り中断して電話に出た上にすぐに駆け付けるとトビーを置いてけぼりにしたケイト。
NYへ行って舞台俳優になると勇んでいるケヴィンは当たり前のようにケイトを連れて行く前提で話していたり、双子と言えどあまりの共依存的な距離感に「兄貴の脇役はゴメンだ」とトビーが不貞腐れるのもしょうがないレベルです。
寂しくなって謎のイカれ女〈エレイン〉を部屋に呼んだというケヴィンですが、彼女が部屋の中で暴れ回りクローゼットの隅からケイトにヘルプを求めるという情け無さ。
完全にダメ男感全開なのですが、トビーからのサプライズと、良い雰囲気になっておきながらそれを放り出して妹が自分のところへ来た事を知ると「お前クビだ、お前がやってるのは兄貴の付き人だぜ?クローゼットに閉じこもる兄貴だ お互いしばらく一人で頑張ってみるべきじゃないか?少し成長しないとな」とお互いのために一歩踏み出す事を即断できる強さは持ち合わせているんですね。見直せます。
こうしてケヴィンは一人NYへと旅立ち、ケイトはトビーと本気で向き合い始めたのでした。
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