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海外ドラマ≫≫Them ゼム シーズン1 1話ネタバレ感想

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エピソード1『1日目』“DAY 1”

あらすじ

コンプトンへようこそ。

1日目

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ネタバレ感想

人種差別物のようですが、一応カテゴリーとしてはホラーになるのでしょうか?

 

初っ端から引っ越してきたばかりの黒人女性に対してふらっとやって来た婆さんが『オールド・ブラック・ジョー Old Black Joe』を歌っており、胸糞と底知れぬ恐怖感があります。

『オールド・ブラック・ジョー Old Black Joe』と言えばかなり有名なメロディーで聞いたことのある方も比較的多そうな印象ですが、強制労働させられていた黒人奴隷をテーマにした楽曲なんですよね。

それをまだまだ差別が根深そうな時代の田舎町で突然見ず知らずの白人ババァが黒人女性に対して歌うというのはそのシチュエーションだけでじゅうぶん恐ろしい。更には赤ちゃんを「気に入ったのよ、くれない?」ですからね。恐ろしのババァです。

 

1916年〜70年にかけて約600万ものアフリカ系アメリカ人が黒人差別法を敷く南部の農村部から北東部、中西部、西部へ職を求めて移り住んだ“黒人の大移動”が背景となっています。

1953年の9月14日、例に漏れず、カリフォルニア州コンプトンに引っ越してきた〈ヘンリー〉〈リヴィア〉モリー夫妻

そんな一家に、パーマー通り3011番地で起こった10日間の出来事である…という冒頭の字幕からオープニングが始まるのですが、これがまた不穏過ぎて怖い怖い。映像、音楽共にこれでもかと不安を煽るような演出でゾッとします。

 

ところどころで感じられる古き良きアメリカ感はやはり一種の憧れを覚えます。

郊外の住宅地のドールハウスが建ち並んでいるかのようなザ・区画整理感も時代ならではに感じますが、それと同時にどこもかしこも似通ったこの建売り住宅群のように、そこに住む人々も排他的で上辺の小綺麗さを何より大切にしているような性質が表れているようにも見えるんですよね。

案の定、越してきたエモリー家の肌の色を遠巻きに見るなり表情を硬くしていく近隣住民達。

この時代にはこれが普通だったのでしょうが、あまりにも不躾な視線と否応無しに感じさせられる疎外感は黒人視点になるとたまったものではありません。

 

ついに向かいの売り家に入居者が入ったと噂話に花を咲かせていた〈ベティ・ウェンデル〉は、エモリー夫妻と長女〈ルビー・リー〉、次女のグレイシージーン〉、そして愛犬の〈サージェント〉から成る越してきた一家を見て呆然としております。

冒頭のワンシーンと家も違うし、赤ん坊だった息子〈チェスター〉の姿もないので時系列はよく分かりませんが、何がどうしてこの引越しとあの家が繋がるのか気になるところ。

この時代の黒人家庭としてはかなり裕福な暮らしぶりに見えますが、一握りの恵まれた家庭だったのか、一定数はエモリー家のような階級の暮らしも当たり前のことだったのか。

いくら強制力のない条項とは言え、“いかなる場合も黒人の居住を認めない”という文言が不動産契約書に記されているという時点でやはり南部を出ても立場的にはかなり弱かったのが実情なのでしょう。

 

モリー家がコンプトンに越してきた1日目、真夜中に近所の白人男性が複数人家の周りでこちらを監視するようにたむろしており、2日目には奥様連中が各々椅子とラジオ持参でエモリー家の前に陣取り、早速騒音の嫌がらせに精を出し始めました。

 

まだ幼稚園児の末娘グレイシーが「〈ミス・ヴェラ〉に教わった」と『オールド・ブラック・ジョー』を歌い出したのを見て取り乱すリヴィア。冒頭のシーンがフラッシュバックしてくるあたり、時系列はこちらが後で、本当に赤ん坊をなくすハメになったという事でしょうか?

〈チェスター・エモリーのイニシャル“C.E.”と刻印された木箱を、引越し当日からグレイシーとサージがただならぬ気配を感じていた地下室に仕舞い込んだリヴィア。

 

「あの女のやつれきった顔を見た?きっとここより悪い所から来たのよ…」と取巻きに話すベティは同情を見せたのかと思いきや、「だとしたら絶対にここを離れたがらないし、しがみつく気でいる人を追い出すのは大変よ。もっとひどくしなきゃ」と真逆の意気込み。

ご近所の〈ミッジ〉はベティに取り入りながらも彼女の独裁政権にそこまで追従する気も無さそうです。

ガレージでは男連中がいかにしてエモリー家を追い出すかの作戦会議をしており、妻のベティに対して夫〈クラーク〉は野蛮過ぎる男達の中では理性的なよう。

 

深夜、サージが居ないことに気が付いたグレイシーはベッドを抜け出しますが、リビングに居た巨大で怪しい人影に遭遇して突然首を絞められます。いよいよ何か良からぬ存在が…!!

翌朝リヴィアは眠っていたグレイシーの首元に傷があるのを発見。

慌てて起こすと「意地悪なミス・ヴェラがサージを…」と話すグレイシー

地下室には首が180度回った状態の変わり果てたサージの死体がありました。

半狂乱になり家の外に出て、銃を振り回しながらご近所を威嚇するリヴィア。

彼らの思惑が悪意に満ち溢れているのは事実でも、エモリー家に実際に起こり始めた不幸な出来事は、グレイシーが読んでいた本に出てくるミス・ヴェラなる得体の知れない何かの仕業なのでしょう。えぇ…こわい。

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▼次回、エピソード2

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