エピソード1『バンボレオ』“Bamboleo”
あらすじ
清掃員のデシとカタは、掃除中の邸宅で女性の死体を見つける。こわくなった2人は逃げ出すが、そこへロシア人の殺し屋が現れ追いかけて来る。その後、彼女たちは誤って大金の入ったバッグを持って来てしまったことに気づく。
ネタバレ感想
あらすじからしてドタバタコメディ感に溢れていて見よう見ようと思いながら後回しにしてきたのですが、ちょうど見ていたシリーズが終わったのでこの機会に。
ラテン感溢れるノリノリのBGMとは裏腹に焦った表情の女性二人組〈デシレ・モントーヤ〉と〈カタリナ・パルド〉がタクシーに乗っている場面から始まります。
ポリアコフ自動車修理工場で降りた二人がトランクに積んでいたバッグを持って恐る恐る中に入れば、明らかにヤバそうな男二人組と、ズタ袋を頭から被され人質に取られているカタの夫〈ウバルド〉の姿。
要求されているバッグの中身は現金で、なんと大盤振る舞いしたタクシー代と清掃用具を買いたくて人質と交換の金に手を付けたそうです。正直に言うな(笑)
金を数えると言ってバッグを開けると、やたらとデカいショットガンを取り出して形勢逆転です。覆面捜査官か何かかと思えば、ただのガラの悪い清掃員が一か八かの賭けに出ただけ(笑)
しかも賭けは失敗に終わり、被せていた布が取れるとショットガンではなく掃除機で、あえなく返り討ちに。
堅実な生活を送るカタに対し、酒を煽りながらクラブで踊り狂う遊び人のデシは真逆のタイプ。
二人はルームシェア中の同僚で、一緒に出勤してみればちょっとしたデモが起こっていて、何事かと聞けば全員クビになったというではありませんか。
雇い主の〈マニェス〉は破産して逃げるつもりだとかなんとかで、滞納しているアパートの管理費を早いうちに捻出せねばならないというのに職すら失ってしまったのです。
メキシコへの強制送還を恐れて警察沙汰になるわけにもいかず、とにかく金目のものはないかと手持ちのアクセサリーを漁る二人ですが、良さそうなものは離れて暮らす夫から貰ったカタの結婚指輪くらい。さすがに結婚指輪は売れないということで、結局何の解決にもなっていないままですが、姪っ子〈ジェニー〉の誕生日会に兄から呼ばれているから出席するというデシについて行くカタ。根本が楽観的で良い感じの破天荒さです。
兄〈ミゲル〉はデシを歓迎してくれますが、二人の母親はデシを良く思っておらず、招待客の前でぶつかり合いパーティーから追い出される結果に。
パーティーを後にしてヤケ酒をしていたところ、カタの携帯に連絡が入り、なんと明日からの仕事が見つかります。
翌朝向かった清掃先はとんでもない大豪邸。聞いていた通り誰も居ない豪邸の掃除に取り掛かります。
次の仕事に繋げるためにも手抜きせず清掃を進める二人は順調に仕事を終えつつありましたが、寝室の掃除機がけをしていたデシは、ベッドの下から女性の遺体を吸い込みながら引き摺り出してしまい大パニック。
絡まった髪の毛を引きちぎるように掃除機から外していると、家の中に人の気配が。
警報が鳴り響く中、慌てて逃亡する二人ですが、デシが管理費を使い込んでまで投資した最新式の掃除機を壊さないようカタが引っ掴んできたバッグがあのバッグだったというワケです。
警察に匿名で電話するというカタに、真実だろうが人種からして警察から疑われるからダメだと必死に止めるデシ。
逃げる二人の車を追ってきた車からはぶつけられるわ発砲されわの大騒ぎに。
はちゃめちゃカーチェイスの末に、追っ手の車は自爆して何故か逃げ切れてしまいました(笑)
自分達が襲われる理由を分かっていないまま自宅に帰り着いた二人は、掃除機につきっぱなしの髪の毛を証拠隠滅するためにバッグを開けて、ようやく中に大金が入っていたことに気が付きます。
そこでインターホンが鳴り、恐る恐る出てみると、メキシコに居るはずのウバルドがカタとヨリを戻すため許しを求めて音楽隊を引き連れて来ていたというしょーもなさには思わず笑ってしまいました。
それどころではない二人は適当にウバルドをあしらい、仕事に行くから2時間半ほど留守番するよう言い渡して外へ。
その頃、漂白剤を使ってきっちり清掃して帰ったカタとデシのおかげで、現場検証中の警察は「何もかも拭き取られて痕跡がなくプロの犯行」と考えています(笑)
ただ、凄腕刑事〈イレーネ・ロドリゲス〉はデシが触っていたグラスに目を付けて調べさせたようです。
そもそも仕事の依頼人として電話をかけてきた女はカタの番号を何故知っているのかも分からないし怪しいのでは と考え始めたデシ。二人は偶然ではなくハメられたということでしょうか?
仕事の紹介元に電話してみると、ロセヨ・レバンテ社だと分かり現地へ行ってみる二人。
イレーネの姿を見つけて慌てて隠れるデシですが、その理由はイレーネが元カノだから(笑)すれ違いコント感があります。
とにかく清掃業者のふりで社内に潜入し、かかってきていた番号に電話をしてみると、秘書室の電話が鳴り響きました。
発信元は特定できたものの、どうすればいいのか分からないまま手掛かりになる『何か』を探し始めた二人は、遺体の女性が写った記事が飾られているのを見つけ、記事の内容によれば彼女は〈エドアルド・ロセヨ〉の姉妹でマニェスの妻だと発覚しました。
解雇されたばかりの雇用主の妻の遺体発見となると、ますます動機が成立してしまいかねません。
「これ以上悪いことなんて起こりようがない」と話した矢先に、車で襲って来た男から連絡が入ってウバルドが人質に取られたと分かったのです(笑)
ここから冒頭に繋がります。殺される寸前に「最後に夫と話をさせて」と頼み、こんな時でも全てを帳消しにはできず恨み節の出るマイペースなカタは娘の〈エスメラルダ〉に関する心配だけはキッチリして、それでも何故か最後にはキスする気になったそう。
キスさせてくれと頼んでズタ袋が取られると、相手はウバルドではなく二人が住むアパートのドアマン〈グスマン〉さんじゃないですか。
犯人側も人質を取り違えたことに気付いていなかったという間抜けぶり。
拍子抜けな結果に何を思いついたのか、バッグをひったくって逃げ出したデシ。男は発砲しデシは倒れてしまいますが、絶対大丈夫だろうという謎の安心感があります(笑)
1話だけで既にめちゃくちゃ面白い。大当たりです。
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▼次回、エピソード2