海外ドラマ≫≫CALL THE MIDWIFE コール・ザ・ミッドワイフ　ロンドン助産婦物語シーズン1　1話ネタバレ感想

第1話

あらすじ

ロンドンのイーストエンドに着任したジェニファー・リーは新米助産婦。ケンカの絶えない不衛生で貧しい下町に戸惑いを隠せない。同僚ナースや修道女とともに悪戦苦闘する日々の中、彼女は1人の赤ん坊を取り上げる。

ネタバレ感想

劇場版『ダウントン・アビー』がプライムに来ていたので改めて見てみるとやはり面白い。同じような時代背景のイギリスドラマでもないかな、と探し始めてここに行き着きました。

とはいえ、『ダウントン・アビー』はシーズン1の1話で【タイタニック号沈没】があった1912年、シーズンを追うごとに第一次世界大戦時下が舞台となる1910年代や社会情勢が大きく変化した1920年代が中心となり、続編にあたる劇場版は1927年の国王夫妻訪問がベースとなっているので、第二次世界大戦後にあたる1950年代に設定されたこの作品は『ダウントン・アビー』よりかは全体的に後の時代のようです。

▼劇場版『ダウントン・アビー』の感想はコチラから。

ちなみに、本ドラマの製作はBBCで、原作はジェニファー・ワースの“Call the Midwife: A True Story of the East End in the 1950s”という実話をベースにした物語。

▼『来て！助産婦さん』の邦題で翻訳版も出版されているようです。

来て!助産婦さん

作者:ジェニファーワース
メディア: 単行本

舞台は1950年代、イギリスではやっと医療制度が整い始めたという時代で、いかにもお嬢様育ちといった風貌の主人公〈ジェニファー・リー〉は、これまで縁のなかったロンドン東部の下町で出産に立ち会う助産婦として赴任してきます。

血気盛んな女達が掴み合いの喧嘩をしていたり、貧困層ならではの野蛮さが一目で伝わってくるようです。

個人病院だと思い込んで入った『ノンナートゥス・ハウス』は実は『聖レイモンド・ノンナートゥス修道院』で、ジェニファーが共に働く事になる登場人物達はそれぞれ個性があってそこも大きな魅力になってきそうだと期待できます。

登場人物

〈ジェニファー・リー〉（ジェニー）

上品な美貌を持つ主人公。新米助産婦として着任する事に。

〈シスター・モニカ〉

癖の強い修道女。

英国初の助産婦の1人。家族に反対されながらも聖職の道に進んだ天涯孤独の老女。

〈シスター・ジュリエンヌ〉

皆をまとめるリーダー的修道女。

〈シスター・ドリスコル〉

修道女。厳しい中に茶目っ気もある存在。

〈シスター・エヴァンジェリーナ〉

下町出身の大柄な女性で言葉がキツいものの面倒見が良い所も。

〈シスター・ベルナデッド〉

眼鏡をかけた比較的若めの修道女。

〈シンシア・ミラー〉

ボブカットのナース。真面目で優しい性格。

〈トリクシー・フランクリン〉

ブロンドヘアーのナース。新人のジェニファーを気にかける明るくサッパリとした性格。

ジェニファーが初仕事の訪問先で往診した妊婦〈ウォーレンス〉はなんと14歳で経験した初産以降、22回の妊娠で双子が2回、子供は全部で24人居るのだとか。

貧困層が多いこの町では、知識がないままに産み続け、毎月80〜100人が生まれてくるそうで、少子化の現代から考えるとにわかには信じ難い時代です。

出産シーンはどうしても息が詰まってしまいますが、女の園が舞台なだけに蹴落とし合いだとかドロドロした雰囲気ありきなのかと思っていましたが、変わり者のシスターは居るものの、同僚ナース達はカラッとしている性格だし、ジェニファー自身も初めて身を置く環境に戸惑い神経質になる事はありますが元が真っ直ぐで明るいので、時に女学生かのような眩しさのある爽やかな光景も少なくありません。

貧困層の女性やその家族にしても、劣悪な環境下で妊娠出産を繰り返すと聞けば一見無責任に聞こえますが、決してそれだけではなく母親としての愛情を携え強い信念の下家族を愛していたり、粗暴に見えて実は繊細に抱えているものがありながら逞しさを見せてくれたりと、ドラマの中の言葉を借りれば彼女達は『英雄』なのです。

第一話から『死産』という強烈なインパクトで想像以上に重いテーマを扱ったドラマなのだと理解した上で、生命の神秘や愛の力の偉大さを感じさせられたり、既に良作を確信出来る幕開けでした。

The Midwife's SisterThe Story of Call The Midwife's Jennifer Worth by her sister Christine【電子書籍】[ Christine Lee ]