海外ドラマ≫≫THIS IS US THIS IS US　36歳、これからシーズン4　17話ネタバレ感想

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エピソード17『もしも…』“After the Fire”

あらすじ

ランダルは“もしこうなっていたら”と考え続ける。

ネタバレ感想

序盤からガンガン『もしも父さんをあの時止めていれば…』というランダルによる妄想分岐ルートのシナリオが流れていきます。

妄想の中ではランダルに止められて、飼い犬を助けに火事の中家へ戻る事をしなかったジャックが生き延び、消防隊員に助けられた犬も、ジャック自身も軽傷で生き延びます。

生きるか死ぬかという場面に出くわしたためにレベッカはウィリアムの事をランダルに打ち明ける決意を固め、最初こそ黙っていたレベッカに辛くあたることもありますが、分岐が違っても変わらず出会ったベスに窘められ母親との関係も回復。

クスリを辞められていなかったウィリアムはジャックの手を借りてグループセラピーに出向きこちらも良好な関係のまま初孫が生まれ、祖母と二人の祖父に可愛がられる生まれたばかりのテス。

ウィリアムの胃がんにも初期の段階で気が付き、レベッカの痴呆の症状にも同じく気が付き、もちろんミゲルではなくジャックと協力して治療に専念する、というランダルにとってどこまでも出来すぎたシナリオです。

ここまでは脳内お花畑な都合の良いバージョンのイメージでしたが、セラピストから「次はお父さんが助かったとして、あなたが最も恐れるケースを教えて」とやり直しを求められました。

ジャックは生き延びるも、レベッカの打ち明けた17年もの間の隠し事を許さず夫婦仲は険悪に。会いに行った実父にも拒絶されベスと出会う事もなく全く違った運命を辿るランダル。

ジャックは夕食の席で酒を煽るようになり、グレ気味のランダル自身は家族の中で浮いた存在に。

レベッカへの反発心からどんどんと家族と疎遠になり、荒んだ心を抱えながら暮らしていき、年老いたジャックからレベッカの不調を知らされやっと母の元を訪れる、という流れです。

この極端な2パターンを踏まえた上で、「父親が助かっていようが、人生の展開なんて何通りもあるのだから全ての状況の結果をコントロールするのはムリよ」とセラピストは現実を突きつけますが、ランダルとしてはどんなシチュエーションであれ、父を救おうと努力出来ていたら死の受け止め方が変わっていたと考えているそう。

実際にウィリアムの時は奔走し最善を尽くした上でウィリアムの意思を尊重しており、今回レベッカにどうしても臨床試験を受けさせたいと考えていたのもこういう深層心理からきている行動なのかもしれません。

ランダル自身はこの一連の話を『二人の父親を失う話』だと思っていますが、今問題に感じているのは母の治療を巡って兄と対立している事であり、セラピストの分析では二人の母親に対する考え方の方が実は重く考えている部分なのでは？とのこと。

極端なシナリオであっても、二人のパターンに共通して火災から父を救ったすぐ後真っ先にレベッカの告白が起きていますし、人生最悪の展開になろうと母親を守り最後には和解しているのが何よりの証拠です。

ランダルは根底の部分でレベッカが17年間実父の秘密を持ち続けていた事を未だ許せておらず、本気でぶつかる事を避けてきたことが問題に繋がっている、とセラピストにしてはえらく直球なご指摘です。

これを報告したベスの、顔色一つ変えず「そんなの私でも分かる」と言ってくれる頼もしさ(笑)

その後すぐレベッカに電話をかけたランダル。

お、早速バトル勃発か？なんて安易過ぎる考えでいたのが恥ずかしくなります。

決して恨みを晴らすような事はせず、ウィリアムの事をほじくり返して母親を責める事なく、「今まで良い息子だったろ？何かを頼んだことなんてなかった、でもお願いだからセントルイスで臨床試験を受けてくれ」とたった一人の母親を失うまいと必死に頼んだのです。

さすがの熱意と内に秘めた想いに気付かされたレベッカも「いいわ、治療を受けるわ」と承諾。

例の夢の家で、寝たきりになっているっぽいレベッカの末期シーンがとうに示唆されていたのでこれで明るい気持ちになる訳ではないですが…どうなるのでしょうか。

THIS IS US 36歳、これからオリジナル・サウンドトラック