第2話
あらすじ
住民たちは何事もなかったかのように過ごそうとするが、そうもいかない。今までどおりの生き方を続けるか、未知の世界へ足を踏み入れるか。それぞれが選ばなければならない。ベルはドミニクとの熱い夜を画策するが、マヤのせいで計画を大幅に修正する。
ネタバレ感想
第1話から3週間が経過。
ヘンリーを気遣いながらも、自覚してしまった不満を押し殺すゲイル。
デヴィッドはサイラのメールを無視し、無かったことにすると決め込んで亡き妻の幻影とこれまで以上に宜しくやっております。
ハンナとリアムは慣れない新生児育児に奮闘中。
そしてマヤと住むベルは、ティーンエイジャーの奔放さに辟易しているといった日々を過ごしている様子。
アンディも久しぶりに顔を出して娘の〈イーヴィー〉を抱っこできるのは嬉しそうですが、2人への遠慮から来る父親としての自覚の無さが見受けられます。手厳しいリアムにもたまに来られるのは困ると正論で詰められており、人当たりの良いハンナが間に入って夜にパブに出掛けて話そうと提案しました。
死を直前にして考え方が変わったと言うヘンリーは、実は20年前に浮気して2年もの間続いていたのだと打ち明け始めました。やはりどこまで行っても自己中心的な人間で相手への配慮というものが感じられません。
相手の〈ヘレン〉は別れた後に夫に打ち明けて離婚になっており、それでも自分は一過性の浮気だと分かっていたから黙っていただとか言い訳がましい女々しさも鼻につきます。
このタイミングで、自分の懺悔のため、余命宣告を盾に赦しを得て精神的に楽になろうとしているようにしか見えません。ゲイルからの反応も聞かずにホッとしただのなんだの言っているのがその証拠です。
しかもヘレンも出席するパーティーへ向かう直前のこの告白。本当にゲイルの気持ちなど微塵も考えていないのです。
パーティー会場でもやり切れない気持ちを抱えていたゲイルは、たまたまウェイターのバイトをしていたサイラに身の上話をして帰れないのなら飲んだらいいとアドバイスを貰います。
ピッチの上がるゲイルはついにダンスフロアに出て気持ちよさそうに踊り始めますが、嫌な笑い声が聞こえてまたヘンリーが自分のことを笑いものにしているのです。あろう事かその輪の中にはヘレンまで。
一見辛辣なおじゃま虫に感じたリアムですが、本当にハンナのことを想っていて他の男の子の育児にも協力的な上、頼りなさ過ぎるアンディには言うべきことをズバッと言ってくれる道標的存在に思えて来ました。
ただ、ハンナの気持ちを聞かずにもう娘に関わるなというのは少し尚早過ぎたかもしれません。
ただ、それ以上にアンディの間の悪さというかなんというか……せっかくハンナが娘の父親のことを知ろうとしているにも関わらず、勝手にパブに来てしまうような出会ったばかりの恋人〈ギャビー〉がこれまたデリカシーのない女で最悪です。
ケリーの友人と大学のパブへ飲みに来たデヴィッドは、友人達が自分の妻の失敗話や笑い話をして盛り上がる調子に耐えられなくなっております。
1人席を立った先にはサイラの姿が。みんなに誤解されたくないからキスの事は黙っていて欲しいと頼みテーブルへ戻って行くデヴィッド。やはり精神的に不安定でいっぱいいっぱいな様子。
と、そこへパーティーから1人抜け出して来たゲイルがサイラと話していたデヴィッドを見て同じ集合住宅のご近所さんだと話します。世間は狭いなぁ。
いよいよケリーの友人たちの前で爆発しそうだったところにゲイルが割って入り、タクシーを呼んだから一緒に乗って帰らないかとその場から連れ出してくれました。
相乗りしたタクシーの中でサイラは、辛い時には自分を気にかけてくれる人と一緒にいるべきだから今度友達として出掛けようと言って、デヴィッドに電話をするよう言い残して颯爽とタクシーを降りて行きます。なんて余裕があってカッコ良いのでしょう。
2人の会話を微笑ましく聞いているゲイルも多少は心に刺さったトゲが丸くなっていそうです。
マヤが外泊すると聞いてドミニクを夕食に招くつもりだったベルでしたが、急遽予定変更して女友達を連れて来て家を散らかしてしまったせいで外食に。
計画は狂ってしまったものの、ドミニクとの会話は噛み合わず逆になし崩し的に関係を持ってしまうよりは良かったのかもしれません。
噛み合わないし話す事が何も思いつかないと正直に言って金を置いて出て行くベル。
ベルにはアルコールの問題があるようですが、悩みの種でもあるマヤの存在が歯止めになっている感じもします。
昨日妻に置いて行かれたヘンリーはご機嫌伺いに普段滅多に立つことのないであろうキッチンでゲイルが起きだす前に朝食を作っていました。
ただここでも、「笑っていたんじゃなくて楽しむお前を見て喜んでいた」だの「ヘレンのことが関係してるのかと心配したよ」だの「長い結婚生活で大半の男は過ちを犯すけれど俺は一度だけだし打ち明けただろ?」だの、とにかくヘイトをためるのに特化したような男です。
子供達が食事にやって来て、いざ末期のすい臓がんで先は短いのだと打ち明ける流れに。
その直後ゲイルがやってくれました。子供たちには関係ないと話そうとしないヘンリーに代わって、父親とヘレンが浮気していた事を昨日知らされたと淡々と話します。
それに対して「残酷だな、罰してるのか……?」となんでこうも被害者ヅラが出来るのか。
しかし最悪なのはここから。息子は席を立った父親を追いかけ、娘は父の浮気を知っていて口止めされていたと打ち明けます。
町で父とヘレンを見かけたらしく、ジョンにもその時に話していた、つまり家族の中でゲイルだけが蚊帳の外状態だったわけです。精神が崩壊しそうな事実です。
完璧な妻像に囚われ続け、友人たちが話した自分の知らない妻の完璧とは言えない一面を受け入れられなかったデヴィッド。
今朝も妻の幻影と話しているところに、昨日一緒だったケリーの友人の一人〈デイジー〉が訪ねてきました。
ケリーに秘密があるなら知りたいと言ったデヴィッドに対し、「迷ったけれど私があなただったら知りたいと思う」と何かを打ち明けようとしているデイジー。嫌な予感しかしません。
言いにくそうなデイジーはそのまま、ケリーが4ヶ月ほどまえに食事した際にいつもと違う携帯を持っていた事を不思議に思って聞いてみると、ケリーは焦って「特にデヴィッドには話さないで」と念押ししたというのです。
境界線パーソナリティ障害と診断され、自殺願望のある妹からマヤの事を頼むと半ば押し付けられたベル。
リアムから求婚されて結婚を控えているハンナはアンディに未練があるのかもしれません。
アンディもリアムに言われるがまま身を引くのではなく、やはり娘と積極的に関わりを持ちたいという気持ちを抑え切れず、一転して図々しいほどの意思表示をするように。
この期に及んで妻を責めて思いやりをくれと言い放つ自己中夫ヘンリーには、「もう愛してるか分からない」とついに本音で返したゲイルでした。
『完璧じゃない』『不完全さ』がテーマになっていますが、完璧だと信じていたものが崩壊していく脆さだとか、完璧じゃないところから始まって不完全さを埋めていく様子だとか、まさに人生そのものと言った感じです。
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▼次回、エピソード3