エピソード5『トラック5 ファイアー』“Track 5: Fire”
あらすじ
知名度と成功を手に入れたばかりのデイジー・ジョーンズ・アンド・ザ・シックスは、全員での最初のアルバムを録音するため、準備に取りかかる。しかしビリーとデイジーはお互いの持ち寄った詞では共作する気にならず、仕方なく曲をイチから一緒に作ろうとする。それは2人が想像したより大変な作業となる。一方ビーチに出かけたカレンは、グレアムの新しい一面に気づく。
ネタバレ感想
1975年11月9日
デイジーが正式に【ザ・シックス】と組む事になってようやくアルバムの録音日がやって来ました。
20曲もの新作を書いて来たというデイジーですが、アルバム用の13曲は既にバンド側で用意されており、相変わらず意思の疎通がはかれておりません。
カミラの家族認定でてっきりデイジーもあのボロ家でメンバーと共同生活になるのかと思っていましたが、未だホテル暮らしを続けているようです。
「私が来たのは奥さんへのラブソングをハモるためじゃない」と無礼な一刀両断をするだけでなく、「バンドは皆んなのものなのだから、せめて方向性とかアルバムのコンセプトを話し合うべきよ」ともっともな意見を提案してくるところがタチが悪いというかなんというか(笑)
カレンもこの案に賛成し、エディも自分のやりたいのは今用意されているようなポップソングじゃなくてロックだと発言。
言い争いになってまた決裂しそうになるビリーとデイジーを厳しく止めて2人揃ってスタジオから出て行かせたテディ。世話が焼けるメンバーを抱えております。
ロッカーのわりにどこか生真面目なビリーと対照的に、飲んで泳いでダンスして…と自由奔放そのものなデイジーの作曲スタイル。
同じ時間を共有するうちに2人のお互いに対する態度は少しずつ軟化していきようやくまともに共作が成り立ってきました。
お互い親に捨てられたも同然なトラウマを持つ者だと打ち明ける事で親近感も芽生えたのも結果的には良かったのでしょう。
カレンはグレアムがサーフィンしに行くのについて行くと言いますが、蓋を開けてみればグレアムとキャロラインのデート。
それでも気にしないからついてこいと2人に言われて一緒に海へ。
美人で医学部生のキャロラインが何故グレアムに夢中なのかと訊ねると、良い人だしセクシーだという考えてもいなかった返事が返って来たことで、カレンは男としてのグレアムの魅力に今更気がついたようです。
グレアムもカレンが本命だったとは言え、誘われたらすぐに乗ってしまうのはキャロラインが些か不憫に思えますが、まあどの道すぐ別れそうだったので想いが成就してめでたいという事で。
曲を作っていた2人も仕上げ段階に入っていて、その勢いのまま残りのメンバーもスタジオに呼ばれ本当の意味での共作が始まりました。
デイジーが参入した事で、バンドメンバーの一人一人が曲作りに加わる余地が出て、これまでのビリーのワンマンから脱した新しいスタイルとなったのです。
ただ、反発し合っていた存在がいざ反転すると一気に近づき過ぎる事に。その影響がどう出てくるのでしょうか。
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▼次回、エピソード6