エピソード3『27D』“27 David”
あらすじ
ホンドーがメキシコから戻り、チームが再始動する。だが、リーダーはホンドーではなく、代わりに送られてきたのがロドリゴ・サンチェスだった。彼は元SWATで上昇志向が強く、出世のためにSWATを去った男だが、数年ぶりに戻ってきたのだ。ホンドーはリーダーから降格されるも、チームと共に武装強盗の捜査を開始する。
ネタバレ感想
不当な降格を言い渡された組織に戻る事に不服はあっても、メキシコでの休暇を経て何らかの変化を起こすために自分に出来ることがまだあるという考えに至って戻ってきたホンドー。黒人差別に対してやや過激思考の父親はまた同じ組織に戻る事に不満を露わにしておりますが、ホンドー本人も全て良しとしているわけではないのです。
前々から気になっておりましたが、SWATお揃いのあの支給品リュックは例えば制服のように通勤時は他の物の使用が認められていないのでしょうか?防弾仕様にでもなっているのなら納得ですが、さすがにないか。
全員招集を受けたチーム20。まずはホンドーとディーコンが、ヒックスからチーム20復活を言い渡されると同時に、元SWAT隊員の同僚だった〈ロドリゴ・サンチェス〉がリーダーに就くと紹介されます。
チームメンバーへの紹介は自分でしたいからホンドーは席を外すよう本人に言ってしまえるなんだか嫌な奴。
ホンドーが降格になったとなればリーダー確実だったのに「自分も同じように差別主義者の同僚を批判したのにしれっとリーダーになんかなれないよ」という理由で辞退したディーコンへの信頼度も相対的に上がっていきます。
チーム20のリーダーのコールサインである“20D”になったと若手3人に軽めな自己紹介をするサンチェス。ベテラン組のホンドー、ディーコン、ルカとは元同僚とのことですが、何やらルカとは犬猿の仲という雰囲気。
新生チーム20最初の任務は、工場への不法侵入の末に警官に発砲したグループに1人だけ置き去りにされた男〈デール〉の制圧です。
やや鼻に付くサンチェスが逃げ出そうとしたデールを捕らえました。
仲間の女から1000ドルで警備システムを切れと頼まれた以外は何も知らない様子のデールでしたが、仲間の1人は『化学者』と呼ばれており、車のナンバーの一部は『007』で印象に残っているという有益な情報も。
工場のオーナー〈カイル〉は強盗の目的は知らないし、入られた倉庫に金目のものなんてなかったと話しております。全て3ヶ月前に亡くなった夫のものでしたが、倉庫に残っていた物を見せると、建築家だった夫のおじいさん〈ハワード・カイル〉が設計した建物の図面がないと気が付きました。
建築物保存協会に問い合わせても古い物でデジタル化されていなかったので写しはなく、仕方なくカイル氏が設計した建物リストをもらって狙われそうな建物を洗い出すクリス。
007の逃走車を調べるタンは、怪しい所有者は見つからなかったものの、現場で対応した警官から聞いた『車にステッカーが貼られていた』という情報に目を付けます。
ステッカーは奉仕クラブ“オデューンズ”のもので、ナンバーの一部に007がつく白の大型車の持ち主の一人である〈ビル・ロングマイヤー〉がクラブの車両の申請を出している事が分かりました。
野心家な男が市長の護衛をやめてSWATに戻るだなんて何か裏があるはずだと本人を問い詰めるルカ。野心家であると同時にスリルを追い求める傾向の強いサンチェスには、待機時間ばかりで日常的に狙われているわけでもない市長付きの仕事は退屈なだけで、常に危険と隣り合わせで活躍出来るSWATに刺激を求めて帰ってきたというのが本音だとしても、それはそれでこの仕事を軽視されている感も否めません。
仲間とあまりコミュニケーションを取るつもりもなさそうだし、ビル・ロングマイヤーの自宅に突入する際にはホンドーに補足を求めたくせに「助言はありがたいが指揮官は20Dの俺だ」とチーム全員の前で批判して、反感を買うことも全く気にしない感じがトラブルの元になりそうなサンチェスです。
踏み込んでみれば、ビルは車椅子で運転すらしていないそうで、介護者の〈ピッパ〉に車を貸したと話しています。ピッパと言えば、亡くなったばかりのカイル氏の介護も担当していて倉庫に故人の荷物を運び込むのを手伝ったという女です。繋がりが見えてきました。
その場でピッパも逮捕しますが、だんまりのまま公選弁護人が到着。
しかし、ピッパには5ヶ月間毎日ある受刑者から電話を受けていたところ、3週間前に急に途絶えている記録が。3週間前に出所した受刑者リストと通話記録を照らし合わせて浮上したのは、元DEAでありながら証拠品の薬物と金を盗んで服役していた〈ヒルマン〉という男。
カイル氏の設計リストの中にはDEAの証拠品保管所になっている建物が1棟あり、2週間前に大規模な押収があったばかりで、薬物と大金が保管されているこのタイミング……狙いはほぼ間違いなくここでしょう。
連絡を入れても誰も応答しない証拠品保管所に急行すると、『化学者』の仕業であろう催眠ガスで人々が倒れております。
ホンドーが南京錠を破るために使ったあのミニバーナーいいですね、欲しい。
侵入した形跡がありませんでしたが、カイル氏が設計した地下トンネルの図面を手に入れ、大金の保管庫の真下に穴を掘ってそこから金を奪って逃げる途中だった容疑者達に出くわしたホンドーとサンチェス。
逃走中の仲間を難なく捕獲し、連携を取っていた地上班は最高のチームワークでヒルマンを追い詰め確保。結局、現場の緊迫感の中ほとんどの指揮を執っていたのはホンドーです。
無事に解決して署に戻ったサンチェスは、「俺はなぜチームが崩壊したのか内情を調べに来た」と白状した上で、「事情があったことが今なら分かる、バラバラではなく既に立派なチームだ」とチーム20を認めますが、今後も前向きに居座られるのはなんだかなぁ(笑)苛立ってしまうルカの気持ちが分かります。
そして、クリスと付き合うチャンスのために密かにチームの空中分解を狙っていたジムの「また一緒に働けるのに少し残念だ」というセリフがどうしようもなく本音過ぎる(笑)ツレェなぁ、おい。
ホンドーを崇拝する〈リース・テイタム〉という黒人の新人は「差別主義の警官を告発してくれたあなたに触発されて何人かアカデミーに入りました」と伝えており、小さいながら確実に変化は起こせているようです。
帰宅したホンドーのところに、警察委員会のスタッフ〈ルネ〉を連れて突然やって来たルカ。
ホンドーの告発は間違っていないと感じているルネによれば、上はサンチェスを送りホンドーを辞めさせる計画を立てていて、成功したらサンチェスには褒美が出るのだそう。つまり、ルカの予想通りサンチェスも上層部とグルでホンドーをSWATから追い出そうとしているということ。驚きはしません、サンチェス嫌な感じだもんなぁ(笑)
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▼次回、エピソード4