海外ドラマ≫≫CALL THE MIDWIFE コール・ザ・ミッドワイフ　ロンドン助産婦物語シーズン2　3話ネタバレ感想

第3話

ターナー医師が持ってきた笑気ガスは分娩の痛みを和らげるために妊婦たちに大人気。でもベテランのシスターはその方法に懐疑的だ。そんな中、男性しかいないはずのスウェーデン籍の貨物船から出産のSOSが入る。

修道院という一見閉鎖的で抑圧下にある環境に思えますが、ノンナートゥス・ハウスのような風通しの良い職場というのは見ていて清々しいものです。

1958年、この頃に亜酸化窒素を使った鎮痛麻酔、いわゆる笑気ガスが出回り始めたのですね。

あまりの痛みで言葉にならない絶叫を繰り返していた〈ベラ〉が身を持って痛みの軽減を実証し、その宣伝効果は絶大。瞬く間に家庭分娩での笑気ガス人気が高まります。

妊婦達が喜んでいるし、革新的な科学の進化にナース達は肯定的ですが、やはり年配が故かシスター・エヴァンジェリーナはターナー医師が持ち込んだ笑気ガスに否定的。

検診に姿を見せない〈モリー〉を心配して様子を覗きに行ったジェニーは、家庭分娩予定のその家があまりに悲惨な状態にある事を目の当たりにします。

その上夫のリッチーは支配的で、夫婦が産院分娩を拒否する事が分かったので、疎遠になっていたモリーの母親を訪ねて訳を話し掃除に協力してもらう事に。

しかしこれがバレてリッチーの怒りを買い、今にも子供が産まれそうな中、家には誰も入れるなと施錠が義務付けられます。

DVの疑いは明らかでも、モリーは夫への依存からこれに逆えず、さすがに陣痛が来た時には娘を預けるため母親の家を訪ねますが、そこからジェニーに付き添われ産院に向かい、出産を済ませますが、産まれたばかりの新生児を連れて無断で帰ってしまったモリー。

何度訪ねてもモリーが扉を開ける事はなく、やがて育児放棄が始まりモリーは赤子が泣かないようにミルクに酒を混ぜていたそう。

ついには自宅で火災が起こり、幼い娘と産まれたばかりの赤ん坊だけが家に置き去りにされていた事実が公に。その結果、夫婦は育児放棄で有罪にはなったものの、こういった事件の世知辛さは今も昔も変わらないものです。

ただ一つ救いだったのは、幼い子供達がしっかりと彼女らを愛してくれる祖母の元へ引き取られた事。赤ん坊も命を落としていなくて安堵しました。

さて、ノンナートゥス・ハウスの電話が鳴り響き、西インド埠頭の夜警員から、女性は乗船いないはずの貨物船上で出産だと連絡が入り、怪しみながらもトリクシーとシスター・エヴァンジェリーナが現場へ急ぎます。

慣れないボートからの乗船でかなり苦戦し、こんなチンタラしている暇はあるのかと笑ってしまいますが、船内には本当に〈カーステン〉という女性がおり、痛みに苦しんでいる真っ只中。

カーステンは「妊娠のはずないわ」と枕の下に常備している大量のコンドームを見せますが、実際にお腹は膨らみ胎動は聞こえているわけで…。

どうやらカーステンは船長の娘で、船乗り達の息抜きに…つまり慰み者として乗船していたようです。当たり前のように話すカーステンにトリクシーとシスターはギョッとしますが、今は倫理観を説いている暇もありません。

ただでさえ揺れて狭い船内で、ようやく診察が始まるとどうやらへその緒が産道に出てきてしまっているらしく、帝王切開も出来ない状況で大ピンチ。

胎児の頭にへその緒が絡まってしまう事を防ぐためにいちかばちかでなんとかへその緒を元に戻す事に成功したトリクシーに拍手です。

乗船に次ぎ、へその緒異常と、本番の出産を迎える前に山場が来すぎでホッとしたり焦ったりの連続で感情が忙しい。

狭い通路に船乗りの男達がひしめき合って出産を待ち、聞こえてきた産声に歌でお祝いしますが、一体この中の誰が父親なのか…。

産後の検診のためにこれから毎日二週間の間ボートを出せと船長に脅しながら毅然とした態度で要求したトリクシー。

脱臼して使い物にならなかったエヴァンジェリーナが船を降りて救急車で運ばれていく際には、あれほど否定していた笑気ガスを自ら吸っている皮肉が最高でした。

母親になった事がきっかけとなり、赤ん坊と船を降りる事を決意したカーステンの新たな門出に乾杯。

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▼次回、エピソード4

何かとサバイバル。