第7話
あらすじ
子だくさんの家が多いイーストエンド。ノラもまた9人目の子供を妊娠していた。家計が苦しく、これ以上子供はいらない彼女は危険な違法中絶手術に臨む。ジェニーはそれに気づきながら何もできなかった自分を責める。
ネタバレ感想
牧師の妻が献金のための『ベビーショー』を持ちかけてきて、審査員をしてくれる有名人探しが始まります。
近所の劇場に来ていたタレントの〈クリフォード・レインズ〉にオファーの手紙を持って行ったトリクシーは、それがレインズ本人だとは知らずに裏口で休憩していた男と会話が弾み手紙を託してきました。
その夜、電話で男の正体を知ると同時に快諾の返答と、夕食へのお誘いがあり、トリクシーはウキウキです。
ただ、この男がロクデナシで、外食の約束だったものをそれらしい理由をつけて急遽自宅での食事に変更していたり、嫌がるトリクシーを押さえ付けて迫ってきます。
ボロボロになりながらも無事に逃げ帰り、シンシアとジェニーに慰められるトリクシーの姿はいつもの彼女からは想像出来ない弱さがありました。
検診に来て疑惑のあった妊娠が確定した〈ノラ・ハーディング〉は、まだ乳母車の1歳児を含む8人の子供を持ちながらまた予定外の妊娠をしてしまった事実にショックを隠し切れない様子です。
彼女はその足で、2ヶ月前に中絶目的でサービスを受けた薬草医に怒鳴り込んでいき、大声で叫ぶわ掴みかかるわの大騒ぎ。
思い悩むノラは夫にジンを買って来るよう頼みます。特別説明がされなかったので詳細は不明ですが、きっとこの時代の民間中絶法?なのでしょうか。熱湯風呂に浸かりながらジンを飲む…もしくはジンを熱湯に混ぜて浸かる事による堕胎が密かに行われていたようです。
人工中絶が違法だった50年代のイギリスでは、公には出来ないもののこういった非合法の手段がいくつかあり、望まない妊娠をした者はタブーを犯して下剤やテレビン油などを試していたのですね。更には報酬を受け取って施術をする者も。
中絶に関しては今の時代においても難しいデリケート過ぎる問題に変わりはありませんし、結局いつの時代になっても変わらない理由で賛否両論巻き起こるのでしょう。
熱湯風呂も効果のなかったノラは色々と他の方法を試し、往診に来たジェニーに勘付かれて窘められたりもしますが、最後の手段として例の薬草医に高額の支払いをして直接的な施術をしてもらいました。
激痛を伴う施術の後、体調を崩してもそれが非合法なだけに病院で診てもらう事も出来ない状況です。
お祭りにノラが顔を出さなかった事と、夫の言葉で中絶手術をしたのだと確信したジェニーは慌ててシスター・ジュリエンヌを連れて駆け付けます。
そこでは意識が朦朧とするほど熱を出し出血多量で倒れ込むノラの姿が。ジュリエンヌの助けもあり、流産というていで医師と救急車を呼びますが、「この痕跡を子供達に見せたくない」という理由で他人の家の床掃除まで自発的にしてしまうところがいかにもシスター、という感じでしみじみと関心させられました。
敗血症で昏睡状態となったノラでしたが、奇跡的に回復し、その後は行政の手助けで引っ越しも認められ心穏やかに日々を過ごしたようです。
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▼次回、エピソード8