エピソード12『グッド・コップ』“GOOD COP”
あらすじ
潜入捜査中のストリートから、ノーランがフォーティーツーと敵対するギャングにヘロインを売ったとの情報をつかんだホンドー。原産地を調べるためギャングからヘロインを強奪し、それをフォーティーツーの仕業に見せようと考える。そのためにはチーム全員の協力が必要になり、ディーコン、タン、クリスにストリートが辞めたのは芝居だったことを打ち明ける。
ネタバレ感想
どの時点でホンドーとヒックスに相談していての計画だったのかは分かりませんが、あの夜上手いこと強盗を装ってバーに襲撃してきたのは警官で、ジムが殺したように見せかけただけという種明かしが。こういう種明かしの瞬間はどれだけ王道な手段を用いていてもワクワクさせられます。
警視、警部補、そしてリーダーのホンドーだけが潜入の事実を知る中で2週間の仕事をやり終え、案の定ノーランから契約の延長を迫られたジム。
ホンドーは多大なる負担があるであろうジムを気遣い、大丈夫か?と問うと、潜入そのものより、タンからのメールだったり、クリスからは諦められてしまった事だったり、心配してくれる2人に訳を話せない事が何より辛いと話すところが泣かせます。
もうそろそろ全員を投入してもいい頃だとして、ようやくチームのメンバーにジムが辞めたのは演技で、本当は大規模な麻薬組織に潜入捜査していたのだと伝えられました。
そしてまずは、密輸経路を調べるために、ノーランと取引した連中を襲ってブツを回収するのですが、潜入捜査がバレないよう商売敵の“フォーティツー”を装って実行するというのがチームに託された任務です。
武器の構え方や格闘スタイルでバレそうなものですが、ご丁寧にフォーティツーの名を出してまで回収した未開封のブツから、原産地が東南アジアでマレーシアの港に近い場所から密輸されているだろうという所までは分かっても、全米最大のロサンゼルス港を経由されていては特定に至りません。
危険を承知で新しい供給元に会うノーランに同席して、貨物の到着日を聞き出すと言って聞かないジム。
応援も盗聴器も無しで心許ない上に、一度はノーランに来るなと釘を刺された場所へノコノコ行くには理由が必要という事で、ホンドーはわざとガサ入れをさせて、それをジムの口からノーランに事前の警告として伝えさせました。
その場に居た新しい供給元で〈フランク・ラドロー〉にも顔が売れて、ガサ入れ前に対策出来たという結果に更なる信用を勝ち取った様子です。
フランク・ラドローは海運王の息子で、彼からブツの入荷が今夜だという情報が得られてマレーシアからの密輸船が特定されました。ただ、大元の黒幕だけに、ジムを本気では信用していないような節もあり、この情報が果たして本当なのかどうか…。
港でラドローとノーランが揃うのを待って突入したSWAT。
突入と同時にジムの潜入も隠す必要がなくなり、ノーラン達に銃を向けますが、現場から麻薬は出て来ず、証拠無しでは勾留もできず、まんまと全員釈放になってしまいました。
警察バッジは帰ってきたものの、ネイトとジムは命を狙われる事になるわ、消えた麻薬の行方を追わねばならないはで大変そう。
誰のせいでもないと分かっていても、傷付いた事実までは変えられず、複雑な気持ちを抱え続けるタンとクリスのメンタル的な問題もありますし、チームがガタついております。
ディーコンとホンドーは倉庫に戻って、段ボール箱の切れ端から薬物の陽性反応が出る事を発見。
箱自体にヘロインが染み込ませてあり、ラドローはゴミ収集に見せかけて既に空き箱を回収した後でした。
箱に染み込ませたヘロインは溶剤で洗い流す事で抽出できるのだそう。なるほど…。
大量の箱から純度100%のヘロインを抽出するには大規模なラボが必要です。
モーテルに避難させていたネイトを迎えに行ったジムは、室内で殺されているネイトを発見。
兄のためなら何だってする、と身を張って守ろうとしていた存在がこんな形で見つかるとは、ジムの無念は凄まじそうで見ていられません。
その代わり、命を懸けて盗ってきたのだろうノーランの店の書類を隠しているのが見つかり、何らかのカギになる事は間違い無さそう。
SWATとしてはラドローのラボを見つけることが当面の任務で、兄の死は殺人課の担当となり、殺したであろうノーランを追いたくても追えないもどかしさも。
ネイトに付いていると言ってモーテルの部屋を出たジムは、その隙にバイクに自分のバッチを置いて、ネイトの車を使って姿を消してしまいます。
仇を追う気のジムと、その仇であるノーランはホンドーに任され、残りはラドローです。
暴走がちなジムですが、ホンドーが彼を見つけるまで心の底から殺したいと思っているはずのノーランを撃つことをせずに留まっていた事に感動しました。
ホンドーの説得もあり、ネイトの気持ちに報いるために良い警官であり続けようと、復讐のための引き金は引かずに、自らの手でノーランに手錠をかけた瞬間にはかなりの成長が見られます。
ネイトの残した書類のおかげで工場も割れて、証拠に火をつけ燃やして逃げようとするラドローと一味にもしっかり対応。
ジムの事で2週間気を揉んで真剣に悩んでいたタンとクリスが最終的にラドローを追い詰めて逮捕するという展開も良かったです。
たった1人の兄を失った悲しみは大きくても、今のジムにはチームという『家族』が居て、今は支えてくれるモリーの存在があるのも大きい事でしょう。
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