エピソード6『紙』“Papier”
あらすじ
さらなる殺人事件で町は騒然となる。リーチャーはニューヨークへ行き、マーグレイヴでおこなわれている違法なビジネスの全貌を知る。同じころロスコーは森の中で危険に直面する。
ネタバレ感想
リーチャーいわく、クライナーの喉を切ってのはその独特のやり方からしてベネズエラ出身の人間だそう。
町の名士を殺人犯扱いした結果、その人物が遺体で見つかるという状況になって、フィンリー警部はクライナー殺害事件の初動捜査からも外されてしまいます。夜中にあの現場に忍び込んで遺体の写真を撮ったことがバレていないだけで儲け物というような気もしますが。
クライナーの地所を張り込む最中に、いつまでも結婚指輪を外さないことを指摘されたフィンリー警部は、実は離婚ではなく病気だった妻とは死別していることを話します。ボストンからわざわざこんなところに来たのは、愛する妻との思い出の詰まった土地から離れたかったからで、妻の携帯を解約せずに時々音声メッセージを聞いているのだとか。電話をかけていた時点ですっかり騙されました。それにしてもなかなか不健全な精神状態です。
そんな話をしているうちに動きがあり、おじが殺されて1日も経たずにトラックで配送に出るドーソンの姿が。長距離運転の末にモーテルに入ったところで、トラックの積み荷の確認をするリーチャーとフィンリー警部。偽札が入っていると思われたトラックの積み荷は空っぽで、ジョーの捜査を手伝っていた教授たちがもう帰国している頃なので話を聞こうと電話をかけてみると助手が出て、ブライアント教授は今朝路上強盗に殺されたと聞かされます。そのままもう1人のカスティーリョ教授にも電話してみると彼女はまだ無事で、自分がジョーの弟であることと危険が迫っていることを伝えて急いで本人のところへ向かうことに。
ピカードに代わってロスコーがシャーリーン達の隠れ家で警護を始めた夜、2人組の追っ手がきておりましたが狙撃の腕もピカイチなロスコーは絶妙な判断力でこれを迎撃して返り討ちに。
翌朝、一行はピカードに迎えに来てもらうため道路沿いを歩いてダイナーまで逃げてきて、そこでロスコーはハブルが1年前には銀行を辞めていた事を話します。ただ、チャーリーは全てを知っていて、家族を守るために黙っていたけれどここまで危険が迫ったのならもはや同じだと言って経緯を話してくれました。
転職先を探していた頃、町の名士であるクライナーから呼び出されて、通貨を動かす専門知識を持った人材を探しているから金融業での経験を活かしてクライナー工業で働かないかと誘われたハブル。大事な取引先がいるというベネズエラについて行き、そこで知らず知らずのうちに非合法的な金を動かす仕事をさせられて国際的な通貨偽造に加担するハメになってしまったのです。クライナーはハメたハブルに「君は極めて危うい状況にある、大金を洗浄してその証拠を私に送った。君はもう抜けられない」と脅しをかけた上に馬舎に閉じ込めます。そこでハブルは、クライナーに従わなければこうなる、という見せしめの意味を込めて磔にされる人間を目の前で見ることに。そりゃあ逆らえなくなるわけだ。
リーチャーがカスティーリョ教授を迎えに行った先は警察署で、『殺人事件絡みで危険が迫っているから保護してくれ』と頼むよう指示を出していたのですね。
カスティーリョ教授の専門は金融政策ですが、ジョーは教授達に世界規模で流通する検出不能な偽造通貨の影響について意見を聞いていたそう。特に精巧なアメリカの100ドル偽造紙幣は“スーパービル”と呼ばれて、国を挙げて製造している所さえあるとか。これを根絶するためにジョーはドル紙幣の紙を製造する権限を持つ企業を1社に絞る事で、偽札製造に必要な紙の入手を不可能にしたのです。ところが、偽札は変わらず造られて続け、ジョー曰くジョージアのどこかで造られている、と。
これまで偽札が国外から入ってきていると思い込んでいたところ、その真逆でアメリカのジョージアで造られた偽造紙幣がベネズエラに送られていたのです。
余談ですが、このあたりの話は『フェイク』と被るところが。
警察署で瞬時に軍出身だと見抜いた巡査に、事情を説明した上で、全てが片付くまでの間、非公式で内密に彼女を守ってくれと頼んだリーチャー。
警察署から出たところで尾行に気が付き、路地裏で大乱闘。相手もなかなかの手練れでしたが、結局はやり方を厭わない怪物の恐ろしさには敵いません……(笑)
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