エピソード15 “The Penitent Man”
あらすじ
フランボウが仲間を殺した容疑で捕まった。処刑が決まったら告解したいと言うフランボウに疑念を拭いきれないブラウン神父。一方、フランボウが殺したとされるフリンの姿が確認され、フランボウの目的が刑務所内に隠された大天使「聖ミカエル」の純金メダルだと気付くブラウン神父。
ネタバレ感想
なんだかんだと忘れた頃に出てくる男、エルキュール・フランボウ回です。
今回は既に手錠をかけられてのスタートで、なんと窃盗ではなく仕事仲間の殺害容疑で公判中だそう。これは……やってないな?
霊的指導を願い出たフランボウが指名したのは案の定ブラウン神父で、“ウィンチャーチ刑務所”に呼び出されています。
フランボウが殺したとされている 〈フリン・ハードウィック〉は、失踪していて遺体は未発見。彼の妻が失踪の夜に言い争いをしていたフランボウが夫を川に捨てたと証言した上に、フランボウの衣服に血が付着していた事が状況証拠になったそう。フランボウ自身はこれを罠だと主張。
2ヶ月前に骨董店で見つけた聖ミカエルのメダルを見せて、有罪になった場合には告解を聞いて欲しいと頼んでその場は終了します。何のために呼んだのか(笑)
マッカーシー夫人とバンティまで引き連れてフリンの妻〈ペギー〉に会いに行ったブラウン神父は、事件についての詳しい話を聞き出すことに。
彼女は殺人現場は見ておらず、口論を止めようとした矢先に静かになって、窓の外を見るとフランボウが夫を引きずって森へ行くのが見えたから後をつけてみると川へ投げ込む場面を見てしまったと話しますが、女性陣は彼女が不倫をしていて夫を殺したか、夫と共謀してフランボウを陥れたか、何にせよ嘘をついていると確信しています。
フランボウは何故か裁判で有罪を認め、結果なるべく早く絞首刑に処せというお達しが出てしまいました。
張り込みをしていたマッカーシー夫人とバンティは、死んだはずのフリンが自宅に居て妻と話しているのを見つけます。
ブラウン神父は全てはフランボウの自作自演で、本当の目的が大天使のメダルだと見抜きます。骨董店で見つけたと言っていたあのメダルはレプリカですが、本物は純金製で最後の所有者〈ナサニエル・グレー〉はこの刑務所の設計者でもあるのです。ナサニエル・グレーの死後、彼の収集品は美術館へ寄贈されるも、ただ1点聖ミカエルのメダルだけが行方不明で、手に入れたグレーの手記を読み、恐らくは死刑囚監房にあると考えたフランボウは自ら死刑囚となる事でメダルを探しに潜入していました。
告解を頼んだのは絞首刑執行まで厳しく監視される見張りの目を遠ざけるためで、利用されたと分かっていながら死刑囚監房でメダル探しを手伝ってしまうブラウン神父(笑)
あっさりメダルを手に入れ、後はどのようにして刑務所から出るかという問題ですが、これは最初からグルだったフリンが明朝元気に出頭してきてフランボウの容疑を晴らすという算段があったようです。
しかし、フランボウの処刑が早まり、明朝10時の執行が決まったと宣告。予想よりもギリギリの戦いになりそうな事を、檻の中のフランボウはフリンに伝える術がありません。
それよりも最悪なのは、フリンの妻が彼を本当に殺してしまった事でした。
面会に来た彼女から、解放して欲しければメダルを渡せと迫られるフランボウ。
メダルを渡せば警察に遺体の隠し場所を密告するから死亡推定時刻に刑務所に居たフランボウは無実になるはずで自分はメダルを持って逃亡すると言うのです。
リスキー過ぎる話を突っぱねたフランボウはいよいよメダルと共に脱獄を成功させるしか道が無くなってしまい、急いでブラウン神父を呼び出します。
処刑まで30分しかない状況で神父に協力を求めて手錠を外すための手立てを頼むフランボウ。
一方その頃マッカーシー夫人とバンティは、敷地内とは言え、堂々と夫の遺体を埋めようとしていたペギーを見つけています。
バンティは持って来ていたカメラで証拠写真を撮りますが、うっかり見つかって2人まとめて銃を向けられ捕まってしまいました。
ペギーは刑務所に居たブラウン神父に電話を繋げて2人の命が惜しければ死刑執行後に遺体からメダルを盗んで来いと脅迫。
所長室に行ってフランボウは無実でフリンを殺したのは妻のペギーだと直談判するついでに、持ち物検査で没収されていたピッキングツールをくすねて来たブラウン神父。
看守の目を盗んでフランボウに手渡し、両手が自由になったフランボウは所長を動揺させた隙にブラウン神父を人質に取って鍵を手に入れます。
あらかじめもしもの時のプランBを考えていたフランボウはそのまま汚水槽へ。
昔フランボウと組んだ事のある囚人〈レニー〉も凶器を持って嗅ぎ付けてきて、メダルを奪われたまま一緒に逃げることになります。
汚水槽を進んでいる間にレプリカと本物をすり替えたブラウン神父を脅すレニーはフランボウが殴り倒して解決しましたが、マッカーシー夫人達を人質に取られているブラウン神父は本物のメダルをフランボウに返す事も出来ません。
事情を聞いたフランボウは文句も言わずに「行こう」と先を歩き始めました。やはり根からの悪人ではないのがフランボウです。
最初にペギーの前に現れたブラウン神父がメダルを渡し、後から入って来たフランボウが隙をついて銃を奪い、すぐにメダルはこちらの手に。
ショットガンをバンティに託したフランボウはメダルを手に逃げ出し、バンティに銃を向けられて固まっているペギーは駆け付けて来た警察に連行されていきました。
マロリー警部補は逃亡したフランボウを追いかけ、脱獄犯を追っていた看守達と挟み撃ちの状況を作り出すも、制止も聞かずに発砲した看守によって崖の下の川へと落ちて行くフランボウ。
まぁ、フランボウがこんな事であっさりくたばるはずもなく、後日ブラウン神父宛にお馴染みの“F”の刺繍が入ったハンカチと『協力への感謝の印』にとフランボウを銃弾から守った純金メダルが届けられました。
フランボウには何のメリットもない結果に終わりましたが、命が助かっただけでも良かったと言う事で(笑)
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