海外ドラマ≫≫Father Brown ブラウン神父シーズン9　9話ネタバレ感想

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エピソード9 “The Enigma of Antigonish”

あらすじ

スパ“陰と陽”のオーナーのエルシーは、４年前にフィンバーに襲われて以来、引きこもり生活を送っている。前科者だったフィンバーを温情で雇い入れ、結果的に裏切られてしまったのだ。そのフィンバーが刑期を終えて村に戻ってきたことを知り、エルシーや夫のヴィクター、妹のローラは穏やかでいられない。中でもフィンバーに強い憎しみを抱くローラは、村から追い出そうと彼の元に乗り込んでいく。

第9話

マーク・ウィリアムズ

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ネタバレ感想

ケンブルフォードのとあるスパ“陰と陽”では前科者の〈フィンバー・フィンチ〉にチャンスを与えたいと考えて雇っていたみたいですが、フィンバーはオーナーの〈エルシー・ピータース〉を殴り、「通報したら殺す」と言い捨て金も奪って逃げて行きました。

それから4年後、“陰と陽”の一般公開に足を運ぶブラウン神父、マッカーシー夫人、シドの3人。

〈ヴィクター・ピータース大尉〉によれば、事件以降引きこもっているエルシーは、犯人の出所が近いと知ってから特に人前に姿を見せなくなったようです。

あの日村を出てロンドンに向かう予定だったエルシーの妹〈ローラ・ブリジット〉も一般公開の手伝いのために出会ったばかりの恋人〈セルジュ〉を連れて戻ってきております。

瞑想にかこつけて他の女性に触ろうとしたセルジュを早々に見限って次の電車で帰るよう突き放したローラですが。

出所したフィンバーがカフェで働いているのを見たエルシーも、それを聞いたヴィクターもかなり動揺しており、証言したら殺すと言われていた事で報復を恐れているようです。

ヴィクターの提案で、元々ローラの友人であるシドに警護を頼むことに。

ブラウン神父はフィンバーから呼び出しの手紙を貰い、彼に会いに行ってみると教誨師の影響で心境が変わったと話しており、エルシーに『2度と近づかない、すまなかった』と伝えてくれるよう頼まれています。

言付けを預かってその場を後にした矢先に銃声が鳴り響き、急いで戻ってみると撃たれて倒れているフィンバーが。

死体のそばから見つかったブローチの持ち主も、犯行に使われたヴィクターのショットガンの隠し場所を知っていたのも、犯行時刻に彼のジープを借りてフィンバーと話に行っていたのもローラです。

マロリー警部補が自分を容疑者と断定するのを隣の部屋からシドと盗み聞きしていたローラはそのまま逃げ出します。

シドは旧知の仲のローラが殺人なんてするはずがないとブラウン神父に話し、ブラウン神父もまた、遺体発見現場にあった車のわだちはジープではなく乗用車かバンの幅で、もっと確実に無実の証拠を探すためにフィンバーのトレーラーハウスに戻る事になりました。トレーラーで見つけた意味深な『アンティゴニッシュ』の詩が大きな手掛かりとして活きてきそうです。

ヴィクターも銃が撃てないというメンタル面の理由で除隊になった経歴があり、なんやかんやとしているうちにアレルギーのあるアプリコットをサラダに盛られて倒れたヴィクターは救急車で搬送されます。このサラダも栄養士のローラが用意したもので、既に見つかって逮捕されてしまった彼女にはかなり不利な状況です。

サラダが作られた台所には追い出されたセルジュのスカーフが。

フィンバー・フィンチは生きていて、今度こそ1人になったエルシーを狙っている場面にブラウン神父が駆け付けます。

彼は自分の死を偽装するために背格好が似ているセルジュをバンで拉致して、判別できないよう顔面を至近距離から撃って潰していました。

殺したセルジュに自分と同じ服を着せて在監証明書をポケットに入れ、真面目で地位のある者を目撃者にするためにブラウン神父を呼び出して死んだのはセルジュだと信じ込ませたのです。ローラのブローチを仕込んだのもフィンバーでした。

自分の死を偽装してまで復讐を果たしたかった彼は、殺人罪のでっち上げでローラを絞首刑に、アレルギー持ちのヴィクターにアレルゲンを盛り、最後にエルシーを内側のドアノブを取った部屋に閉じ込めて悲惨な事故を装って亡き者にしようとしています。

駆け付けたブラウン神父やマッカーシー夫人、シドも巻き添えになり、ボイラーが点火された室内で4人揃って脱水症状を起こして息も絶え絶え。

一仕事終えて姿も隠さず呑気に一服していたフィンバーは、妻のピンチを悟って病院から飛び出してきたヴィクターに銃を向けられます。

撃てるのかどうか疑問が残るところでしたが、傘の柄を使って「いや、簡単に開くんかい！！！」と思わず言ってしまうような単純な解決法で外に出てきたブラウン神父が引き金を引くのを思いとどまらせました。

救いようがなさそうな迷える魂の持ち主フィンバーはそのまま警察に逮捕され、今度こそ長いこと収監されそうです。

ブラウン神父の童心（創元推理文庫） [ G・K・チェスタトン ]